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ビジョナリーであるということ

慈悲とビジネスをむすんだ奇跡の組織アラヴィンドの物語

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  • 電子版

ビジョナリーであるということ

慈悲とビジネスをむすんだ奇跡の組織アラヴィンドの物語

書籍情報

  • 紙版
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  • パヴィスラ・K・メータ/スキトラ・シェノイ:著 矢羽野薫:訳
  • 定価:2420円(本体2200円+税10%)
  • 発行年月:2012年11月
  • 判型/造本:46上製
  • 頁数:336
  • ISBN:978-4-478-01765-4

内容紹介

インド南部の古都マドゥライに、ラリー・ペイジ、クリントン元大統領、ムハマド・ユヌス、ピーター・ドラッカーが注目する組織アラヴィンドがある。わずか11床の小さな病院から始めた彼らは「治せる失明を世界から根絶する」という壮大なビジョンをいかにして実践してきたか。創業者とその一族の軌跡を鮮やかに描き出す。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに アラヴィンドのパワーとパラドクス

アラヴィンド家系図

プロローグ エベレストに登る

第I部 5分間15ドルで治します—効率性と情熱

第1章 ハンバーガーと失明

第2章 無料でも十分でないというなら

第3章 不朽のケーススタディ

第II部 仕事をすれば、お金はついてくる—持続可能性と無私の精神

第4章 眼科医になったのは偶然だった

第5章 やるべきことを、ただひたすらに

第6章 制約があるからこそ

第7章 人材は見つけるのではなく育てる

第8章 彼らがここで働きつづける理由

第III部 心をささげる—イノベーションと意識の変革

第9章 人類は進化の途上

第10章 内なる声に耳を澄ませて

第11章 アラヴィンド、工場をつくる

第12章 利益ではなくサービスを最大化する

第13章 使命と葛藤

第IV部 競争相手を育てる—インドから世界へ

第14章 アラヴィンドを世界に複製する

第15章 キリマンジャロのように

第16章 価値観を伝える

第17章 「黄金のアーチ」を生んだアメリカにアラヴィンドを

第V部 聖人を引退するとき—変える勇気と高潔さ

第18章 世代交代の苦しみ

第19章 想いは受け継がれる

第20章 新しい成長のモデルを求めて

第21章 真実を実践する場所

エピローグ ビジョンの花が咲く

アラヴィンド・アイ・ケア・システム 組織図/アラヴィンドの1日

年表 アラヴィンドの軌跡

原注




著者紹介

パヴィスラ・K・メータ(Pavithra K. Mehta)
ライター、映画監督。アラヴィンド一族。大おじであるドクターVの生涯と業績をたどったドキュメンタリー『Infinite Vision』が2004 年のニューヨーク国際インディペンデント映画祭で最優秀国際ドキュメンタリー賞を受賞。視覚障害者に本を届ける世界最大のデジタル図書館などを運営するシリコンバレーの非営利団体ベネテックで、ボランティア活動の責任者も務めた。現在はアラヴィンド眼科財団の理事。

スキトラ・シェノイ(Suchitra Shenoy)
バングラデシュ大学とロンドン・スクール・オブ・エコノミクスで学位を取得したのち、デロイト研究所、コロンビア大学ビジネススクール、スタンフォード大学デザインスクール(dスクール)、NGO のバングラデシュ地方開発委員会、国際コンサルティング企業モニターグループなどで研究活動を行う。現在は、貧困者も含むあらゆる所得層を対象とする包括的金融サービスの普及に取り組むほか、貧しい若者が有意義な職につく支援をするユース・フォー・ジョブズ財団の顧問も務める。


訳者紹介

矢羽野薫(やはの・かおる)
会社勤務を経て翻訳者に。訳書に『マイクロソフトでは出会えなかった天職』『最後の授業』(以上、武田ランダムハウスジャパン)、『ヤバい統計学』(阪急コミュニケーションズ)、『金星を追いかけて』(角川書店)など。

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ハーバード・ビジネススクールで読み継がれる
不朽のケーススタディ

インド南部の古都、マドゥライ。伝説の女神ミナクシが見守るこの街に、故ピーター・ドラッカー、Googleのラリー・ペイジ、グラミン銀行創設者ムハマド・ユヌス、ビル・クリントン元大統領らが注目する“奇跡の組織”がある。その名は——「アラヴィンド」。

日本では残念ながらまだその名を知る人は少ないが、企業の先進事例を研究するハーバード・ビジネススクールで、アラヴィンドのケーススタディは1993年以来20年近くにわたって学生たちの必読教材になっていると聞けば、あなたも「いったいどんな組織なのだろう?」と興味が湧くはずだ。

◆◆◆

Photo by Rameshwar Das, 1986劇的な経済成長の途上にあるインド。だがその一方で、世界で3900万人といわれる失明者のうち30%近くがこの国に住むという悲しい現実がある。大多数が1日2ドル未満で暮らすこの国で、いまこの瞬間にも光を永遠に奪われている者がいるのだ。

失明は、家族から稼ぎ手を奪う。仕立て屋は針に糸を通せなくなり、農民は穀物の粒を選り分けることができず、大工の金づちは釘に当たらない。

解決するにはあまりに大きい問題。だがそれに、敢然と立ち向かったひとりの人物がいる。ゴヴィンダッパ・ヴェンカタスワミー、通称ドクターV。「治せる失明をこの世から根絶する」という大きすぎるビジョンを掲げた彼とその一族の壮大な物語は、1976年、わずか11床の「アラヴィンド眼科病院」を設立したことから始まる。

◆◆◆

ドラッカーはじめ著名な経営のグルたちがアラヴィンドに注目する理由はいくつかある。
たとえば——

  • 手術代が払えなければ無料でかまわない。
  • 寄付には頼らない。
  • 派手なマーケティングはいっさいしない。
  • にもかかわらず、35年間で3200万人以上を治療、手術件数400万以上の実績。
  • その技術力の高さから、ジョンズ・ホプキンスやハーバードなど世界屈指の医学校から研修医が集まる。

そう、アラヴィンドの存在は、社会的な使命を掲げる組織が、外部の資金に頼らず、赤字を出すこともなく、効率や規模、品質、範囲について妥協しなくても運営が成り立つという証なのだ。

Photo by Raj Kumar, 2011 (right); Murugan (left)数十年にわたり、数々の雑誌がアラヴィンドの成功を解説しようと試みてきた。そのほとんどがひとつの疑問の答えを探し求めている。「アラヴィンドは、専門的で高品質のサービスを無料で提供することをあきらめることなく、現在の規模と繁栄をどのように実現したのか」。本書はその答えを解き明かしていく。

「社会のためにやるべき仕事をする。収益はあとからついてくる」——これはドクターVの口癖。そんなものは現実離れした綺麗事だと片付けてしまう前に、本書のページをめくってほしい。数えきれない苦悩と、突きつけられる自分たちの限界にいらだち、それでも尽きることなき情熱を胸に、ひとつのビジョンを追いつづける“奇跡の組織”。彼らの軌跡の中に、舵取りの難しい現代を生きる私たちがいまこそ学ぶべき、組織本来の姿がある。

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