“まさか”続きの人生でも「信頼」があれば立ち向かえる
情を大切に、何があっても投げ出してはいけない
“まさか”続きの人生でも「信頼」があれば立ち向かえる
情を大切に、何があっても投げ出してはいけない
書籍情報
- 木下 紀夫 著
- 定価:1540円(本体1400円+税10%)
- 発行年月:2024年10月
- 判型/造本:46変並
- 頁数:160
- ISBN:9784478119501
内容紹介
生え抜きからシマダヤ4代目社長を務め、同社の躍進を支えた木下紀夫氏の自叙伝。木下氏は役員就任以降、数々の難問に遭遇してきた。前例がなく、何が正解かわからない中で、確かな意思決定ができたのは、人を信じ、信じられることを大切にしてきたことにある。「信頼」をベースにした経営はシマダヤに何をもたらしたか。
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目次
まえがき
第1章 東京は下町浅草生まれ。サッカーに明け暮れた若き日々
ちょっと怖くて、魅力にあふれる街に生まれて
桶職人の父に連れられ、なぜか神谷バーでオムライスを
小中はサッカーに夢中、ベッケンバウアー、釜本に憧れて
獨協大学に進学、いずれはサッカーの指導者に
第2章 数々の洗礼を受けたものの、人を深く知るきっかけを与えてくれた営業所長時代
島田屋本店に入社、ルートセールスで街を走り回る
「おい、うどん屋」と呼ばれるのが悔しくて
ダントツの成績で表彰、ご褒美のハワイ旅行なのにヘトヘトに
入社2年目で結婚、給料は妻が遥か上
営業所長に昇格、だが、事態は予想を超えて
物流合理化の要、大宮センターのセンター長に就任したものの……
トラブルの連続、夜中もたたき起こされて
ついに妻も「実家へ帰らせていただきます」と置き手紙
早々に帰ってきた妻が取った驚きの行動
コミュニケーションの第一歩は、人を知ること
第3章 真の食品メーカーになるため、組織の大改革に邁進
日頃の不満をぶちまけた面談、反応は意外なことに
未払い金を肩代わりしろとは、どういうことだ!
やがて知った「鍵を閉めて帰れ」の真意
猛反発をくらった40億円の仕入商品の整理
間違った食べ方をそのまま商品化!?「流水麺」開発へ
「うどんの刺身か」「月に行くより難しい」と言われて
「夏の売り場がこんなに賑わうとは」と感謝の言葉
カップ「真打ちうどん」の成功と失敗、その教訓とは
黙っていなかった競合他社、たちまち取り囲まれ赤字に
得意分野を生かせるか、生かせないかが大きな分かれ目
「業務用冷凍麺」成功のカギは、ルートセールスにあり
第4章 次々と噴出する〝まさか〟に翻弄されながらも利益を出せる会社づくりを誓う
食品業界の大きな教訓となった雪印乳業食中毒事件
入れ替えたばかりの部品が破損! しかも小麦粉に混入!?
「すぐに回収だ!」社長に怒鳴られ目が覚めた
精神的に追い詰められながらも、品質管理の重要性を再認識
訴訟にまで発展した物流子会社の労働問題
私を救ってくれた、思いもよらぬ社長のひと言
社員の要望を形にしたニュービジョン
〝まさか!〟の、大手食品メーカーとの資本提携解消
第5章 品質とブランドの向上に心血を注ぎ、誰からも信頼される会社へ
「品質とブランド重視の経営」を掲げて
「こんなことやりやがって」と反発もあった早朝勉強会
反対意見が続出した、赤字商品の供給停止案
「お前のところとはもう付き合わない」
値上げを断行、それでも消費者は支持してくれた
何もかも変えてしまった東日本大震災
被災地への商品供給を最優先に
作り続けることこそが工場のやりがい
「品質とブランド力」を見える形にした東京ドームの大看板
品質向上の徹底を図って全工場を子会社に
苦しいときこそ助け合って ── コロナ禍で知った信頼の大切さ
踏み切った国産化が揺るがない信頼に
あとがき
著者
木下 紀夫(Norio Kinoshita)
1954年、東京都台東区浅草生まれ。1978年3月、獨協大学卒業後、シマダヤ株式会社(旧・株式会社島田屋本店)入社。ルートセールスから始まり、1982年に浦和営業所長、翌年には大宮営業所長を務め、1986年より企画部課長代理として本社に勤務。翌年、今までになかったマーケティング手法を導入し、シマダヤの主力ブランド商品「流水麺」の企画・開発に携わる。1998年に取締役チルド事業部長兼広域営業部長、2002年に常務取締役生産本部長兼生産管理部長を経て、2006年に代表取締役社長に就任。数々の“まさか”の出来事を経験しながらも、利益重視の経営により、安定した収益基盤を構築。2023年、取締役会長に就任。2024年6月に退任し、現在に至る。