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身銭を切れ

「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質

  • 紙版
  • 電子版

身銭を切れ

「リスクを生きる」人だけが知っている人生の本質

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • ナシーム・ニコラス・タレブ 著/望月衛 監訳/千葉敏生 訳
  • 定価:2640円(本体2400円+税10%)
  • 発行年月:2019年12月
  • 判型/造本:46仮フランス装
  • 頁数:448
  • ISBN:9784478103814

内容紹介

不確実で予測不可能な世界で、私たちがとるべき「生き方」とは——。『まぐれ』『ブラック・スワン』『反脆弱性』の著者にして、世界最高の「知の巨人」タレブが思索の果てにたどり着いた原理原則「身銭を切る」とは? 魂を捧げた先にしか、価値ある「生」はない。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

第1部 「身銭を切る」とは何か

身銭を切ることの意外な側面

プロローグ

その1 アンタイオス、殺られる

アンタイオスなきリビア
他人の命で遊ぶ ──  Ludis De Alieno Corio
人民の庇護者でなければ、貴族たりえない
ロバート・ルービン取引 ──  隠れた非対称性とそのリスク
システムは排除によって学ぶ

その2 対称性の簡単なおさらい

I.ハンムラビからカントへ
  なぜかパリにあるハンムラビ法典
  白銀は黄金に勝る
  普遍主義なんて忘れちゃえ
II.カントからデブのトニーへ
  ペテン師か、バカ者か、その両方か
  因果関係の不透明性と顕示選好
  身銭を切る必要のある人ない人
III.近代主義
  専門化の痛すぎる弊害
  シンプルがいちばん
  身銭を切らないと私は愚鈍になる
  規制か法制度か
IV.魂を捧げる
  職人
  起業家という言葉に要注意
  傲慢も方便
  楽しみとしての市民権
  英雄に本の虫はいない
  魂を捧げる人々と適度な保護主義
  身を切った裁判官

その3 『インケルトー』の肋骨


研ぎ澄まされた探知器
書評家
本書の構成

第1部の付録 人生や物事における非対称性

第2部 エージェンシー問題入門編

第1章 自分で捕まえた亀は自分で食べよ ──  不確実性に関する平等

お客は毎日生まれている
ロードス島の穀物の値段
不確実性に関する平等
ラブ・サフラとスイス人
会員と非会員 ──  個から一般へのスケール変換の難しさ
私でもあなたでもなく、私たちのもの ──  Non Mihi Non Tibi, Sed Nobis 
あなたは右でも左でもなく“斜め”寄り?
(文字どおり)同じ船の仲間
自分の持ち株を勧める
診察室に寄り道
次のテーマ

第3部 例のこの上ない非対称性

第2章 もっとも不寛容な者が勝つ ──  頑固な少数派の支配

あらゆる非対称性の生みの親「少数決原理」
ピーナッツ・アレルギー持ちの犯罪者 ──  ラベリング
オーガニック食品と遺伝子組み換え食品を普及させるための共通の戦略
くりこみ群
“拒否権”効果
共通語
遺伝子と言語の違い
宗教の一方通行性と、ふたつの非対称的な規則
再び、分権化の話
道徳は少数派によって作られる
少数決原理の安定性に関する確率的議論
ポパーとゲーデルのパラドックス
市場と科学は聞く耳を持たない
1頭のみ、されど獅子 ──  Unus Sed Leo
まとめと次のテーマ

第3部の付録 集団にまつわるいくつかの意外な事実

知能ゼロの市場

第4部 犬に紛れたオオカミ

第3章 合法的に他人を支配するには

フリーランス修道士が教えてくれること
パイロットを飼い慣らすには
企業マンから企業人へ
コースの企業理論
複雑な現代世界
奴隷所有の面白い形
自由はタダじゃない
犬に紛れたオオカミ
損失回避の心理
コンスタンティノポリスの復活を待ちわびて
官僚王国を揺るがすな
次のテーマ

第4章 人に身銭を切らせる

住宅ローンと2匹のネコ
隠れた弱みを見つける
自爆テロ犯に身銭を切らせるには
次のテーマ

第5部 生きるとはある種のリスクを冒すこと

第5章 シミュレーション装置のなかの人生

イエスはリスク・テイカー
パスカルの賭け
マトリックスの世界
あのドナルド・トランプが勝ったのは欠点のおかげ
次のテーマ

第6章 知的バカ

ココナッツはどこにある?
科学と科学主義
知的俗物
言語を話す前に文法を学ぶ
結論
追記

第7章 身銭を切ることと格差の関係

2種類の格差
静的な格差と動的な格差
ピケティとマンダリン階級の反乱
靴屋は靴屋を妬む
格差、富、縦の交流
共感と同類性
データ、ああ似非データ
公務員の倫理
次のテーマ

