ブックタイトル週刊ダイヤモンド20年1月18日号

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週刊ダイヤモンド20年1月18日号

27 週刊ダイヤモンド 2020/01/18特集納得の葬儀・寺・墓するわけではない。 マージンは「価格の15?30%ぐらい」(葬儀社幹部)といわれているが、ネット系葬儀社が消費者に提案する定価がもともと低いこともあって、必然的にそのしわ寄せは葬儀業者に来る。「マージンを差し引くと粗利がほとんど残らず、まったくもうからない」(同)というのが実情だ。 こうした零細企業は経営が苦しいところも多く、少しでも売り上げを増やそうとネット系の仕事を引き受け、結果としてネット系企業の〝下請け化〟が進むという構造になっている。 また、零細な葬儀業者だけでなく、大手の冠婚葬祭互助会(互助会)もあおりを食っている。 もともと、互助会は葬儀費用のベースが高めだ。グレードの高い葬儀品を提案しているだけでなく、会員募集の費用といった、互助会システムを維持するための費用が葬儀価格などに織り込まれている。 さらに、いまやニーズに合わなくなりつつある大型の会館といった資産も固定費としてのしかかっている。「ネット系葬儀社のような価格帯はとてもじゃないが提示できない」(別の葬儀社社長)のだ。 互助会でもネット系葬儀社の葬儀を〝下請け〟として引き受けて各社が虎視眈々葬儀業界における異業種の参入状況?18年にベンチャーの終活ねっとを買収して参入。19年から定額の葬儀サービス事業を開始DMM.com(IT)?旧みんれび。「よりそうのお葬式」ほか、アマゾンへの出品で話題となった「お坊さん便」を提供よりそう(ベンチャー)?09年より「小さなお葬式」を展開。13年に互助会大手アルファクラブ武蔵野の傘下入り。ネット系葬儀社の中心的存在ユニクエスト(IT)?グループ会社のイオンライフが「イオンのお葬式」を展開。2009年に葬儀業界に参入し、異業種の代表格として話題にイオン(小売り)?葬儀社紹介サイトの「いい葬儀」を運営。ネット系紹介業の古株鎌倉新書その他異業種?燦ホールディングス(公益社)、ティアなど専門葬儀社?ベルコ、日本セレモニーなど互助会?15年に参入。現在3会館京王電鉄?葬儀大手ティアと提携。現在14会館南海電気鉄道?97年に参入。現在4会館阪急阪神ホールディングス?1998年に参入。現在3会館京浜急行電鉄電鉄系ネット系ネット葬儀に対する認知度はまだ低く、拡大余地は十分。最初のように低価格だけじゃなく、顧客満足度で勝負する(ユニクエストの八田知巳取締役)量ではなく、質を追う。結果、単価維持にもつながる。ネット系の下請けの仕事を受ける必要はない(燦ホールディングスの野呂裕一会長)ホテル?お別れ会やしのぶ会などを提案・運営ニュー・オータニ、ホテルオークラ、帝国ホテル、プリンスホテルなど生協・JAコープこうべ、コープライフサービスなど周辺産業系日比谷花壇(生花販売)ビューティ花壇(生花販売)ニチリョク(霊園・仏壇)ユー花園(生花販売)ハラダ製茶(お茶の製造販売)メモリアルアートの大野屋(墓石、仏具販売)ツクイ(介護事業)既存勢力ネット系が価格競争で圧迫多数参入もいまいち波に乗り切れない?