ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年9月1日号

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週刊ダイヤモンド18年9月1日号

Special Feature 今年5月には、中国の李克強首相が北海道苫小牧市にあるトヨタの生産拠点を視察。FCV「ミライ」の先進性をアピールした。 中国からすれば、電動車の中核がEVなのでFCVの技術は要らない、ということにはならない。先進性の高い技術ならば、中国でどんどん導入してほしいというのが本音だ。一方のトヨタは、世界中でEVシフトが進む中、世界最大の中国市場を突破口に、FCV普及の巻き返しを狙っている。 振り返れば、トヨタと中国との関係は、肝心なところでいつもギクシャクした。それが決定的になったのは、2017年に新エネ車の対象からハイブリッド車(HV)が外されたことだ。 それまで、中国の大都市でエコカーを普及させる政策「十城千輌」には、エコカーの対象にHVが含まれていた。トヨタは中国江蘇省の常熟にHV専用の開発センターを建設して現地化に備えたが、 ヨタ自動車が中国との歴史的な〝和解〟に向けて動き始めている。トヨタは3点セットを準備している。一つ目はガソリン車を含む中国での生産拡張だ。現状の生産能力116万台から200万台以上へ引き上げる算段のようだ。 中国は、電気自動車(EV)などの新エネルギー車(NEV)の普及に積極的で、外資がガソリン車の生産能力を拡張することは難しい。それでも、当局との交渉により、ガソリン車の能力拡大を盛り込めたことが大きい。 二つ目は、EVの量産体制の構築だ。EVに欠かせない電池は、中国では世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)から供給を受ける予定で契約を締結する。 また、日本では協業するパナソニックと合弁で愛知県に電池工場を建設予定だ(48㌻参照)。 最後の三つ目は、燃料電池車(FCV)の中国展開である。トヨタ-中国、30年越しの雪解け序章週刊ダイヤモンド 2018/09/01 28"井戸を掘れなかった"トヨタが中国戦略に本腰を入れる。今年5月、中国の李克強首相が北海道のトヨタの生産拠点を視察。FCVの説明を興味深く聞いていたというトヨタ2002年生産開始129万台販売台数ト