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半導体産業のすべて

世界の先端企業から日本メーカーの展望まで

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半導体産業のすべて

世界の先端企業から日本メーカーの展望まで

書籍情報

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  • 菊地 正典 著
  • 定価:2200円(本体2000円+税10%)
  • 発行年月:2023年02月
  • 判型/造本:A5並
  • 頁数:264
  • ISBN:9784478117118

内容紹介

元NECの伝説的な技術者であり開発・製造の第一人者が、独自の視点でまとめた半導体産業の入門書。その複雑な産業構造と、自動車産業を超える巨大市場で活躍する企業群を半導体の製造工程から網羅的に整理していく。巻末資料として「半導体メーカーと主要製品一覧」「半導体用語の解説」も掲載。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

第1章 半導体を取り巻く環境と半導体産業の全体像

01 半導体不足とその原因は?
●半導体不足で納品が遅れる?
●社会的要因 ── 5G、DXの波
●経済的要因 ── 需要と供給のアンバランス
●政治的要因 ── 米中摩擦

02 半導体不足の影響はどのくらい深刻だったのか?
●自動車、家電に甚大な影響
●半導体の不足が「半導体製造装置の不足」まで招く悪循環に
●半導体不足の回復は「まだら模様」

03 半導体産業の推移レビュー
●自動車産業を上回る規模
●メモリの急拡大

04 徹底分析「日本半導体メーカーの凋落理由」
●失われた日の丸半導体の栄光
●そもそも「ダントツの地位」を築けた理由は何だったのか?
●ムダな仕事を強制された現場
●逆張り戦略のなさ、社内からは「金食い虫」扱い
●オンリーワンの製品をもてなかった
●why to make?

05 なぜ、製造装置メーカーと材料メーカーは健闘しているのか?
●日本にも好調な「半導体業界」がある?
●上流と下流の違い
●これから正念場を迎える製造装置業界

06 期待される「新しい半導体市場」を狙え!
●「DX」が半導体需要をさらに推し進める
●「メタバース」と現実との融合
●「自動運転」をリアルタイムに行なうためには
●拡大する「IoT技術」
●「AI」(人工知能)が高性能チップを求める

07 半導体産業の全体像を図解でわかりやすく示す
●IDM ── 設計、製造から販売まで一貫して行なう
●IDMを取り巻く関連メーカー ── EDA、IP、装置、材料
●ファブレス、ファウンドリー、OSAT
●ファウンドリー
●OSAT(オーサット)
●デザインハウス、ファブライト企業とはどのような業界か?
●なぜサムスンやインテルがファウンドリー事業も扱うのか?

コラム 核抑止力、経済安保、情報社会、戦略物資

第2章 半導体の製造工程から整理する関連業界

01 半導体はどのように作られるのか? ── 第一分類
●半導体が作られる工程

02 半導体はどのように作られるのか? ── 第二分類
●設計工程 ── 設計とフォトマスクの作製
●前工程①と② ── FEOLとBEOL
●前工程③ ── ウエハー・プローブ検査
●後工程① ── ダイシング工程
●後工程② ── 組立工程(パッケージング)
●後工程③ ── 信頼性試験(加速テスト)

03 半導体はどのように作られるのか? ── 第三分類
●FEOLは4つの工程に分けられる
●薄膜形成、リソグラフィ、ドライエッチングの工程
●BEOLは3つの工程とプロセス
●モールドパッケージで組立を説明

04 半導体はどのように作られるのか? ── 第四分類
●FEOLの薄膜形成
●BEOLの薄膜形成
●リソグラフィ工程
●エッチングの工程
●不純物添加の工程
●平坦化CMPの工程
●その他の熱処理、洗浄などの工程

05 関連業界を半導体製造プロセスに沿って示す
❶設計~シリコンウエハー
❷熱酸化~銅メッキ
❸フォトレジスト塗布~エッチング(ドライエッチング、ウエットエッチング)
❹拡散(熱拡散)~RTA
❺良品検査~搬送、CIM制御まで
❻ダイシング~樹脂封止
❼メッキ~最終検査

