第二編集部
石田尾 孟
Takeshi Ishidao
2018年4月入社
わたしは、こんな人
2018年新卒入社後、広告の部署を経て、2020年に書籍編集局へ異動。
休みの日は妻とスタジアムでサッカー観戦をしています(トリコロールサポーターです)。
働きながら美術大学の大学院に2年間通い、修士課程を修了しました。
「読者」と「著者」の両方に喜んでもらう仕事

書籍編集の仕事は「目の前にいる著者」とコミュニケーションを取りながら、「目の前にいない読者」にコンテンツを届ける仕事です。
コミュニケーションが取りやすいからといって、著者の主張だけを本にすると読者の共感は得られません。逆に読者ばかりを意識して、著者の主張を蔑ろにすると、著者の満足度は下がってしまいます。両者のバランスがちょうど良くなるように書籍編集者には「読者の関心」と「著者の主張」をつなぐ役割が求められます。読者にとっても有益で、著者にとっても思い出の1冊になる、そんな本が理想形だと考えています。
そのためには、読者はどんなことに悩み、どんなことを知りたいのか常にアンテナを張って著者と企画を進めていけるかがカギになります。ときには著者と意見がぶつかることもありますが、粘り強く進めれば、原稿のクオリティもどんどん上がっていきます。制作段階では苦しいことも多く、「もうやりたくない!」と思うこともありますが、完成した本が書店に並んでいるのを見ると、また作りたくなってしまう中毒性の高い仕事です。
本づくりは「上流」で決まる

書籍編集局に異動して最初に教わったことが、「企画は上流で決まる」ということです。本づくりは大きくわけると「企画」→「編集」→「販促」の順番で進んでいきますが、企画段階でなんとなく進めてしまったものは、編集でどれだけ頑張ってもあまり効果的ではなく、中途半端に終わってしまうことがほとんどです。
それまで、編集の仕事というと原稿と睨めっこをするイメージを私は持っていましたが、実際に上司や先輩の仕事を見ていると、多くの人が、企画段階にかなりの時間を割いていることがわかりました。どんな本なのか、どんなことを得ることができるのか、それらを一言で表現できるレベルまで、企画のコンセプトを練り上げており、日々「企画」の重要性を感じています。
以来、企画をつくるときは、「どんな本なのか」を徹底的に考えるようにしています。まだ上手くいかないこともありますが、悩んでいるときこそ、編集の仕事ができているとポジティブに考えるようにしています。
伝統に逃げない会社
ダイヤモンド社の歴史は古く、創立は1913年と100年以上の歴史を持ちます。そのうえ、経済誌で有名になった会社なので、勉強が得意なエリート揃いのカタい会社だと大学生の頃は思っていました。
ですが、入社してみるとその予想は裏切られ、非常に柔軟な会社であることを思い知らされました。「前例がないから」「伝統を守らないといけないから」と言う人は誰もおらず、多くの人が「新しいこと」「次の挑戦」の話をしています。
創業当時のことは知りませんが、もし、ダイヤモンド社に伝統があるとすれば、それは「新しいことに挑み続ける精神」なのではないかと思っています。「新しいことに挑戦できる風土がある」という言葉は多くの企業で聞きますが、ダイヤモンド社は「新しいことに挑戦しなければいけない風土」があります。苦しみながらも新しいコンテンツを世に送り出す先輩方の背中を見ながら仕事ができるのは大変刺激があり、ダイヤモンド社ならではのように思います。
1日のスケジュール
-
7:00
企画書作成
頭がスッキリしている朝のうちに企画書をつくります。
-
9:30
メールチェック
メールを返しながら、企画のネタになりそうなSNSトレンドなども併せてチェックします。
-
10:30
著者と打ち合わせ
新しい書籍企画や原稿について著者と打ち合わせを行います。
ビデオ会議が浸透し、地方や国外の著者ともスムーズにやり取りができるのは便利ですが、
大事なときは直接会いにいくようにしています。 -
12:00
昼食
上司や先輩と頭の体操を兼ねて「企画ブレスト」を行います。
毎回苦しみながら3本〜5本の書籍企画を考えます。
「つまらなくてもいいからとにかく捻り出す」のがコツです。 -
13:00
原稿整理
著者から送られてきた原稿を読みながら編集作業を行います。
集中が切れそうになったらカフェなどに場所を変えて気分転換をするようにしています。 -
15:30
編集会議
一番緊張する時間です。考えた書籍企画を編集部内でプレゼンし、発刊の可否を決めます。
ダメな企画でも、後日問題点を改善すれば企画が通ることも多く、
打たれ強さと粘り強さの両方が必要になります。 -
18:00
読書
書店に足を運び、売れている本や目についた本を購入します。
家に帰ってから読者目線と編集目線の両方で本を読みます。
「こんな本が作れたら…。」とつい妄想してしまいます。
一問一答

ダイヤモンド社のいい所は?
歴史があるのに柔軟なところ
あなたが一緒に働きたい人はどんな人?
自分の決めたことを最後までやり抜ける人
あなたのお薦めの一冊は?
(就職、転職に役に立つと思う本)
『アメリカの中学生が学んでいる 14歳からのプログラミング』

「就職、転職なのに14歳?」と思うかもしれませんが、あと数年もすれば、義務教育でプログラミングを学んだ人たちが社会に出てきます。誰でもワードやエクセルを使えるように、プログラミングも社会人の基礎スキルになる日もそう遠くありません。未来に備えて楽しく勉強するにはぴったりの1冊です。