ブックタイトル週刊ダイヤモンド１９年５月１８日号

概要

週刊ダイヤモンド１９年５月１８日号

GAFAでわかる決算書入門特集方も分からない」「英語アレルギーだから無理」という人がいるかもしれないがご安心いただきたい。学ぶ知識は最低限に絞った上でやさしく解説していく。海外企業が公開する英語決算書のＰＬは「四つの利益」が大事では、ここから代表的な三つの決算書、財務３表の読み方について必要最低限のポイントをお伝えしていきたい。損益計算書（ＰＬ）と貸借対照表（ＢＳ）、キャッシュフロー計算書（ＣＦ）の三つだ。まずは日本の会計基準によるＰＬの構造をざっくりと見ていこう。ポイントは、「売上高から費用を引いて残った金額が利益になる」ということ。日本基準ではその「利益」が全部で五つある。そして、五つの利益を求める際の構造は次のようになっている（上図右参照）。か。一昔前は、スマートフォン時代に適応できずに「過去の企業」になってしまったというイメージが強かったからだ。そこで、ファクトに基づいて世界の超一流企業のスゴさを学ぶための最高の〝教材〟として提案したいのが、彼らが公開している決算書だ。そこに書かれた数字には、彼らのビジネスモデルや経営戦略の神髄が詰まっているからだ。「そもそも日本語の決算書の読み1売上総利益（粗利）＝売上高－売上原価2営業利益（本業の利益）＝1－販売費および一般管理費3経常利益＝2＋営業外収益－営業外費用4税引き前当期純利益＝3＋特別利益－特別損失5当期純利益（最終利益）＝4－法人税など次に、上図左を見ながら、同じくざっくりと海外の決算書の構造をつかんでみよう。主だった海外企業の決算書は大きく二つに分かれる。米国会計基準と国際会計基準（International FinancialReporting Standards、ＩＦＲＳ）だ。細かいルールは異なるが、ＰＬの大まかな構成は変わらない。また、詳細は28 ?29ヘ?ーシ?に譲るが、ＰＬの項目は日本よりも表記が企業ごとにバラバラな点は要注意。特集内の英語表記は一例だ。項目の表記はややこしいが、実はＰＬの構成は日本基準よりもシンプルで次のようになっている。1Gross profit（売上総利益）＝Revenues（売上高）－Costof goods sold（売上原価）2Operating income（営業利益）＝1－Selling, general andadministrative expenses（販売やイメージに惑わされず、ファクトに基づいて正しく物事を捉えることが重要だという点だ。ＧＡＦＡのスゴさは、彼らの製品やサービスを使っていれば実感するところだろうが、ＧＡＦＡがどれくらいかせいでいるのかというファクトを知っている人は意外と少ないのではないだろうか。また、右ページ表で米マイクロソフトが王座に輝いていることを意外に思った人もいるのではない海外の決算書は四つの利益米国会計基準、国際会計基準（IFRS）五つの利益を図解すると…日本の会計基準234売上高Revenues売上原価売上総利益（粗利）Gross profit販売費および一般管理費Selling,general andadministrativeexpenses営業利益Operating income営業外収益営業外費用経常利益特別利益特別損失税引き前当期純利益法人税などTaxes当期純利益Net incomeIncome beforeincome taxesCost ofgoods sold本業の利益5Revenues売上高売上原価売上総利益（粗利）Gross profit販売費および一般管理費Selling,general andadministrativeexpensesSelling,general andadministrativeexpenses営業利益OperatingincomeOtherincomeOtherexpensesOtherexpensesその他の利益その他の費用税引き前当期純利益法人税などTaxes当期純利益Net incomeIncomebeforeincometaxesCost ofgoodssold1123425週刊ダイヤモンド2019／05／18決算書が読めれば世界最先端Profit and Loss StatementIncome StatementStatements of IncomeStatements of EarningsStatements of Operations損益計算書