目次

はじめに

借金、補助金、農薬、肥料、ロス、大農地、高額機械、宣伝費すべてなしで、なぜ1200万円稼げるのか？

プロローグ

初期投資143万円、借金ゼロで起農！　なぜ、「また食べたい」と全国から注文が殺到するのか？

2800円の送料をかけても、2000円の野菜セットを買ってもらえる理由
今すぐ「第２の井戸」を！　日本のリスクが高いこれだけの理由
オーストラリアをオートバイで一周したときの気づき
初期投資額143万円で、なぜできたのか？
「小さい農」で稼ぐには“引き売り”がキモ
１の売上を10に！　６次産業化で「ついで買い」を誘う仕組み
命の時代に農は欠かせない
小さなＮＥＷファーマー続々登場

ＰＡＲＴ １　小予算から農をベースに起農する５つの戦略

［戦略１］　“借金なし、農薬なし、肥料なし、ロスなし”でストレスなし
　　　　　　なぜ、借金・補助金は危険なのか？
　　　　　　差別化を図る「無農薬」＆「無肥料」栽培
　　　　　　「廃棄率ゼロ」が大事な理由
［戦略２］　小さいほどいい「スモールメリット」を120％活かす
［戦略３］　栽培技術・加工技術・直売技術＋「知恵」の教室
［戦略４］　地方だからこその「プレゼン＆コピーライティング」戦略
［戦略５］　この時代だからこその「つながり・巻き込み力」

ＰＡＲＴ ２　「スモールメリット」でリスク最小・効果最大限！　「日本一小さい」を武器にする

日本の農業にスケールメリットはあるか
気になる農家の「手取り収入」は？
数字が語る「スモールメリット」の考え方
「３万円の家庭菜園用機械」で十分やっていける理由
農家仲間からの「２番米」など、つながりが宝
小さいからこそ「スピード感」で勝負できる
「ズッキーニのからし漬け」を「旬野菜のからし漬け」にしたら人気商品に
小さいと人間関係もスムーズになる
「晴耕雨漬け」と自分の都合で休める
「スモールメリット」を享受する３つのこと

ＰＡＲＴ ３　風来式「栽培・加工・直売・教室」の全技術一挙公開

栽培技術
野菜は「法律」でなく「法則」で育つ

「はじめの一歩」に有効な２冊
「炭素循環農法」とは？
トマト、ナス、きゅうりなどの夏野菜「混植」のコツ
お客様に喜ばれる野菜とは？
どこにこだわるか？


加工技術
加工は「付加価値」をつけるだけにあらず

加工する最大のメリットとは？
農機具より一番先にそろえるべきもの
風来の加工品人気ランキングベスト３
　１　「漬物は買う時代」を見越した「漬物」戦略
　２　お菓子が安定経営に大きく寄与する理由
風来の労働力は1.5人
洋菓子か？　和菓子か？　利益から逆算した「原価率」を考えよう


直売技術
セット販売で単価を上げる、人柄ごと売る！

野菜販売の戦略
セット販売で売上が大幅アップする理由
リピーターをつくるには？
配達を極力減らした理由
風来式120％ネット活用術
アクセス数よりいかに買ってもらうか
発送時に心がけているひと工夫


「知恵」の教室
農産物は“有限”、知恵は“無限”

“女性二毛作時代”をどう生きるか
大人気となっている「農コン」とは？
「ベジベジくらぶ」という「知恵」の教室をどう実現したか
無理なく始めるポイント

ＰＡＲＴ ４　「小さい農」はじめの一歩

　　　　　　　── ビジネスプラン、農機具、資金調達、直売コピーの裏ワザ

準備の準備期間
どうなりたいか、掘って掘って掘り下げる
世帯年収で「350万円」を確保せよ
今やパソコンは“農機具”になった⁉
ＩＴ嫌いでもできる！　手間のかからないＨＰはこうつくる
ブログはなぜ、重宝するのか？
起農前に「土に触っておく」のが大切な理由

準備・研修
どこで農業スキルを身につけるか？
研修中にこれだけは学んでおこう
どこに住めば、稼げるか？
「野菜は足音を聞いて育つ」── 後悔しない農地の選び方

実践
絶対に重宝する農機具の選び方
内緒にしておきたい、安く手に入れる裏ワザ
１年目に100万円の売上を目指す「ビジネスプラン」
じゃがいも、玉ねぎなど「中量中品種栽培」があなたを救う
資金調達の裏ワザ ❶ ──「ＮＰＯバンク」の活用法
資金調達の裏ワザ ❷ ──「クラウドファンディング」で“円”と“縁”を
「個人通貨」という考え方
屋号を「無農薬野菜 風来」から「菜園生活 風来」にした理由
どんな品種を育てるか？　「はじめの一歩」はこうする
これだけはやってはいけない３か条
加工で「絶対差」をつける方法
夫婦の「役割分担」はどうすべき？
最初から成功させる「直売」のコツ
イベント販売がうまくいくとき、ダメなとき
ＨＰでは、なぜ電話番号が重要なのか？
広告宣伝費は「ゼロ」にする
いくら売れたかより、いくら残るか？
「ＤＩＹ力」を上げることで、経営のディフェンス力が上がる
個人ブランドをどうつくるか
なぜ、農家は「プレゼン力」を磨くべきなのか？
大きな差がつく！　キャッチフレーズとコンセプト

ＰＡＲＴ ５　「農」でパラダイムシフトを起こす

農家になって感じた「２つの贅沢」
「幸せを与えられる人」の共通項
ストレスなしの「売上基準金額」が新時代の起業戦略
涙ながらに感謝された一本の電話
風来式「炭素循環農法」の仕組み
肥料分がまったくない畑はどうする？
「炭素循環農法」のメリット・デメリット
虫喰い野菜は、本当に安心なのか？ ──「硝酸態窒素」含有量に注目
「かかりつけの農家」という発想
常に対等な関係を
風来式「公私混同論」
通帳より大切な「秘伝のレシピノート」
価値観が変われば、すべてが変わる

著者

西田栄喜（にした・えいき）
菜園生活「風来」代表。1969年、石川県生まれ。
大学卒業後、バーテンダーとなる。1994年、オーストラリアへ１年間遊学後、ビジネスホテルチェーンの支配人業を３年間勤務。その後帰郷し、1999年、知識ゼロから起農。小さなビニールハウス４棟、通常農家の10分の１以下の耕地面積である30アールの「日本一小さい専業農家」となる。
３万円で購入した農機具などで、50品種以上の野菜を育て、野菜セットや漬物などを直売。SNSなどでお客さんとダイレクトにつながり、栽培・加工・直売・教室を夫婦２人でやりながら、３人の子どもたちと暮らす。
借金なし、補助金なし、農薬なし、肥料なし、ロスなし、大農地なし、高額機械なし、宣伝費なしなど、〝ないないづくし〟の戦略で、年間売上1200万円、所得（利益）600万円を達成。基準金額の95％未満でも105％超でも反省する「売上基準金額経営」を実践。
小さいからこそ幸せになれるミニマム主義を提唱。地域とお客さんとのふれあいを大切に、身の丈サイズで家族みんなが明るく幸せになる農業を行う。
著書に『小さい農業で稼ぐコツ——加工・直売・幸せ家族農業で30ａ1200万円』（農山漁村文化協会）がある。最近は、多くの新規就農者の相談に乗りながら、全国各地からの講演依頼も多い。