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あなたの脳は変えられる

「やめられない!」の神経ループから抜け出す方法

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あなたの脳は変えられる

「やめられない!」の神経ループから抜け出す方法

書籍情報

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  • ジャドソン・ブルワー 著/久賀谷 亮 監訳/岩坂 彰 訳
  • 定価:1760円(本体1600円+税10%)
  • 発行年月:2018年09月
  • 判型/造本:46並製
  • 頁数:352
  • ISBN:978-4-478-10235-0

内容紹介

「マインドフルネスの脳科学」の世界的権威が明かす! 雑念・感情ループ、続かないダイエット・禁煙、SNS・スマホ中毒、恋愛・お酒・快楽への依存……「悪癖だらけ脳」を科学的にリセット。ベストセラー『最高の休息法』の著者・久賀谷亮氏による解説付き!

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

解説 やめられない脳をどうにかする ── 『あなたの脳は変えられる』をお読みになる方へ 久賀谷 亮

脳の「やめられない!」を変える第一人者/科学的エビデンスに基づいた「脳の休息法」が大流行/彼のラボで目にした「思考依存症」の痕跡/なぜ瞑想を継続すると、欲求がコントロールできるのか

あなたの脳は変えられる ジャドソン・ブルワー

はじめに 私の脳はこうして変わった

その身体の不調は「脳のしわざ」では?/「やっかいごとだらけの生活」を科学の力で変える/「流されない脳」への科学的探求 ── 実験・臨床・自分/「やめられない!」にハイジャックされた現代人の脳

序章 脳はこうして「悪癖」にハマる ── 「わかっちゃいるけどやめられない」の生物学的メカニズム

人間の「やめられない!」はアメフラシとどこが違うのか?/脳がハマるときの3段階 ── 刺激 → 行動 → 報酬/「もう1回やりたい」が形成されるメカニズム/脳はこうして「調教」される! ── オペラント条件付け/やればやるほど、「いいこと」だと思い込む/「脊髄反射」で人生が壊れていく……/イェール大学で行われた「やめられない!」の臨床研究/タバコとSNS……たった1つのシンプルな「やめ方」/あらゆる依存の裏には「うまくいかない感」がある/ストレスを「コンパス」として利用する/やめられない人の脳は、どこか「ぼんやり」している/10年以上のデータ蓄積でわかった「脳のクセ」の直し方

第1部 「つい、またやってしまった……」を科学する

第1章 「したい!」に流されない方法 ── 「やめられない」の脳科学

なぜ退役した軍人は、ドラッグにハマりやすいのか?/タバコがドラッグ以上に「やめづらい」理由 ── 報酬とデメリット/タバコの「5つの性質」が禁煙を難しくしている/「衝動の波」をサーフィンのように乗りこなす方法/ストレスを感じずに「やめられる」MBRPプログラム/頭が爆発しそうな「脳の渇望」を体感する/「わかっちゃいるけどやめられない人」は「わかっていない」だけ/「努力」や「意思力」でやめようとするのは間違い/我慢せずに「やめる」4つのステップ ── RAIN/通常の「禁煙プログラム」の5倍の効果があったメソッド/瞑想の「どの要素」が依存ループに効いているのか?/欲求に「燃料」を与えないのがカギ/「気合い」でやめても続かない理由/ブッダが語った「報酬学習モデル」/古くて新しい「やめる」ための科学的モデル

第2章 「いいね!」は脳の麻薬である ── ついついスマホを見てしまう理由

フェイスブックが頭から離れない!/タバコ、セックス、ドラッグ、SNS……「ハマる原理」は同じ/何も考えずに「いいね!」を押しまくる快感/「自分語り」にはドラッグに似た快感がある/「いいね!」中毒者たちの「脳活動」はどうなっているか?/「イケてる」かどうかが死活問題になっている脳/脳の「やめられない!」を巧みに利用した報酬システム/承認欲求が満たされない人が「ハマる」仕掛けがある/SNSを見るほど、脳は「抑うつ状態」に陥っていく/「ドーパミン発火=幸福」という致命的な誤解/それでも「いいね!」を押し続けますか?

第3章 「ワタシ」が頭から離れない! ── 偏見・思い込みにハマるメカニズム

必死で「思い込み」にしがみつく脳/脳はつねに「きっとこうなる」とシミュレーションする/シミュレーションには「脳の思い込み」が紛れ込む/思い込み依存とドラッグ依存は似ている/「自分らしさ」にも脳の快楽が潜んでいる/「褒められたくて仕方がない」人たち ── のさばる自我/「セルフイメージが不安定な人」に見られる特徴/なぜ「自分がない人」ほど依存に陥るのか?/「不健全に他人にのめり込む人」に対処する方法/過度な愛情を注いでしまう人は、「何」を欲しているのか?/あなたは「どんな私(エゴ)」にとらわれているか?