コラム 画像と行列とエヌビディア

第3章 各種業界の業務内容と代表的なメーカー

01 半導体製品を出す業界
①IDM(垂直統合型の半導体メーカー)
②ファブレス企業(工場を持たない企業)
③大手IT企業
●AIアクセラレータ

02 半導体の受託生産企業
●なぜ、ファウンドリー、OSATが生まれてきたのか?
●ファウンドリー企業とは
●代表的なOSAT企業
●OSATの実態

03 EDAベンダー
●EDAツールの代表、階層的自動設計

04 IPプロバイダー
●IPプロバイダーとは「機能ブロックを提供する企業」のこと
●IPプロバイダーの代表企業は英アーム、米シノプシス
●IPには具体的にどんなモノがあるのか?

05 半導体の製造工程ごとの装置、材料の代表的メーカー
●フォトマスク(レチクル)の代表企業は米フォトロニクス、日本の大日本印刷
●解像度を上げたりパターン忠実度を上げたりするための、マスク(レチクル)の工夫
●シリコンウエハーの代表企業は信越化学工業

06 熱酸化から銅メッキまで
●熱酸化装置の代表企業は東京エレクトロン
●CVD(化学気相成長)の代表企業は米AMAT、米ラムリサーチ
●PVD(物理気相成長)の代表企業は米AMAT、日本のアルバック
●ALD(原子層堆積)の代表企業は米AMAT
●メッキ(銅メッキ)の代表企業は荏原製作所、東設、東京エレクトロン

07 フォトレジスト塗布からウエットエッチングまで
●フォトレジストの代表企業は日本のJSR、住友化学
●露光の代表企業はオランダのASML、日本のニコン
●現像の代表企業はフォトレジスト企業とかぶる
●ドライエッチングの代表企業は米ラムリサーチ、東京エレクトロン
●ウエットエッチングの代表企業は日本のSCREEN、米ラムリサーチ
●ドライエッチングあれこれ

08 導電型不純物拡散からRTAまで
●イオン注入の代表的企業は米AIBT
●CMPの代表的企業は米AMAT、日本の荏原製作所
●RTA(急速熱処理)の代表的企業は日本のアドバンス理工、ウシオ電機
●RTA、RTOなど高速な昇温・降温処理

09 超純水からCIMまで
●超純水の代表的企業は日本の栗田工業、オルガノ
●プローブ検査は日本の東京エレクトロン、テスター検査はアドバンテスト
●ウエハー搬送の代表的企業は村田機械、ダイフク
●ウエハー検査の代表的企業は米KLAテンコール
●CIM(コンピュータ統合生産)の日本の代表的企業はテクノシステム

10 ダイシングから樹脂封止まで
●ダイシングの代表的企業は日本のディスコ、東京精密
●マウントの代表的企業は三井ハイテック
●ワイヤーボンディングの代表的企業はオランダのASM
●樹脂封止の代表的企業はレゾナック、イビデン、TOWA
●ボンディングあれこれ

11 高純度ガス、高純度薬液から最終検査まで
●高純度材料ガスの代表的企業は大陽日酸、三井化学
●高純度薬液の代表的企業は独BASF、三菱ガス化学
●ハンダメッキからリード加工、捺印、信頼性試験、最終検査まで

12 半導体関連業界の立ち位置と事業規模

コラム ASML躍進の秘密

第4章 半導体とはそもそも何?

01 半導体とは特異な性質を持った物質・材料のこと
●半導体とは「導体と絶縁体の中間物」のこと
●半導体に使われている材料は?

02 シリコンは半導体のチャンピオン
●いちばん多く使われるのが「シリコン」
●電気代の高い日本ではコスト的に合わない
●99・999999999%の超純度
●N型の半導体とは?
●P型の半導体とは?

03 まずトランジスタありき
●ダイオードのはたらきと種類
●2つのMOSトランジスタ
●なぜ「MOS」と呼ばれるのか?

04 集積回路と集積度
●集積回路、ICとLSI
●集積度を大きくするメリットとは?

05 集積回路の機能分類と代表的メーカー
●記憶する「メモリ」
●頭脳に当たる「CPU」
●特化した専用機能をもつチップ

コラム デナード則(スケーリング則)

第5章 半導体は何に使われ、どんな働きをする?

01 半導体は何に使われているのか? ── コンピュータ分野
●産業の米「半導体」
●スパコンから身近なパソコンのCPUまで
●モバイル端末にも使われている?

