ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年4月6日号

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週刊ダイヤモンド19年4月6日号

特集スタートアップ4.0ップ」が一般的。日本ではほぼ同義で使われているが、スタートアップという言葉は、本家である米シリコンバレー流のエコシステムや、イノベーションによる急速な成長を目指す企業を意味することも多い。日本ではブームと重なるように、10年以降メディア等で使用されることが増えた。 そう。第4次ベンチャーブームとは、まさにシリコンバレーのようなスタートアップのエコシステムの広がりなのである。 そこで、本特集では、あえてこのベンチャーブームを「スタートアップ4・0」と名付けた。旧来型のベンチャーブームではなく、日本のベンチャーが世界へ羽ばたくための変革だからである。記事では基本的に「ベンチャー」を用いるが、その背景には、日本を取り巻く潮流の変化が隠れている。的意義を見いだすなど、モチベーションも様変わりしているという。 社会的にも「ベンチャーマインド」に対する理解が深まりつつあるようだ。 その一つの例が、ここ数年で浸透してきた「スタートアップ」という言葉だ。 実は「ベンチャー」とは和製英語の「ベンチャービジネス」のことであり、米国では「スタートア氏や連続起業家の家入一真氏といった、一度成功した起業家がエンジェル投資家として目立った活動を始めており、下の世代への投資やアドバイスによってバトンを渡している。 さらに、創業から十数年以上たち大きな成長を遂げたメガベンチャーが、新たな起業家輩出の宝庫にもなっている。サイバーエージェントやディー・エヌ・エーなど、多数の起業家を輩出する〝名門〟企業が出現し、上から下へと人脈の継承が起きているのだ。 また、かつては学生や若い人がするものだという認識だった起業だが、40歳前後の中年層が起業する例も増えた。レガシー業界にも接近し出した昨今のベンチャーには、実業を知る社会人経験者のスキルが求められている。マインドが変わった さらには、有名大学を出て旧来の大企業を目指すような若手が、リスクを取って続々ベンチャーに参加し始めている。以前は起業家といえば一獲千金を狙う野心家のイメージがあったが、昨今、ベンチャーを目指す若手は起業に社会チャーキャピタル(CVC)がカネをつぎ込んでいるのだ。 背景には、自己変革ができない大企業の危機感がある。例えば、トヨタ自動車は自らを自動車造りの会社から移動に関わるあらゆるサービスを提供する「モビリティカンパニー」へと再定義したが、そこに足りないパーツをベンチャーから取り込もうとしているのだ。 冒頭のようなユニコーンの登場や資金の大型調達も増え、以前とは異なる成長環境ができている。ヒトが変わった  ベンチャーを支える両輪のもう一つがヒトである。 世界の起業環境に関する「グローバル・アントレプレナーシップ・モニター(GEM)」の調査によれば、日本は起業家精神指数で、対象54カ国中最下位だ。 しかし、ようやく変わり始める胎動が聞こえてきた。長年のベンチャーの歴史の積み重ねによって、ヒトを取り巻くエコシステムは大きく進化しているのだ。 その一つが、カネの出し手であるエンジェル投資家の急増である。 コロプラ元副社長の千葉功太郎31 週刊ダイヤモンド 2019/04/06 4.0 ベンチャー 会話 『バリュー』用語辞典スタートアップが始まった