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逆境経営

山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法

  • 紙版
  • 電子版

逆境経営

山奥の地酒「獺祭」を世界に届ける逆転発想法

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 桜井 博志:著
  • 定価:1650円(本体1500円+税10%)
  • 発行年月:2014年01月
  • 判型/造本:46並製
  • 頁数:236
  • ISBN:978-4-478-02621-2

内容紹介

カネなし!技術なし!市場なし! でも、ピンチがいつも救ってくれた——!
山口の山奥の潰れかけた酒蔵が世界進出を果たすまでの七転び八起き
テレビ東京「カンブリア宮殿」出演!

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

第1章 「負け組」の悲哀を忘れない

 どないしたらええじゃろ?
   「死」が頭をよぎるほどの、圧倒的な負け組からの第1歩

 「普通」はすなわち「負け」である
   小さい酒蔵だからできる勝負を考える

 解は「絞るもの」ではなく、「絞るしかないもの」である
   大消費地向けの大吟醸酒造りに絞ったきっかけ

 伝統にはこだわるが、手段にはこだわらない
   精米歩合23%、山田錦一本、遠心分離機導入など繰り出した新手

第2章 大失敗から学ぶ

 従来策のテコ入れは、既存路線の延長にすぎない
   値引きや紙パック販売は焼け石に水だった

 追い込まれてこそ、行くべき道が見える
   新事業失敗で杜氏が去り、社員だけの「四季醸造」体制に

 理想や理念で改革は進まない
   山田錦の自社生産頓挫が全国買い付けの扉を開けた

 波風を恐れず、本音で話す
   勘当状態だった父との確執への後悔

  コラム 日本酒の分類

第3章 捨てる勇気を持つ

 品質のよさは新鮮な「見た目」で表す
   従来の〈旭富士〉をやめ〈獺祭〉銘柄に統一

 「経験と勘」は数値化して「見える化」する
   杜氏に頼らず、社員で造る科学的な酒造り

 歴史や効率に振り回されない
   品質向上を目指した生産設備の大増強

 設備は新しくしても、苦労は忘れない
   先代が投資した仕込み蔵に助けられた日々

第4章 「できること」と「やるべきこと」をはき違えない

 商品は王道を歩ませ、安易にブレない
   みんなが大好きな品質を追求する

 一時的なブームに翻弄されない
   『ほこ×たて』の勝負には勝っても、酒蔵の未熟さを露呈

 投資は知恵と工夫でひねり出す
   新規投資は売上高の1割まで

 自分の信じる「よさ」は変えずに、伝え方を考える
   民族の個性にこだわるイタリア車に学ぶ

第5章 常識や慣習にとらわれない

 弱みが強みに?発想を転換する
   ひやおろしがないことを逆手にとった“夏仕込み”

 「お墨付き」を超える、絶対的価値を追う
   なぜ〈その先へ〉が普通酒なのか

 一生懸命がんばる必要のない仕組みをつくる
   「少し愛して、長〜く愛して」への共感

 お客様の幸せと商品の矛盾を解消する
   飲酒と健康の関係を考える

 数字だけでなく事実に照らして判断する
   日本酒が海外で確実に根づき始めていると思う根拠

 ときに通説を覆す技術の進化をみくびらない
   出来のよい古米は出来の悪い新米より使える

 よりよいものがあれば、風習にこだわらない
   注ぎこぼし反対!何が男のロマンだ

 人とのつながりは物理的な距離を超える
   商売は人と人との関係で動く!

 定説はみずから試して検証する
   糖尿病に日本酒厳禁は本当か?

第6章 伝統が持つ奥深さを侮らない

 世界で活躍する者はみな祖国を尊敬している
   スポーツにも通じる「世界で通用する最低条件」

 あくまでジャパン・スピリッツを追求する
   ユニクロを応援したくなる気持ちの裏側

 「日本的なもの」の追求と決別を考える
   日本らしい、酒の「洗練」「カイゼン」を目指す

 人知を超えた神業の領域がある、と知る
   酒造りは「ああすれば、こうなる」ことばかりではない

第7章 発信しなければ伝わらない

 理想的な〈獺祭〉を海外で見せたい
   直営店の海外展開に懸ける思い

 伝わるなら横文字にもこだわらない
   〈発泡にごり酒〉の開栓事故を減らすための苦心惨憺

 経営者は育てられない
   理性では割り切れぬ息子への思い

 日本酒業界はみずから新規顧客を排除している!
   日本酒好きの外国人が来日してガッカリする理由

 日本人の理解者を増やすほうがむしろ難しい?
   紹興酒やワインと日本酒の違い

 補助金助成より行政にお願いしたいこと
   海外で対等に戦える土俵づくりを!

第8章 打席に立ったからには、思い切りバットを振る

 地元に愛され、助けられるありがたさ
   東京進出を後押しした在京山口出身者の支援

 走り続けてこそ、お客様がついてきてくださる
   2015年までに生産設備を3倍強に大増強

 売上目標ではなく、夢の実現を目指して
   パリ・ロンドン・NYでも、「ああ、美味しい!」を聞きたい

 仕組みがダメなら、自分で変える
   10年先を見据えて山田錦の生産農家を増やす

おわりに

資料 日本酒ができるまで






著者

桜井博志(さくらい・ひろし)
旭酒造株式会社代表取締役社長
1950年、山口県周東町(現岩国市)生まれ。家業である旭酒造は、江戸時代の1770年創業。1973年に松山商科大学(現松山大学)を卒業後、西宮酒造(現日本盛)での修業を経て76年に旭酒造に入社したが、酒造りの方向性や経営をめぐって先代である父と対立して退社。79年に石材卸業の櫻井商事を設立して集中していた。父の急逝を受けて84年に家業に戻り、純米大吟醸「獺祭」の開発を軸に経営再建をはかる。社員による安定的な旨い酒造りを目指し、四季醸造の実現や遠心分離機の導入など改革を進めた。2000年頃から始めた海外販売を本格強化するため、2014年のパリを皮切りに海外直営店を出店予定である。

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