02 半導体は何に使われているのか? ── 身近な製品では?
●家電にはどのようなICが使われている?
●クルマ用の車載半導体とは?
●ICカードには?
●電子ゲーム機にはどんなICが?

03 半導体は何に使われているのか? ── インフラ、医療分野では

04 半導体は産業最前線でどう使われている? ── AI、IoT、ドローン……
●データセンターでは?
●AI・ディープラーニングでは?
●IoT、DXでは?
●ドローンでは?

05 どんな複雑な論理も基本論理の組合せで ── ブール代数とは
●3種類の論理記号
●すべてを「1、0」で表現する

06 NOT回路(インバータ)の機能と働き
●NOT回路とは?
●NOT回路(インバータ)の構成法
●NOT回路(インバータ)は回路構成の基本

07 OR回路とNOR回路の機能と働き
●OR回路とは
●NOR回路とは
●NOR回路の構成法

08 AND回路とNAND回路の機能と働き
●AND回路とは
●NAND回路とは

09 比較回路と一致回路の機能と働き
●比較回路
●一致回路

10 加算回路と減算回路の機能と働き
●加算回路とは
●減算回路とは
●全加算器と全減算器

11 DRAMメモリの機能と働き
●メモリセルは「交点」
●セルへの書き込み、読み込み

12 SRAMメモリの機能と働き

13 フラッシュメモリの機能と働き ── 電源を切っても記憶が残る
●電源を切っても記憶が残るフラッシュメモリ
●書き込み、読み出しの動作方法
●最近のフラッシュメモリ

コラム 半導体に関するニュースの読み方

第6章 これからの半導体と半導体産業を展望する

01 モア・ムーアとモアザン・ムーア
●ネクスト「ムーアの法則」
●蚊に学ぶ情報処理

02 新材料、新構造トランジスタ
●「速い、安い新材料」の開発
●新構造のGAA型トランジスタへ

03 右脳的な機能を持ったニューロモーフィックチップ
●ノイマン・ボトルネック
●IBM「TrueNorth(トゥルーノース)」
●インテル、TSMCのAIチップ

04 現実空間とメタバースを融合する半導体 ── インターネットの進化系?
●宇宙を超越する?

05 3D化と光配線
●3次元構造半導体
●3次元技術 ── ホモジニアス
●3次元技術 ── ヘテロジニアス

06 日本半導体産業の今後を展望する
●2つの第一印象
●枯れた技術の導入への不安
●賛成派、懐疑派の意見
●筆者の考え
●総花的戦略への疑問
●我が国の半導体産業における最新の動き

コラム AIは知能を、感情をもつか?

巻末資料

資料① ── 半導体メーカーと主要製品一覧
資料② ── 半導体用語の解説






著者

菊地 正典(きくち・まさのり)
1944年樺太生まれ。1968年東京大学工学部物理工学科を卒業。日本電気(株)に入社以来、一貫して半導体関係業務に従事。半導体デバイスとプロセスの開発と生産技術を経験後、同社半導体事業グループの統括部長、主席技師長を歴任。(社)日本半導体製造装置協会専務理事を経て、2007年8月から(株)半導体エネルギー研究所顧問。著書に『入門ビジュアルテクノロジー 最新 半導体のすべて』『図解でわかる 電子回路』『図解でわかる 電子デバイス(共著)』『プロ技術者になる! エンジニアの勉強法』(日本実業出版社)、『半導体・ICのすべて』(電波新聞社)、『「電気」のキホン』『「半導体」のキホン』『IoTを支える技術』(SBクリエイティブ)、『史上最強図解 これならわかる!電子回路』(ナツメ社)、『半導体工場のすべて』(ダイヤモンド社)など多数。

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■第2刷までの誤りについて

『半導体産業のすべて』に誤りがありましたので、下記のように修正いたします。誠に申し訳ございませんでした。

【96頁】

(誤)
図研(ZUKENInc. 日本)は前身のセイコーインスツルのEDA事業部から分離独立した会社です。
(正)
図研(ZUKENInc. 日本)は、回路設計や特に基板設計のEDAツールを提供する会社です。

【102頁】

図3-5-5より、「日本フィルコン」「SKエレクトロニクス」を削除

【巻末資料Ⅴ頁】

表10より、「日本フィルコン」「SKエレクトロニクス」を削除

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