第4章 「雑念まみれの脳」を救うには? ── 過去・未来に振り回されなくなる方法

あなたのスマホ依存度は?/スマホで怪我人が急増!?/「快感そのもの」よりも「快感を予期させるもの」に反応する脳/「期待させるくすぐり」に脳はめっぽう弱い/SNSは「脳がハマる」仕組みに気づく「きっかけ」になる/ついつい「心ここに在らず」になってしまう脳/現代人の心の50%は「今ここ」にない/なぜ「空想に溺れる脳」は不幸になりやすいのか?/昔ながらの「自制心」には個人差がある/頭の中の「天使と悪魔」を脳科学的に説明すると……/自制心のダムを決壊させるには「ちょっとしたストレス」で十分/自制心を保ちたければ、「脳を休める」べき

第5章 「反芻思考」が脳を疲労させる ── DMNの思考ループを止める方法

「頭を使うこと」がやめられない!/ドーパミンの大量分泌が「鮮明な記憶」をつくる/問題は「思考」ではなく、「思考へのとらわれ」/「考えすぎ」がパフォーマンスを低下させる/なぜ「嫌な感情」ほど、何度も「ループ」するのか?/うつ病の人は「暗い気持ち」にハマっている?/「心のさまよい」と関連する脳回路「DMN」とは?/「何もしない」ときに動き出す「雑念回路」!?/「自己へのとらわれ」があるほど、DMNは活性化する/瞑想すると「雑念回路」で何が起きる?/自分の脳をリアルタイムで観察して瞑想する ── ニューロフィードバック/主観的経験と脳活動を結びつけた実験 ── 神経現象学/脳状態のリアルタイムなフィードバックがもたらしたもの/雑念をなくそうとする「努力」は、むしろ雑念を生む/思考も感情も「それ自体」は善でも悪でもない/瞑想は「私の思考」と「私」とを“切り離す”練習である

第6章 「愛情中毒」のニューロサイエンス ── 「燃えるような恋」が人を狂わせるまで

スタンフォード式「愛情コンテスト」の脳科学/報酬系ループと恋愛依存症に陥っていた私の脳/恋愛は地球上で最も依存性が高い/恋愛に惑溺する脳は「自分のこと」で頭がいっぱい/「やっかいごとだらけの生活」から立ち直るために/身体の力みが解ける慈悲(メッタ)の瞑想/車にクラクションを鳴らされたらやるべきこと/「慈愛の脳」をニューロフィードバックで可視化すると……/「無私の愛」と「独善的な愛」では後帯状皮質の活動が異なる

第2部 こうすれば、あなたの脳は変わっていく

第7章 なぜ、集中できないのか? ── 脳の「呪縛」を解く方法

心を集中させるなんて「難しすぎる」?/「興奮」と「幸福」を取り違えると、苦しみが待っている/ストレス発散の「行為」が、かえってストレスを生んでいる/「考えにとらわれる」とはどういうことか、多くの人は知らない/やめられないのは「行動の結果」が明確に見えていないから/本当の集中には「興味」や「探求心」が欠かせない/「する(Doing)」から「ある(Being)」へとモードを切り替える/マインドフルネスが「うまくいっている」ときの目印/「好奇心」や「驚異」を感じてみる

第8章 ついカッとしてしまう人の脳 ── ストレスの正体

「他人の悪口」を言うのがやめられない人たち/ネットの匿名性が「いじめの快楽」を得やすくした/「罰」や「ルール」があれば、ネットいじめはなくせるのか?/顔を思い浮かべるだけでイライラする人 ── 怒りは習慣化する/怒りそのものが「報酬」になってしまっている脳/「何も得られない」という事実に目を向ければ……/報酬学習は「倫理的な行動」にも役立つ?/瞑想をしている人は「仕返し」の感情にとらわれにくい/「嫌なヤツ」ほど損をする/マインドフルネスによって物事を明確に見る/怒りやすい心からは、集中力が奪われていく/見返りを求めない健康法

第9章 いつでも「フロー」に入れる脳になる ── 最高の集中状態は「学習」できる

「ぼんやり」と対極の意識状態/「ゾーンに入った意識」に見られる特徴/フローの「没頭感覚」にハマる中毒者たち/没頭中には脳のDMN(雑念回路)が鎮まる/フロー体験により「自分」が消えると、「喜び」がやってくる/「最高の集中力」をたぐり寄せる/目標に向かって努力するほど「フロー」からは遠ざかる/フローには「上質な練習」が欠かせない/「よい練習」のための諸条件/脳に「学習」させれば、フローに熟達できる

