ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年6月29日号

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週刊ダイヤモンド19年6月29日号

27週刊ダイヤモンド2019/06/29投信&株で作るじぶん年金特集2000万円の金融資産が必要になると試算した。「100年安心をうたった年金制度の欠陥ではないか」との野党の追及をかわすため、麻生太郎金融相が報告書の受け取りを拒否する事態にまで発展したが、この報告書が示した老後の家計収支は客観的なものだ。元データは総務省の「家計調査」であり、全支出から税金や社会保険料を引いた消費支出は23万5477円。家のリフォーム費用や、民間の老人ホームなどの介護費用を含まない〝かつかつ老後〟の家計収支である。生命保険文化センターが4056人を対象に行ったアンケートによれば、ゆとりある老後の生活費の平均は34万9000円。総務省の家計収支の実収入との差は約14万円。ゆとりある老後を過ごすには、95歳までの30年間で、5000万円の金融資産が必要になる計算だ。もちろん、老後に必要な資産は、個々人の収入・支出の状況やライフスタイルによって異なる。だが、誰もがいつまでも元気で働き続けられるわけではない。95歳まで生きるとして、2000万円の金融資産で十分と考えている人は少数派ではないだろうか。相場の暴落局面で多めに買って平均単価を抑える金融相の受け取り拒否で宙に浮いた金融庁の報告書は、公的年金や退職金に頼らない自助努力による生活設計を求めた。それが、ウェルスナビのような「ロボアド」各社が展開する「長期・積立・分散」による資産運用であり、これまた、まともな提案だった。28ヘ?ーシ?上図は、25年間、「長期・積立・分散」による資産運用を行った場合のシミュレーションである。資産配分は、前述のウェルスナビピーク時から4割近く減っている*厚生労働省「就業構造基本調査」より金融庁作成平均退職給付額(大学・大学院卒)の推移05001,0001,5002,0002,5003,0003,500(万円)1712072002971992年1,9972,1562,4912,6123,2032,848ゆとりある老後生活には2000万円どころか5000万円必要!*実収入・実支出は「家計調査報告書」の2017年の数値。ゆとりある老後生活費は生命保険文化センターの「生活保障に関する調査」(2016年度)より0 5 10 15 20 25 30 3501,0002,0003,0004,0005,0006,000(万円)20年30年老後の家計収支赤字分をほてんするのに必要になる金融資産(万円)ゆとりある老後の生活費実支出実収入年金収入等191,880不足分●?54,519食費24%交際費等20%税金・社会保険料11%交通・通信費教育娯楽費その他その他不足分●?139,802209,19810%10%349,000263,717かつかつ老後●?ゆとり老後●?13,084,56033,552,48019,626,84050,328,720かつかつ老後●?ゆとり老後●?