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ブランドで競争する技術

名前は知られているのに、なぜ売れないのか

  • 紙版
  • 電子版

ブランドで競争する技術

名前は知られているのに、なぜ売れないのか

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 河合拓:著
  • 定価:1980円(本体1800円+税10%)
  • 発行年月:2012年05月
  • 判型/造本:46上製
  • 頁数:294
  • ISBN:978-4-478-02055-5

内容紹介

終わりのない低価格競争が続く現在、ブランドなくして市場の勝ち組にはなれない。安売りによるブランド衰退の危機をいかに回避するか? 強いブランドをつくり、ブランドで闘う方法を提言。ブランドのマネジメント、イノベーションを起こす方法、組織、流通改革、eコマース参入戦略、M&A戦略、そしてブランド再生まで。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

第1章 ブランド再考のすすめ

ブランドが強くなる時
模倣によるコスト競争
商品が強かった時代のビジネス
ブランドこそ日本企業の課題

第2章 勝てるブランドの条件

ブランドが提供する三つの価値
 ❶機能価値
 ❷サービス価値
 ❸イメージ価値
ブランド価値と価格の関係
価格競争脱却のためにはイメージ価値についての理解が必要
ザ・ボディショップのイメージ価値顕在化の見本
日本人は「イメージ価値」が大好きなのに概念化が苦手
 コラム ブランド化とプロモーションは異なる
 コラム フランチャイズという悪魔のささやき
ブランドは、日々の活動スタイルによって育てる

第3章 ブランドの不確実性とマネジメント

不確実性のマネジメント
リスク分散の考え方
チャネル分散による海外ブランドのリスク分散
コラム カテゴリー分散を阻むもの
新ブランド立ち上げは、「答えを探す」発想から「答えにしてしまう」発想へ
産業のファッション化
ヒット・アンド・アウェイで不確実性を管理する
ブランド・マネジメントのポイントは「平時の備え」
三つの価値軸と分散化の関係
コラム 事業計画の組み立て方
感性を活かす科学的管理手法

第4章 ブランドのイノベーションと組織

社内に出島をつくる
「無印良品」というイノベーションを生み出した西友
改善の繰り返しでは新しい創造は生まれない
イノベーションを阻害する過剰管理
組織をどうデザインするか
調達/生産部の横串組織化
出島の本質とは何か
ファッション・ブランド・ビジネスの人事制度設計の考え方
高齢化するブランドのリニューアルと出島理論
ブランド・リニューアルのカギとなる「TICS」
 T(Target:対象顧客)
 I(Icon:継承される象徴)
 C(Channel:販売チャネル)
 S(System:仕組みを下支えするシステム)
「変えるもの」と「変えないもの」

第5章 流通改革を成し遂げるブランドがビジネスを制する

大分県で見た日本生まれのブランド「関さば」
日本の流通構造の特徴
商社が絡んだ特殊な日本の流通構造
海外ではミドルマンとしての商社は不要
ユニクロのブランド確立と流通改革
 誤解❶ ユニクロが安いのは商社などを中抜きし、中国でつくっているから
 誤解❷ ユニクロの商品が安いのは定番商品にアイテムを絞り込み、大量購買するから
シューズ・ビジネスにおける流通改革
靴業界の異端児 神戸レザークロス
商社は業界横断的な流通改革で、業界再編を加速せよ

第6章 百貨店の構造問題と対策

オーバーストア
「いつかはクラウン」から「21世紀に間にあいました。」へ
価値の相対性と絶対性
差別化のポイントは「プレミアム」か「ディスカウント」の選択
複雑化した百貨店のビジネスモデル
 買取取引
 委託取引
 消化取引
商品戦略、顧客戦略の障害
売上高の30〜40%という高額な場所代
フロア構成の問題とロゴの氾濫
アパレル企業の脱百貨店化が進まない理由
百貨店復活のための提言
 ❶規模の縮小によるオーバーストアの解消、適正サイズ化
 ❷商品企画への本格参入、プレミアム感を主軸とした相対価値の向上
 ❸成長著しいアジア市場への本格参入

