ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年11月3日号

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週刊ダイヤモンド18年11月3日号

ハワイカリフォルニアパナマ運河安倍晋三首相トランプ大統領米国日本■マハンのシーパワー理論NAFTA再交渉⇒USMCAへNAFTA再交渉⇒USMCAへ関税交渉はいったん棚上げ北朝鮮には一定の成果ありロシア疑惑は不透明…AP/アフロREUTERS/アフロ【地政学とは何か?】ハートランドとリムランド混迷する世界を読み解く地政学の基本国土の地理的な環境が国家の政治や経済、社会、軍事動向に与える影響をマクロ的に分析する学問のことを地政学という。英語では、ジオポリティクス(Geopolitics)と呼ばれる。基本的な考え方は、隣接する国は互いに敵対する、敵の敵は味方などといったもの。ちなみに、米国は巨大な島として捉える。なお地政学を愛した人物として知られるのがドイツを戦争に導いたアドルフ・ヒトラーで、ドイツ地政学を確立したカール・ハウスホーファーの思想が色濃く反映されているとされる。シーパワー理論米国海軍を退役後、海軍大学校で戦史の教官を務めた。古典的な海洋戦略をまとめた『海上権力史論』が有名。ハートランド理論英国の地理学者・政治家で、ハートランド理論を提唱し、現代地政学の基礎をつくったとされる。リムランド理論アルフレッド・マハン提唱者内容ハルフォード・マッキンダーニコラス・スパイクマンオランダ出身の元ジャーナリスト。米国に帰化した後にイェール大学で国際関係学の教授を務めた。歴史上、海洋を制した国が世界の覇権を握ってきた。それ故、米国も海軍を増強して海洋に進出すべきであるという理論を展開。その後のパナマ運河の建設やハワイ、フィリピンの併合を提唱した。英国陣営を海洋覇権「シーパワー」、ロシア陣営を陸上覇権「ランドパワー」に分類し、ユーラシア大陸の中心部を「ハートランド」と名付けた。ロシア軍が攻め込まないように東欧に緩衝国家をつくることを提唱した。マハンのシーパワー理論やマッキンダーのハートランド理論を踏まえて、リムランド(ユーラシア大陸の縁)理論を提唱。世界大戦の原因は、リムランドにある国々の争奪戦にあると説いた。【重要キーワード】■「シーパワー」「ランドパワー」「ハートランド」「リムランド」は左下表参照■「チョークポイント」:海上航路において戦略的に重要な場所を指す。日本のような海洋国家で、資源の輸入を海洋輸送に頼っている国にとっては、地政学上とても重要な地点。上の地図にプロットしたようなパナマ運河やスエズ運河、ホルムズ海峡、マラッカ海峡などのこと。ハートランド(最奥部)リムランド(外縁部)Prologue地政学と歴史で理解を深める混迷の世界情勢Special Feature週刊ダイヤモンド 2018/11/03 30