目次

はじめに

序章　カニバリゼーションはなぜ問題となるのか

日本企業に見るカニバリゼーション
　　従来のカニバリゼーション
　　ビジネスモデルのカニバリゼーションへ
カニバリゼーションが問題となる３つの理由
　　１　エネルギーが社外向けではなく社内向けになる
　　２　新事業の機会損失
　　３　忖度経営の蔓延

第１章　カニバリゼーションはどう捉えられてきたか

カニバリゼーションの歴史
　　カニバリゼーションの語源
　　マーケティングにおけるカニバリゼーション
　　カニバリゼーションが起きるとき
　　カニバリゼーションの定義
　　経営学におけるカニバリゼーション
ビジネスモデルのカニバリゼーション
　　デュアル・ビジネスモデルの研究
　　ビジネスモデルのカニバリゼーションの研究
　　製品代替性とカニバリゼーション
　　ケースになったビジネスモデルのカニバリゼーション

第２章　カニバリゼーションを見る３つの視点

カニバリゼーションはいつ発生するのか（Ｗｈｅｎ）
誰がカニバリゼーションを意識するのか（Ｗｈｏ）
どのような事業がカニバリゼーションを生むのか（Ｗｈａｔ）
　　事業ドメインが同じか違うか
　　新旧ビジネスモデルの関係

第３章　ビジネスモデルのカニバリゼーションの解決事例

ビジネスモデルの置換におけるカニバリゼーション
　　リクルート：情報誌のウェブ化とインディード
　　リクルートがカニバリゼーションを回避できた理由
　　ぴあ：情報誌からチケットポータルへ
　　ぴあのカニバリゼーションへの対応
ビジネスモデルの併存におけるカニバリゼーション
　　凸版印刷：電子チラシ事業
　　凸版印刷のカニバリゼーションの回避策
　　エプソン：大容量インクタンク搭載プリンター
　　エプソンがカニバリゼーションを回避できた理由
ビジネスモデルの共生におけるカニバリゼーション
　　東京ガス：エネルギーサービス事業
　　東京ガスにおけるカニバリゼーションの回避策
　　ブリヂストン：リトレッド事業
　　ブリヂストンがカニバリゼーションを回避できた理由
　　全日本空輸：ＬＣＣへの進出
　　ＡＮＡでカニバリゼーションの懸念が抑えられた理由

第４章　ビジネスモデルのカニバリゼーションへの９つの対処法

カニバリゼーションを克服する方法は
　　１　収益事業からの撤退
　　２　トップが防波堤になる
　　３機能による事業の定義
　　４　顧客から価値の対価をもらう
　　５評価尺度を変える
　　６評価を別立てにする
　　７チャネル企業への配慮
カニバリゼーションをあえて生み出す
　　８　競合に奪われるくらいなら、自社で食う
　　９　組織の分離と統合
　　健全な社内競合とは

おわりに

参考文献

企業名索引

著者

山田英夫（やまだ・ひでお）
早稲田大学ビジネススクール教授。1955年東京都生まれ。慶應義塾大学大学院経営管理研究科（MBA）修了後、三菱総合研究所入社。大企業のコンサルティングに従事。1989年早稲田大学に移籍。専門は競争戦略、ビジネスモデル。博士（学術、早稲田大学）。ふくおかフィナンシャルグループ社外取締役、サントリーホールディングス社外監査役。著書に『デファクト・スタンダードの競争戦略：第２版』（白桃書房）、『逆転の競争戦略：第５版』（生産性出版）、『異業種に学ぶビジネスモデル』『競争しない競争戦略　改訂版』『ビジネス版 悪魔の辞典』（いずれも日本経済新聞出版）、『成功企業に潜むビジネスモデルのルール』（ダイヤモンド社）ほか多数。