ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年7月13日号

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週刊ダイヤモンド19年7月13日号

早慶東大一橋名門高校特集国ホテルで開かれた30周年記念大会には、総勢350人もの会員が集結。ステージ上の慶應応援指導部(慶應の応援団)の指揮とチアリーダーのダンスに合わせ、会場を埋めた会員たちが肩を組んで慶應応援歌、「若き血」を歌った。「慶應慶應陸の王者慶應……」その歌詞の通り、不動産三田会は不動産業における学閥の王者だ。なぜなら、他大学における不動産業の同窓組織は、この不動産三田会の運営法やシステムをまねしてつくられてきた歴史があるからだ。三田会であれば心配はない。「慶應とは、“安心と信頼”を証明するブランドなのです」とは、ある三田会幹部の言葉だ。OB割引もあり多様性が魅力の不動産稲門会かつて不動産業界関係者以外は、あまり知られていない存在だったという不動産三田会だが、昨年に設立30周年を迎えた老舗同窓会でもある。昨年9月1日に東京の帝不動産三田会に続いて不動産業の同窓組織を設立したのは、やはり慶應の永遠のライバル、早稲田大学だった。2018年に設立25周年を迎えた「不動産稲門会」は、慶應に遅れること5年の1994年、同窓会の運営方法などを当時の幹事が不動産三田会にヒアリングして立ち上げた。不動産稲門会の活動の軸は三田会と同じく、会員が物件情報を持ち寄って発表する情報交換会である。売買、司法書士の登記契約なの貢献が求められる。およそ2時間にわたる情報交換会の後には、飲食店での懇親会が常。終業前の平日夕方にもかかわらず、会場はぎっしりと参加者で埋まる。会社を抜け出してまで駆け付ける会員も多いという。「三田会に出回る物件と情報だけで商売が全て成立している会員は何人もいる。会員になると作れる不動産三田会の名刺が仕事に直結するため、それ欲しさに新入会希望者が後を絶たない」と佐藤正人・不動産三田会副代表世話人。不動産三田会では情報交換会を含めて年間40回以上も会合が開かれるという。不動産業は、筋の良い情報入手が生命線だ。物件を好条件で売買するには、素姓が確かな相手から物件情報を効率的に得ることが求められる。レインズという国土交通省指定の財団法人が運営する不動産の情報流通システムも存在するが、そんな誰でも入手できる情報だけでは勝てないのだ。また、自分が抱える物件を好条件で売るためには、質の良い買い主を選ぶ必要もある。とりわけ、不動産業はとかく反社会的勢力が入り込みやすい業界だ。物件に関わる人物の身元調査が必要なのだ。この点、塾員しかいない不動産DW不動産三田会1988年約900人設立会員数会員の職種・入会資格など関連団体主な活動特徴物件の売買は会員間に限るケースが多い。慶應義塾大学創始者・福沢諭吉の「天は人の上に人を造らず人の下に人を造らず」の精神で2年に1度定期的に世話人が総交代。〝権力者構造?を組織内につくらない不動産関連業種、大家など、不動産に関連する仕事をしている人に限る。新規入会時には面接や既存会員からの紹介などが必要となる大学不動産会の創始者であり最大勢力。他校の不動産会や大学不動産連盟の運営についての指導者的立場にある月例情報交換会(80~100人参加)、英語部、バーベキュー、テニス、ゴルフコンペ、野球部など関西不動産三田会、中部不動産三田会不動産でも王者V29週刊ダイヤモンド2019/07/13