第7章 ブランド企業のeコマース後発参入戦略

eコマース市場で存在感を増すファッション商品
インターネットが切り開いた新しい市場の意味
コンサルタントに踊らされた人々
すでに勝負があったeコマースのポータル争奪戦
「まぐれ当たり」をクリーンヒットにすることでeコマースの勝者となる
後発企業のeコマースへの参入戦略
ギャル向けというニッチ市場に特化
黎明期のキラー・アイテムをテコにした自社サイトへの誘導、囲い込み
ファッション雑誌を活用した露出、プロモーションへの投資
VMDの完全内製化
eコマースとはサービス価値そのもの
レナウンのケース:eコマース戦略の提言

第8章 ブランド・ビジネスにおけるM&A

M&Aにおける失敗の構図
 ❶事業シナジーの掛け違い
 ❷事業承継型M&Aの問題
 ❸ターンアラウンド(企業再生)の問題
ブランドの「資産性」と「属人性」は買い手側にとっての落とし穴
垂直統合と水平統合による「機能」統合でM&Aの戦略を整理する
 ❶川中(商社、アパレル企業)と川上(工場)の垂直統合
 ❷川中(アパレル企業、商社)と川下(小売企業)の垂直統合
 ❸川上(工場)における生産機能の水平統合
 ❹川下(小売企業)における販売機能の水平統合
What to bet?(何に対して投資を行うのか)

第9章 ブランド・ターンアラウンド(ブランド再生)の現場

私がブランド再生に携わるまで
ケース❶:ファッション雑貨ブランド企業(売上高一〇〇億円)のケース
広がる経営トップとの溝
暴走する経営、そして危機的状況へ
 ❶本質的な問題に切り込めなかったこと
 ❷ステークホルダー・マネジメントを手薄にしたこと
 ❸そもそも、私自身の認識が甘かったこと
ケース❷:老舗レディース・ブランドを持つアパレル会社の再生
改革を引き受ける三つの条件
女性ターンアラウンド・マネジャーの活躍
困難を極めた生産改革
マーチャンダイジング・システムの改革
見える化の威力
新ブランドの立ち上げによるブランド再生
前回の失敗から学び、多くの困難を乗り越えた
曲げない信念、そして、V字回復へ
幾度にもおよぶチャレンジが奇跡を呼ぶ
 ❶スタートの段階で方向性や成功の条件を明確にしておいた
 ❷ステークホルダー・マネジメントを重視し、意思決定のプロセスを明確にした
 ❸スポンサーによる資金的なサポート、関係会社の協力があったこと
ターンアラウンド成功のために
 技術的な問題解決の知識よりも人間的魅力、コミュニケーション力が大事
 不退転の覚悟でコミットする姿勢、いかなる状況においても揺るがない哲学


あとがき





著者

河合 拓(かわい・たく)
ハンズオン型経営コンサルティング会社 ジェネックスパートナーズ(旧ジェミニコンサルティング)取締役 シニア・パートナー
1991年関西学院大学文学部哲学学科卒業。総合商社イトマン(現住金物産)に入社。当時花形だった繊維原料の貿易業務に従事するも、その年に「イトマン事件」にて会社は消滅。人と商権はバラバラに解体され、この経験からプロフェッショナルの道を決意。2000年に米国系大手コンサルティングファームに転職。外資ブランドの日本導入戦略、食品メーカーのアジア展開戦略、財閥系総合商社の業態改革などを手がけコンサルタントとしての力を付けた後、2005年にジェネックスパートナーズに参画。
「商社スタイルを融合したコンサルティングサービス」をめざし、ハンズオン型ターンアラウンドの世界に入り込む。実務経験、海外経験を活かした独自のハンズオンスタイルで、当時赤字だった一部上場製造業事業部の再生に成功。その後、財閥系IT企業、大手流通業、大手百貨店など、数多くの事業・企業の立て直し、新規事業を手がけ、成果を上げてきた。ターンアラウンドマネジャーとして活躍する他、大手上場企業からベンチャー企業などの経営顧問、M&Aアドバイザーも勤める傍ら、多くの執筆活動、大手総合商社、財閥系総合商社向け企業向け講演もこなす。政策学校一新塾(大前研一創設)の卒塾生であり、講師(2003年〜2012年)、および政策指導、社会起業アドバイザーを務める。

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