ブックタイトルシックス 2017 WINTER

ページ
43/92

このページは シックス 2017 WINTER の電子ブックに掲載されている43ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「ブックを開く」ボタンをクリックすると今すぐブックを開きます。

ActiBookアプリアイコンActiBookアプリをダウンロード(無償)

  • Available on the Appstore
  • Available on the Google play

概要

シックス 2017 WINTER

041計だった。 ラルフ・ローレン氏自身は、多くの名作時計を所有する、知る人ぞ知る時計コレクターである。ご存知の人もいるかと思うが、ラルフ ローレンのコレクションでは、ランウェイを闊歩するモデルたちの腕に名作と呼ばれる腕時計が着けられている。 こんなブランドは、他に例をみない。それほど、彼にとって腕時計は重要なアイテムであり、ラルフ ローレンのスタイルを形成するひとつの要素となっている。だからこそ、時計界への進出が遅れたのだろう。 転機は2005年に訪れた。 コトの顛末はこうだ。ラルフ・ローレン氏は、友人を介してある人と食事をともにする。それはまったくカジュアルでプライベー いまや推しも押されぬ世界的ラグジュアリー・ブランドのひとつであるラルフ ローレンの歴史は1967年に店を開業し、ネクタイを販売したことにはじまる。 70年代になって衣服を手掛けはじめると、77年の映画『アニー・ホール』では衣装デザインを担当。ウディ・アレン、ダイアン・キートンの主演2人がラルフ ローレンを着用すると、それが〝アニー・ホール・ルック?として大きな話題を呼んでいる。 その勢いは留まることなく、80年代にはすでに世界的ブランドとしての名声を確固たるものとし、90年代までには、ほぼすべてといっていいほどのアイテムをラインナップに加えている。 そんなラルフ ローレンにあって、唯一欠けているもの。それが時トなものだった。話題は趣味の話になり、やがて必然的に時計へと移る。そして、そのある人は、ラルフ・ローレン氏の時計への愛情、造詣の深さに驚かされることになる。 その時、ともに食事をしたお相手こそ、リシュモン・グループの総帥、ヨハン・ルパート氏だったのだ。信頼しあった二人は50%づつ出資という異例のジョイントヴェンチャーに合意し、ついに時計界進出へと動き出すことになる。 ラルフ ローレン ウォッチは、時計を愛するラルフ・ローレン氏が手掛けるコレクションだけあって、伝統的なデザインを踏襲しながらも、時代を超越した魅力を発散している。 このブランド旗艦店のあるN Yのマディソンアベニュー867番地にちなんで名付けられた「867コレクション」もそのひとつである。 情報化が進むこの時代に、あえて2針を選択したエレガントなスタイルで、内容も美しいスクエアケースに、コート・ド・ジュネーブ装飾、ペラルージュ装飾、ブレゲ針といった伝統的な要素に加え、ローマン数字とアラビア数字をインデックスに使用している。これだけなら、たんにクラシカルな腕時計なのだが、インデックスがとてもグラフィカルに処理されているので、モダンなモデルにも映るのが、ラルフ ローレンならではのセンスなのであろう。 また、このモデルのストラップはインターチェンジャブル仕様になっており、簡単に交換が可能。アリゲーターなど、素材を替えれば雰囲気を変えることもできる。 クラシカルかつモダン。新時代のエレガントウォッチは、スタイルを選ばないのである。RALPH LAUREN WATCHES「867 コレクション」ホワイトダイヤルがブラッシュ加工、ブラックダイヤルはポリッシュ加工のスティールをセット。自動巻き、SSケース、35 ㎜ ×35 ㎜ ブレスレット仕様51万円、レザーストラップ仕様 47万5000円ネクタイ販売にはじまる唯一欠けるアイテム時代を超越した魅力○問 ラルフ ローレン 表参道 ?03-6438-5800 www.ralphlauren.co.jp/ja/watches2009年のファーストコレクション発表以来、素敵な腕時計をラインナップし続けているラルフ ローレンが贈るスクエアケースの名作は、とても紳士的でもある。写真=岡村昌宏 スタイリング=川田真梨子 グルーミング/MORITA 文=福留亮司 撮影協力=松濤倶楽部 ?03-3465-1932スタイルを選ばない、新時代のエレガントウォッチ