ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年11月2日号

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週刊ダイヤモンド19年11月2日号

特集中高一貫 序列解剖 これぞ、まさに悪政だった。その後、坂を転げ落ちるように、公立トップ校が没落していく。 勉強に励んでも進学先の高校が自動的に割り振られてしまうからだ。そうした生徒たちが次に選んだ先は、国立大学の付属校や私立の中高一貫校だった。 その後、80年代に入り、私立の中高一貫校を舞台とした中学受験ブームが巻き起こる。それを仕掛けたといえるのが、公立高校の没落を商機と捉えた大手学習塾だ。 男子御三家や女子御三家といった具合に、学習塾がさまざまな学校群をひとくくりにすることで、中学受験熱をあおったのだ。その熱は中間層にまで広がり、私立の黄金期につながっていく。 片や、国立の学校も恩恵を受けた。元々いた優秀層が公立高校に行かず、そのまま残ったことで進学実績が上がったからだ。 受験熱の高まりとともに、私立や国立を筆頭にした序列が確立。国立であれば、筑波大学附属駒場中学校であり、私立であれば、男子校の開成中学校、女子校であれば桜蔭中学校という具合だ。 こうした流れは首都圏のみならず各地で起きている。それぞれの栄枯盛衰についてはパート2に詳述したので、ご覧いただきたい。1950年代~ 1980年代~ 2000年代~ そうはいっても公立高校への信頼は簡単には戻らないよ!社会の出来事台頭した中高一貫校中学受験市場学校序列高低ゆとり教育に対する学習量の優位性で増加渋谷教育学園幕張・渋谷豊島岡女子学園北嶺筑波大付駒場筑波大付学芸大付地方の寮付き中高一貫校青雲桐蔭学園西大和学園須磨学園公立中高一貫校公立高校大学付属系中高一貫校開成麻布武蔵トップ公立と逆転1987年41,000人1991年51,000人1999年39,300人2007年50,500人2014年42,800人2019年47,200人私立中学校200校 私立中学校300校中学受験を経験した親世代が子どもを受験させるよりブランド校が選ばれる都立日比谷高校が2016年に東大合格者数50人を突破。44年ぶりの快挙浦和ルーテル学院が、青山学院大学系付属校になるトップ公立に行けないなら私立に行く!!大学進学実績が優位であることで増加中堅から下克上中堅から下克上中堅から下克上中堅から下克上トップ公立と逆転一部の私立と入れ替わり歴史に翻弄される中高一貫校の栄枯盛衰全国で、学区制度、グループ選抜制度が導入され始める教育の質の低下を懸念した層が私立中学校に流れるトップ公立高校の人気が再燃慶應SFCが中学入試に英語を導入一部の地域で学区制度、グループ選抜制度が廃止され始める公立中高一貫校ブーム大学付属校ブームゆとり教育が導入される公立高校の没落に伴い、国立・私立中学校の台頭が始まる公立高校の没落に伴い、国立・私立中学校の全盛期が始まる全国で学区撤廃ブーム優秀層の争奪戦が激化。争いに敗れた一部の私立は没落難関大学が系列の中高一貫校を充実させる公立・私立・難関大学付属校の三つどもえの戦い。地方私立中高にとってますます厳しい時代にやっぱり難関大学目指すなら公立じゃ駄目か医学部じゃなきゃ公立でもよさそう!公立・私立どっちもよさそうだなあ詳細は62㌻参照詳細は42㌻参照*全国55塾・予備校の聞き取り調査を基にダイヤモンド編集部作成27 週刊ダイヤモンド 2019/11/02