創刊から１００年余、日本経済の発展を見つめ続けてきたビジネス雑誌。定期購読者のみが手にする深く切れ味鋭い情報を電子版で特別公開

第一特集は「アサヒ　王者の撤退戦」です。2000年代、酒販メーカー各社はビール一本やりからワインや缶酎ハイに守備範囲を広げる総合酒類化のほか、食品やヘルスケア分野の新規事業開拓に取り組んできました。しかし、各社はいまだ利益の多くを酒類に依存しており、このまま市場の縮小が続けば、工場の閉鎖やリストラも視野に入ってくる。ビール市場の王者であるアサヒグループホールディングスも例外ではなく、目下、大胆な構造改革に着手しようとしています。アサヒはどう変わるのか。王者の撤退戦と酒販メーカー各社の現在地を詳報します。

第二特集は「スキマバイト　光と影」です。単発・短時間で手軽に働けるスポットワーク（いわゆるスキマバイト）の登録者数が、ついに3200万人に達しました。手軽に収入を得たい働き手と人手不足に悩む企業のニーズが合致し、市場が急成長を遂げているが、ここにきてスキマバイトは転機を迎えています。人材業界の王者、リクルートがスキマバイト事業への参入を撤回。背景には、労働法制のグレーゾーンを突くビジネスモデルへの批判や、市場の飽和感が広がっていることがあります。人材業界に「プラットフォーム型」の新風を吹き込んだスキマバイトは、早くも終焉を迎えてしまうのでしょうか。

第三特集は「トランプ関税地獄　第２弾」です。日米関税交渉で“合意”した相互関税が8月7日に発動されました。今後、合意通りの実施となるか不透明感がくすぶるも、日本企業への逆風は緩和に向かう可能性が見えてきた一方で、家計では負担が増す恐れも。米国でも景気の先行きに暗雲が漂っています。

第四特集は「脱炭素　逆風下の挑戦」です。日本が直面している「脱炭素」への逆風は、国内産業の死活に関わる大問題。切り札と目される洋上風力発電は、制度変更や売電市場の未整備で市場崩壊の危機にあります。その最前線をリポートします。

【特集1】
アサヒ　王者の撤退戦
ビールメーカーの分水嶺

アクセンチュア100%子会社化計画も「リストラではない」と社長　アサヒグループHD 社員約400人を“強制転籍”へ
【続報】グループ社員400人強制転籍で“新たな混乱の火種”　アサヒ“強制転籍”の裏にアクセンチュアの方針転換
キリンが秋に打つ王座奪取への“秘策”とは？　非公表のビール販売数量が示す「2強激闘」
アサヒビールが狙う「積極投資ジャンル」、“総合酒類化”の限界と課題とは？　内部資料で判明！　「酒類事業のリストラ候補」
達成のため“強制転籍”の他にもグループ内組織再編始まる　アサヒが国内事業で打ち立てた「驚きの大目標」
副課長で年収1000万円超、狙いは“グループ間格差解消”　アサヒビール「新給与テーブル」の実額を大公開！

【特集2】
スキマバイト　光と影

スキマバイトの事業者と利用企業に訴訟リスク浮上！
厚労省に業界猛抵抗！　ルール骨抜きを画策の動きも
スキマバイト大手7社“真の実力”を暴く
及び腰の外食大手が抱える「リスクとトラウマ」
外食大手10社が回答　スキマバイト活用の「本音」
活用企業は要注意！　「労務トラブル6大事案」

【特集3】
トランプ関税地獄　第2弾

【特集4】
脱炭素　逆風下の挑戦
エネルギー・化学業界の岐路

【News　Close-Up】
ニデック岸田新政権の大試練（1）　ニデックで「大物幹部の退任」が止まらない！　牧野フライスTOB担当や元社長候補らが続々
ニデック岸田新政権の大試練（2）　「30年度に売上高10兆円」計画を撤回！　「脱・永守流経営」へ大方針転換した理由

「数字は語る」
25.8万人
2025年8月1日に発表された雇用統計における、過去2カ月分の雇用者数の下方修正幅
小林俊介

「WSJ発」
ハイテク業界の右傾化、米民主党は阻止できるか

「Diamondマーケットラボ」
実質賃金マイナス「隠れた要因」　トランプ禍の賃上げ“正念場”
山田 久／法政大学経営大学院教授兼日本総合研究所客員研究員
中国の出生数「10年で半減」　少子化で迫る“国力減退”
平井孝明／山田コンサルティンググループ中国現地法人 総経理

「The Legend INTERVIEW 不朽」
第一生命・矢野恒太が回顧する、理想の会社形態「相互会社」への道のり

「黒田東彦　世界と経済の読み解き方」
「脱・米国依存」の鍵となったのは？　東南アジア経済との深くて長い協力関係

【連載・コラム】
佐藤 優／次世代リーダーの教養
深堀圭一郎のゴルフIQを高めよう!
井手ゆきえ／カラダご医見番
週末読書
後藤謙次／永田町ライヴ!
Editor’s Note
牧野 洋／KEYWORDで世界を読む

※記事中の人名・役職名は取材時のものです