ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年11月30日号

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週刊ダイヤモンド19年11月30日号

Special Featureウスピース矯正」。震源は米国だ。 その先兵が米アライン・テクノロジーが展開する「インビザライン・システム」(左ページ図参照)。米国で蓄積された患者のビッグデータを用い、透明な樹脂製で取り外し可能な「アライナー」と呼ばれる装具を販売する。 日本ではワイヤー矯正で、口元から金具がのぞくことを嫌がる患者も多い。片や、マウスピース矯正は装具が目立たない。審美性を求める患者、もうけたい医師のニーズが合致する。そんな構図を見透かす形で業者側も歯科医に猛烈な売り込みを掛けているのだ。 同様の商品では他に、米国発のスマイルトゥルー。3Dデータを使って「診断・設計は米国、製作は日本」を掲げる同社サービスには、あの三井物産が歯科技工所と組んで30%を出資。大手商社が参入を果たした。 さらに米国では、自宅で歯列矯正できるマウスピース矯正のキットを直接患者へ販売する新興企業「スマイルダイレクトクラブ」が今年9月、ナスダック市場へ上場した。診断の段階から歯科医を通さない〝完全医者飛ばし〟スキームを築き、医師側の猛反発を受けながらも急成長している。 いずれもワイヤー治療に比べて「安い」「手軽」という点を競ってアピールする。ワイヤー矯正なら最低60万円は必要だが、マウスピース矯正は20 万円程度から可能。ただし、安さだけに釣られるのは危うい。 中でも段違いの格安アピールに若者が殺到する「キレイライン」では、この商品を主に扱うクリニックの院長の月収が200万円に 船〟が襲来した──。日本の歯科矯正の世界ではこの数年、このような表現にふさわしいような地殻変動が起こっている。キーワードは「マPrologueマウスピース矯正を手掛ける国内外新興3社の訴求文句三井物産が出資する「スマイルトゥルー」。「診断・設計は米国、製作は日本」を掲げ、一般歯科医ニーズの取り込みへ虎視眈々格安アピールに若者が群がる「キレイライン」。同矯正を中心に展開する歯科医の分院長は月収200万円のぼろもうけ米国で急成長を遂げる「スマイルダイレクトクラブ」。"完全医者飛ばし"のスキームを構築し、現地歯科医から批判の嵐「安く手軽に」をうたい続々参入週刊ダイヤモンド 2019/11/30 36歯科矯正に黒船襲来!“医者飛ばし”のマウスピースビジネスの破壊力マウスピース矯正の業者が続々と日本市場を目掛けている。患者と歯科医、双方が「これはいい」と前のめりになっているが、ちょっと待った! 安易に飛び付くと、思わぬ落とし穴がある。〝黒