なぜ、人は旅に出るのか
現地力が生み出す観光ビジネスの新しいかたち

なぜ、人は旅に出るのか
現地力が生み出す観光ビジネスの新しいかたち
書籍情報
- 近藤康生 著
 - 定価:1760円(本体1600円+税10%)
 - 発行年月:2011年04月
 - 判型/造本:46上製
 - 頁数:196
 - ISBN:978-4-478-01496-7
 
内容紹介
ヒットしたツアー企画を横展開するだけで、成立していた旅行ビジネスも、市場が複雑化し、娯楽のすべてが競合になった現在、先細りの未来が見え始めている。旅行代理店に失われた重要な機能「マーケティング」と「現地仕入」。この2つの機能を取り戻すことで、業界の構造的な課題を解決し、さらなる成長市場を作り出す。
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目次
はじめに
●第一章● なぜ、人は旅に出ないのか
人は、なぜ旅に出るのか
 スタートとリピート
 動機の「種」を植える
 モザイク化した市場に問われる「仕入れ力」
 冬の北海道と夏の与論島
 「現地力」とインターネットの重要性
 旅自体が目的だった時代の終焉
 インバウンドとMICE
 MICE需要を生み出すには
 インバウンドの功罪
 沖縄のターゲットは世界市場
 自己投資欲を刺激する
●第二章● 旅ではなく交流を求める若者たち
旅を演出する位置ゲー「コロプラ」
 ケータイが「旅」と競合する現実
 二〇歳代後半から三〇歳代を旅に誘うには
 コロプラで月間訪問客が三〇〇組に
 旅の記念というリアルの楽しみ
 バーチャルな恋人との二人旅
 「社会貢献」という強力キーワード
 「おいしい食事と美しい景色だけじゃ、旅に出ない」
 若者は「交流」を求めている
 「民泊」という旅のかたち
 筋書きのないドラマを体験する
 読谷のお母さんへの手紙
 若者よ、旅に出よ
 まずは沖縄から、という提案
●第三章● 現地力で変わる個人旅行のかたち
郷土力を磨いてつくる一〇〇年ブランド
 一回のミスをなくす努力の大切さ
 地域を経営する阿寒株式会社という発想
 アイヌの神に祈りを捧げる参加型イベント
 個人化の波に乗り遅れた北海道
 温度一定の法則を乗り越えて
 私たちの現地化への試み
●第四章● 旅行代理店がなくなる日
旅行業者が進むべき道
 観光庁は何をすべきか
 沖縄が観光と移住を増やす次の一手
 郷土力の新しいかたち
 現地の日常の魅力を発見する外部の視点
 観光業全体の一割を占める「じゃらんネット」
 現地化を推進する三五〇人の仕入れ部隊
 価値を掘り起こす「ギャップ調査」
 日帰りバスツアーが思い出させてくれたもの
 毎週の「木曜会」に皆勤賞
 リピーターを生む交流とコミュニティづくり
 オンライン自動予約が伸びた理由
 旅のシステムに求められる温もりとやさしさ
 クレーム公開でわかった「参加意識」
 最大公約数を狙わない「生の声」反映ツアー
 地元の人たちとの交流プロデュース
おわりに
著者紹介
著者
近藤康生(こんどう・やすお)
 1956年生まれ。1978年、関西学院大学商学部卒業。
 大学2回生のときにスキーツアービジネス「ホワイト・ベアースポーツクラブ」を始める。
 卒業後も同じ業態にて、「ホワイト・ベアー」の屋号で旅行業を行う。81年に株式会社ホワイト・ベアーファミリー設立、代表取締役就任、現在に至る。
協力
株式会社ホワイト・ベアーファミリー
 1981年5月設立、国内、海外の旅行企画、販売。
 「IT旅行商社」をコンセプトにWeb、ITを駆使してパッケージツアーを販売。
 旅行・観光関係のコンテンツプロバイダ事業。MSNのトラベルカテゴリーも運営する。
 関連会社にて沖縄、北海道などにてホテル、レンタカー、温浴事業なども運営、現地化に取り組む。海外はインドネシア、中国などで現地法人運営。
 2010年経済産業省主催、IT経営力大賞2010年度最優秀賞(大臣賞)受賞、旅行業界初。http//www.wbf.co.jp
