ブックタイトル週刊ダイヤモンド19年12月21日号

ページ
5/6

このページは 週刊ダイヤモンド19年12月21日号 の電子ブックに掲載されている5ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

週刊ダイヤモンド19年12月21日号

31 週刊ダイヤモンド 2019/12/21特集伝える! 震わす! 書く力。とは書く文章にもあると思う。メモを書いていくうちにだんだんと違うことが見えてきた、書く習慣が身についてきた、ということはよくあります。 書くことにずうずうしくなればいいんじゃないでしょうか。表現は全部、ずうずうしさがないとダメですよね。カラオケなんかは案外みんな、ずうずうしく歌いますよね。昔はカラオケかすいたんだよ。何か食べものが欲しいんだよ。それは絶対、通じるんですよね。文章の上手下手は一回忘れたほうがいい文章を書ける 話すときの声の質やなまり、ことばを文字にしたときの形、すべてが伝わるべきものだし、すべてが伝わるもの。そして、花一輪プレゼントするだけで、ことばよりもいい場合もあります。それもメディア。全体がメディアなんです。 こういうことを知っていて書くことばは、きれいですよ、きっと。だから、文章の上手下手みたいなものは、実は一回忘れたほうが、いい文章を書けるんじゃないかな。──糸井さんの著書『思えば、孤独は美しい。』に、「文章を書くことは、自分に質問を続けることかもしれない」とあります。 文章を読んでくれる人に、真新しいものを渡したいんですよね。真新しいというのは、誰かからことばを借りてくるのではなく、やっぱり、自分の心を通いてみると。 ええ。僕の子どもが昔、「おなかがすきました。なにかください。なにかありますか。」という置き手紙をしていて。とても下手な字で書いてあったんだけど、その3行がすっごく気に入ってファイルに入れて取っておいた記憶があります。ゲームの中のキャラクターのセリフにしたり。いい文章ですよね。おなであまり歌わなかったんですよ、みんな。歌う人が珍しいくらいで。「いいよいいよ」とか言いながら何とかごまかして歌わない人は山ほどいた。でも、一回歌うと気持ち良くなるんですよね。カラオケは明らかに文化を変えた。誰もが人前で表現するようになった。それと文章を書くことも同じじゃないかなあ。 ──変に意識せずに、まずは書あらゆる「ことば」は、見えない質問に対する答えなんです。