第8章 リンディという名の専門家

反脆弱性とリンディ効果
“真”の専門家は誰?
リンディのリンディ
審判は必要なのか?
女王との紅茶
学術機関の罠
自己の利益に反して
もういちど、魂を捧げる
科学は耐リンディである
経験的か理論的か?
おばあちゃんと研究者の対決
おばあちゃんの知恵のおさらい

第6部 エージェンシー問題実践編

第9章 外科医は外科医っぽくないほうがいい

人は見た目が大事
グリーン材の誤謬
最高に着飾ったビジネス・プラン
仮装する主教
ゴルディアスの結び目
人生の過剰な知性化
干渉のもうひとつの側面
金と稲
報酬制度が生み出す歪み
贅沢品としての教育
いんちき探知ヒューリスティック
本物のジムはジムっぽくない
次のテーマ

第10章 毒を盛られるのはいつだって金持ち ──  他者の選好について

金持ちの選好は操られている
毒は金杯で飲まれる
巨大な葬儀場
会話の成立条件
進歩の非線形性
次のテーマ

第11章 不言実行

断りづらい提案
暗殺教団
マーケティングとしての暗殺
民主主義としての暗殺
カメラは身銭を切らせる道具

第12章 事実は正しいが、ニュースはフェイク

自分自身に反論する方法
情報は支配に抗う
反論の倫理学
次のテーマ

第13章 善の商品化

「善」の不正利用者ソンタグ
公と私
善の“売人”
そうなのか、そう見えるのか
聖職売買
善とは他者や集団に対して行うもの
不人気な善
リスクを負え

第14章 血もインクもない平和

平和はトップダウンでは生まれない
火星対土星
ライオンはどこへ消えた?
救急治療室から見た歴史
次のテーマ

第7部 宗教、信仰、そして身銭を切る

第15章 宗教を語るヤツは宗教をわかっていない

宗教の意味は人と時代によって異なりまくる
信念対信念
リバタリアニズムと教会なき宗教
次のテーマ

第16章 身銭を切らずして信仰なし

神々は安上がりなシグナリングがお嫌い


第17章 ローマ教皇は無神論者か?

ローマ教皇と無神論者の見分けはつくか
言葉では信心深い人たち
次のテーマ

第8部 リスクと合理性

第18章 合理性について合理的に考える

目の錯覚
エルゴード性が第一
サイモンからギーゲレンツァーへ
顕示選好
宗教は何のためにある?
“おしゃべり”と安っぽい“おしゃべり”
リンディの言い分は?
お飾りはお飾りとはかぎらない

第19章 リスク・テイクのロジック

エルゴード性
繰り返しリスクに身をさらすことが余命を縮める
“あなた”って誰のこと?
勇気と思慮深さは対極ではない
もういちど、合理性の話をしよう
ある程度のリスクを愛そう
浅はかな経験主義
まとめ

エピローグ リンディが教えてくれたこと

謝辞

参考文献

注解

専門的な付録

用語集

索引





著者

ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)
文筆家、トレーダー、大学教授および研究者という三つの顔を持つ、現代の急進的な哲学者。生涯を通じて、運、不確実性、確率、知識の問題に身を捧げており、主な研究テーマは「不透明性のもとでの意思決定」、つまり人間にとって理解不能な世界で生きていくための地図やルールについて考えること。レバノンでギリシア正教の一家に生まれ、ウォートン・スクールでMBAを、パリ大学で博士号を取得。現在、ニューヨーク大学タンドン・スクール・オブ・エンジニアリングでリスク工学の教授を務める。著書『まぐれ』『ブラック・スワン』『反脆弱性』(いずれもダイヤモンド社)は39を超える言語で出版されたベストセラーである。


監訳者

望月衛(もちづき・まもる)
大和投資信託株式会社勤務。京都大学経済学部卒業、コロンビア大学ビジネススクール修了。CFA、CIIA。訳書に『ブラック・スワン』『まぐれ』『天才数学者、ラスベガスとウォール街を制す』(以上、ダイヤモンド社)、『ヤバい経済学』(東洋経済新報社)、『ウォール街のイカロス』『ライフサイクル投資術』(ともに日本経済新聞出版社)等があり、また監訳書に『反脆弱性』(ダイヤモンド社)がある。


訳者

千葉敏生(ちば・としお)
翻訳家。1979年神奈川県生まれ。早稲田大学理工学部数理科学科卒業。訳書に『反脆弱性』『ハーバード×脳科学でわかった究極の思考法』(ともにダイヤモンド社)、『デザイン思考が世界を変える』『スイッチ!』『決定力!』(以上、早川書房)、『クリエイティブ・マインドセット』(日経BP)、『〈効果的な利他主義〉宣言!』(みすず書房)等がある。

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