いちばんやさしい「組織開発」のはじめ方
いちばんやさしい「組織開発」のはじめ方
書籍情報
- 中村 和彦 監修/早瀬 信 著/高橋 妙子 著/瀬山 暁夫 著
- 定価:1870円(本体1700円+税10%)
- 発行年月:2023年09月
- 判型/造本:46並
- 頁数:264
- ISBN:9784478116883
内容紹介
どんどん人が辞めていく、社員にモチベーションがない、などのモヤモヤを、対話のチカラで解消していくのが「組織開発」。本書では、悩みを抱える職場への処方箋として、「組織開発」のはじめ方を成功事例とともに紹介します。組織開発の第一人者と、プロフェッショナル3名によるいちばんやさしい組織開発の入門書です。
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目次
はじめに
監修者まえがき
CHAPTER1 職場のモヤモヤを消し去る!組織開発の「きほん」
職場に生じる「モヤモヤ」の正体とは?
「人材開発」とは異なる、「組織開発」というアプローチ
組織のモヤモヤの原因は「目に見えない」ことが多い
「組織開発」とは何か?
組織開発で得られる「3つの効果」とは?
なぜいま、「組織開発」が求められているのか?
「技術的な解決」ばかりに目を向けていないか?
「トップダウン」では難しい。だから組織開発が有効
組織開発の出発点は「関係の質」の向上
CHAPTER2 知識ゼロからでも実践できる組織開発の「はじめ方」
「タスク・プロセス」と「メンテナンス・プロセス」に目を向ける
組織開発の第一歩は「対話」による関係づくり
「対話の環境づくり」から始めよう
組織開発の対話では「ポジティブなテーマ」を設定する
異なる意見・考え方に「気づく」場を目指す
対話の「ファーストステップ」とは?
メンバーの相互理解を促す対話の「テーマ」とは?
「ファシリテーター」を効果的に使う
「小さな声」も拾うためのひと工夫とは?
組織開発における「実践の4段階」
対話のチカラで「行動」が変わる
組織開発で起きる「メンバーの心の変化」とは?
「対話」が「結果の質」につながる
対話で重要な「5つの価値観」
CHAPTER3 7つの成功事例から読み解く組織開発「実践のポイント」
CASE 1 【中小企業×組織開発】三和化工紙
「モチベーションの低い職場」を変えた新米社長の職場改革
「お嬢ちゃん」と呼ばれた新米経営者
社員の「誕生会」からスタートした社内改革
「互いを知る」コミュニケーションから「成果を上げる」コミュニケーションへ
「積極的な空気」を生み出した、次世代経営リーダーの養成
社員の自己肯定感を劇的に高めた「人生の棚卸し」とは?
相手のことを認め、素直に話すための「感謝」
CASE 1のポイント解説
積極的な対話の場づくりで生まれた「関係の質」「思考の質」の向上
中小企業の組織開発のカギは、経営者の「学習」と「成長」
組織の自律を育んだ「ヒューマニスティック」の視点
CASE 2 【中小企業×組織開発】ビッグスマイル
「どんどん人が辞めていく」と向き合った経営者
順調に経営を拡大するなかで起きた「社員の集団離職」
スタッフ一人ひとりとの対話で、「本物の信頼関係」を築く
「ワンマン組織」から「ワンチーム組織」へ
CASE 2のポイント解説
組織を良い方向に向かわせた「3つの変化」
ビジョンに込める「意味の書き換え」が空気を一変させた
CASE 3 【大企業×組織開発】パナソニックグループ
「人と組織のポテンシャル」を引き出し、自己実現と事業成果の両立を目指す
「優秀な人材」が活かされていない。大企業が抱える重要課題に取り組む
パナソニックに見る、組織開発「3つの活動」
① 事業部や部署を直接支援する活動 ──「やる気のある部門」に働きかける
② 自走支援活動 ── 実践とフィードバックを組み込んだ「実践者の養成」
③ 啓発活動 ── 認知を広げるための「あの手この手」
「組織開発には時間がかかる」と考え、粘り強く取り組む意志を持つ
CASE 3のポイント解説
パナソニックが実践した組織開発「3つのポイント」
「経営理念」が土台となる組織開発
CASE 4 【大企業×組織開発】東芝テック
「大企業病」を変えたオフサイトミーティング
「大企業病」を変えるにはどうすれば良いか?
対話活動を加速させた「オフサイトコーディネーター」の養成
100項目を超える会社への要望が飛び出した「オフサイトミーティング」
建前ばかりの研修から「本音が飛び交う場」へ
約200名の「オフサイトコーディネーター」が対話をリード
CASE 4のポイント解説
大企業の組織開発は「小さく始める」
オフサイトコーディネーターの養成で「継続性」のある取り組みへ
COLUMN #1 越境オープンラボから学ぶ「目的のない対話」の意義
CASE 5 【地域コミュニティ×組織開発】広島県熊野町
「ヒエラルキーのない組織」を活性化させる方法とは?
