ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年4月13日号

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週刊ダイヤモンド19年4月13日号

Special Feature読者の皆さん、僕の統計学の誌上講義にようこそ。皆さんは統計学と聞くと、複雑な数式を使いこなせないといけない難しい学問だと思っていませんか?安心してください。この講義では数式を一切使いません。数式なしで学べる統計学を、ぜひ身に付けてください。先生、一体誰に向かって話をしてるんですか?さっそくですけど、統計学って何の役に立つのか教えてください!いや、これは失礼。君は確か……3年生の東家マナブくんだったね。統計学が何の役に立つのか。いい質問だね。その問いに答える前に、最近話題になっている政府の統計不正についてちょっと考えてみよう。今回不正が発覚した毎月勤労統計は、政府が指定する基幹統計の一つなんだ。統計法によると、基幹統計とは「全国的な政策の立案や実施上、重要な統計」「民間の意思決定や研究活動に広く利用される統計」「国際比較をする上で重要な統計」のいずれかに該当するものとされている。要するに、政府や民間、国際的観点から見て非常に重要な統計ということだね。基幹統計は全部で56(左ページ表参照)。みんながよく目にするものとしては、内閣府の国民経済計算、いわゆるGDP統計や、国勢調査を基にして作られる総務省の国勢統計がある。それにしても、「基幹」となる統計が56もあるというのは、ちょっと多過ぎる気がしないか。実は、基幹統計にどの統計を入れるかを決めるときに、各省庁が自分たちの勢力を誇示しようとするかのよIllustration by Shin Kikkawa週刊ダイヤモンド2019/04/13 30iStock/gettyimages政府の主要な統計で次々と問題が見つかった。いずれも、統計学の基礎知識があれば起きるはずのないミスばかりだ。この失敗例を反面教師として、統計学の基本を学んでみよう。統計学の基本の「き」政府の統計不正から学ぶ第1部