ブックタイトル週刊ダイヤモンド18年12月8日号

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週刊ダイヤモンド18年12月8日号

Special Feature 月10日、スウェーデンのストックホルムでノーベル賞授賞式が行われる。今年のノーベル生理学・医学賞を受賞する本庶佑・京都大学高等研究院特別教授は、若手研究者支援のための基金を設立し、賞金の約5700万円(共同受賞者と分割した額)を寄付することを表明している。 もっとも、基金自体の規模は数千万円にとどまるものではない。本庶氏の構想では「数百億?1000億円規模」とのこと。この金額が意味するものは、本庶氏の持つ「日本の基礎研究分野に対する危機感」にほかならない。 というのも、本庶氏はかつて本誌のインタビューで、日本の基礎研究の状況について「かなり瀬戸際だと思います。私たちの世代、次の世代までは何とかやってこられました。今の40代以下は大変つらい思いをしています」と答えている。未来への種まきが不可欠というわけだ(→52㌻)。 近年、日本人のノーベル賞受賞が続いている。だが、それは1980~90年代までの研究環境による成果であって、その後の日本の科学技術政策を鑑みると、これから先はとても期待が持てない──。そう訴える研究者は多い。 このところのノーベル賞ラッシュは、「日本の科学技術・冬の時代」を前にした、最後の打ち上げ花火になりかねないというのだ。「2004年の法人化以降、大学として独自にやらなければいけないことが増えたにもかかわらず、運営費交付金は毎年減ってきました。その結果、大学の研究の力はもう完全に落ちてしまっています」 そう嘆くのは、15年のノーベル物理学賞受賞者、梶田隆章・東京大学宇宙線研究所所長だ(→ 38 ㌻)。 2000年、日本の科学技術予日本は堂々の世界5位!*米国籍の南部陽一郎氏、中村修二氏を含む。複数国籍者は出生国でカウント。2018年に本庶佑氏がノーベル生理学・医学賞を受賞して合計23人に。文部科学省の資料を基に本誌編集部作成国別・分野別のノーベル賞(自然科学系)受賞者数(1901~2017年)12/8号 1特 P32 イラストレーターCS5 オーバープリント済み 岩崎米国英国ドイツフランス日本スウェーデンスイスオランダロシア(旧ソ連を含む)カナダデンマークオーストリアイタリアベルギーオーストラリアイスラエルノルウェーアルゼンチンハンガリー南アフリカ共和国スペインアイルランド中国インドエジプトフィンランド91222413114391143331-------1-1--68272997574141211-5111-----1110230161048622254346-22111-1---2617969322217161514109976653321111111国名分野物理学化学生理学・医学合計PIXTA週刊ダイヤモンド 2018/12/08 32瀬戸際の科学技術立国Prologueプロローグ12