「上下関係のないコミュニティ」での組織開発とは?
価値観をうまくつなげる「場の設計」とは?
全員が「サポーター」という自走する組織を目指して
CASE 5のポイント解説
関係の質を改善させた「仲間づくり」という考え
地域コミュニティをつくるカギは、組織観の「アンラーニング」
CASE 6 【街づくり×組織開発】横浜中華街
対立を乗り越える「大きな目標」の価値
横浜中華街の陰にあった「意外な過去」
二派の協力を生んだみんなの「本心」
街を支える「ゆるやかなルール」と「対話」
CASE 6のポイント解説
地域の組織開発に応用できる「求大同・存小異」の姿勢
CASE 7 【教育×組織開発】南山大学 人文学部心理人間学科 中村ゼミ
組織開発を実践するゼミに学ぶ、「自走する組織」のつくり方
なぜ、学生たちが「主体的」にゼミを運営できるのか?
「目的」を定義し、人に依存しない組織へ
CASE 7のポイント解説
「目的の共有」と「対話」が、組織に主体性を生む
COLUMN #2 教育現場での「個業化」を改善した組織開発
CHAPTER3 監修者解説
組織開発とは、「人が本質的に持っている」もの
「組織開発」という言葉の扱い方
組織開発では、どんな「価値観」を尊重すべきか?
「価値のジレンマ」をどうとらえるか
「成果にどうつながるか」を丁寧に伝えるのがはじめの一歩
事例から見えてくる「関係の質」の4段階
CHAPTER4 さあ、組織開発を始めよう
まずはできるところから始める。「集まる場所」をつくってみる
目的やイメージ、良い組織観を共有し続ける「意志」を持つ
メンバー間の差異に注目し、「良い」の物差しをつくる
最初に時間を取る、そして焦らない。変化がなくても「諦めない」
忖度が起きない方法で、組織のモヤモヤを「見える化」する
心理的安全性を高めるための「グラウンドルール」をつくる
「組織が変わる」とは、「個人が変わる」こと
「愛」を持って、多様性を尊重して進める
「小さなグループ」から始めて、意図的に働きかけていく
組織が変わる「最高の瞬間」を楽しむ
おわりに
監修・解説
中村和彦(なかむら・かずひこ)
南山大学人文学部心理人間学科教授。名古屋大学大学院教育学研究科教育心理学専攻後期博士課程満期退学。教育学修士。専門は組織開発、ラボラトリー方式の体験学習、グループ・ダイナミックス。米国NTL Institute 組織開発Certificate Program修了。トレーニングや組織開発コンサルティングなど、さまざまな現場における実践に携わるとともに、実践と研究のリンクを目指したアクションリサーチに取り組む。主な著書に『入門 組織開発』(光文社)、『組織開発の探究』(共著、ダイヤモンド社)がある。
著
早瀬信(はやせ・まこと)
組織開発コンサルティング会社セセリー代表。早稲田大学理工学部卒業後、キヤノン株式会社へ入社しマーケティングなどに従事。退職後も続けられるスキルを得るため、社内異動を希望し組織開発コンサルタントとなる。約11年のコンサル実践、延べ2000人以上の指導経験を持つ。定年退職後に独立。特定手法に依存せず、組織状況に寄り添う柔軟な組織開発支援を行う。
高橋妙子(たかはし・たえこ)
組織開発コンサルタント。南山大学大学院人間文化研究科修士課程(教育ファシリテーション専攻)修了。同大にて中村和彦氏に師事。卒業後、リクルート系企業を経て、事業会社経営後、コンサルティング会社設立。組織開発コンサルタント歴は15年におよぶ。全国4万人規模の企業経営者の会の会長や副支部長などを歴任。専門は組織開発や人間関係。組織開発の権威である米国NTL Institute組織開発Certificate Program修了。自律型組織づくりや関係性構築を笑顔でサポート。
瀬山暁夫(せやま・あきお)
経営理念浸透コンサルタント。中小企業診断士。1995年同志社大学経済学部卒、2023年より同志社大学大学院総合政策科学研究科在学。中小・中堅企業を対象とした経営理念の策定・浸透の伴走支援者。経営トップとの対話や経営幹部のプロジェクトによりミッション・バリューを言語化し、組織開発の価値観に基づくワークショップで社員の理解・共感・行動変容を促進する。中小・中堅企業経営者との交流500人超。関与企業約100社。
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