ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年5月11日号

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週刊ダイヤモンド19年5月11日号

Special Feature生きるんだなぁ、感慨深い」。息子、娘の尻拭いは親が引き受けるもの──。そんな常識はもう古いのかもしれない。わずか数万円の退職代行サービスを使えば、リモートで会社を辞められる。本人に代わって、代行業者が退職の意思を職場に電話で伝えるのが基本サービス。代行業者が弁護士事務所の場合は、未払い残業代請求など金銭交渉を代行するサービスもある。成功率100%という老舗の退職代行ニコイチによると、EXITの存在がSNS上で拡散されたことで昨夏ごろから認知度が高まり、40以上の業者が乱立する事態になった。主な利用者は20 ?30代と若い。特に入社、異動時期の4月は書き入れ時で、ニコイチには新卒入社の若者から毎日平均10件の依頼があるという。サービスがはやる背景には、超売り手市場があろう。有効求人倍率はリーマンショック以降、上昇の一途をたどり2018年1・61倍、転職者数は329万人。辞め間が10連休で沸いたゴールデンウイーク(GW)。海外旅行やレジャーを楽しむ人たちを尻目に、実はせっせと転職活動にいそしんでいた読者も少なくないのではないか。連休前の調査(リクルートキャリア調べ)ではあるが、GW期間中における中途採用活動の有無について尋ねたところ、求職者側が64・8%、企業側で48・9%という驚きの回答が得られた。最も多い理由は、求職者側で「早く転職したい」、企業側で「早急に人材不足を解消したい」。双方のニーズが合致したことで、大型連休を有効利用したマッチングが繰り広げられたと推察される。4月1日入社の京都大学卒業の青年が、入社初日に退職代行サービスを利用して即日退職した。退職代行サービス業者のEXITで、社長自らが「エイプリルフール!」と苦笑してしまう珍事が起きた。社長はツイッターでつぶやいた。「令和時代に生まれる子供たちは退職代行が当たり前の時代にPrologue労働現場が軋んでいる。高い求人倍率などを背景に人材が流動化。人材が定着しない業種では人手不足倒産が急増している。企業の採用を一手に引き受けてきた人事部は受難の時を迎えている。世定着しない!*リクルートキャリアが3月に実施した実態調査を基に本誌編集部作成*複数回答可*複数回答可。ゴールデンウイークが通常営業ではない企業が対象Qゴールデンウイークに活動する理由(n=440)ゴールデンウイークこそ転職活動!求職者側の動向中途採用実施企業側の動向はい64.8%実施する48.9%いいえ35.2%実施しない51.1%0 10 20 30 40 50 60 700 10 20 30 40 50 60 70遠方からの応募者を見込んで他社が活動しない時期だから休日のみ活動できる応募者を見込んで採用が充足していない早急に人材不足を解消したいQゴールデンウイークに活動する理由(n=338)居住地以外での活動ができる特にやることがない今の就業先に知られずに活動できる有給休暇を取らずに活動できる落ち着いて考えたい時間の融通が利く時間が確保できる早く転職したいQゴールデンウイークの中途採用活動は?(n=830)Qゴールデンウイークに転職活動を行う?(n=744)(%)(%)週刊ダイヤモンド2019/05/11 28人事部の受難