第10章 「しなやかな脳」をつくる瞑想の習慣 ── 快感回路スパイラルから脱出しよう

「女性に触れてはいけないのではないですか!?」/厳格なルールの盲信も、一種の依存である/柔軟性のない心ほど「悪癖」に陥りやすい/多くの医師が燃え尽きてしまう理由 ── 共感疲労/「他人の苦しみ」を苦しむことが「本当の共感」なのか?/ダライ・ラマが語った「愛着なき思いやり」の力/8週間のセッションで、共感疲労による「燃え尽き」が有意に減少/人助けの「気持ちよさ」を味方につける/「穴」にハマった脳は、ますます掘り返してしまう/ブッダが説いた「オペラント条件付け」から抜け出す方法/「悪癖」にまみれた脳ほど、生まれ変われる!/脳は「学習」するようにできている/すべては「渇望の頻度」を知ることからはじまる ── トレーニング法

おわりに あなたの脳は変えられる、ただし…

「これをやると何がいいのか?」に注意を払うだけでいい/「脳のクセ」はビジネスや政治に利用される? ── 感情感染/脳の依存メカニズムにつけこむ消費社会/「やめられない!」をやめるトレーニング・プログラム/「渇望」を抑えるアプリの開発/アメリカの国会議員たちも「瞑想グループ」を立ち上げ/さまざまなマインドフルネスのツールにメディアも注目!!/現代人の脳は「悪癖の罠」に包囲されている

本書に寄せて 「悪癖だらけの脳」を救う ── 今こそマインドフルネスをはじめよう ジョン・カバットジン

860億の神経細胞は絶えず「変化」を続けている/結局、私たちの脳は「何を」求めているのか?/最終的に解き放つべきものとは何か/渇望を抑えるために必要なもの/マインドフルネスとは1つの生き方である/「何もしない」という境地に達する努力/何回やり直したっていい

原注





著者

ジャドソン・ブルワー(Judson Brewer, M.D. / Ph.D.)
マサチューセッツ大学医学部准教授。同大マインドフルネスセンター研究責任者。
瞑想が脳に及ぼす影響を研究する「マインドフルネスの脳科学」の世界的な第一人者。とくにマインドフルネス瞑想に基づいた依存治療や自己管理の領域でのエキスパート。自身も20年近い瞑想経験を持つ。
プリンストン大学を卒業後、ワシントン大学のMD - PhDプログラム(医学研究者養成コース)に進学。その後、イェール大学などで先端脳科学の研究に携わる。“マインドフルネスの父”ジョン・カバットジンが開発した「マインドフルネスストレス低減法(MBSR)」や、医師としての臨床経験をベースにしながら、さまざまな依存症を治療する独自トレーニングプログラムを確立している。
さらに、Claritas MindSciences社をみずから起業し、禁煙やダイエット、不安緩和などをサポートするモバイルアプリを開発・リリース。エビデンスに基づいた習慣改善メソッドの普及に尽力している。
瞑想中の脳の状態をリアルタイムに可視化する「ニューロフィードバック」装置などを用いた先駆的な研究が、アメリカの歴史あるドキュメンタリー番組「60 Minutes」で取り上げられたほか、TEDトーク「悪習を克服するシンプルな方法」の視聴回数は1000万回超。本書が初の単著となる。


監訳・解説者

久賀谷亮(くがや・あきら, M.D. / Ph.D.)
医師(日・米医師免許)/医学博士。イェール大学医学部精神神経科卒業。アメリカ神経精神医学会認定医。アメリカ精神医学会会員。2010年、ロサンゼルスにて「TransHope Medical」を開業。同院長として、マインドフルネス認知療法やTMS磁気治療など、最先端の治療を取り入れた診療を展開中。臨床医として日米で25年以上のキャリアを持つ。著書に『脳が老いない世界一シンプルな方法』『世界のエリートがやっている最高の休息法』『脳疲労が消える 最高の休息法[CDブック]』(以上、ダイヤモンド社)など。


訳者

岩坂彰(いわさか・あきら)
1958年生まれ。京都大学文学部哲学科卒。編集者を経て翻訳者に。訳書に『快感回路 ── なぜ気持ちいいのか なぜやめられないのか』『触れることの科学 ── なぜ感じるのか どう感じるのか』(以上、河出書房新社)、『からだの痛みを和らげるマインドフルネス』(共訳)『うつと不安の認知療法練習帳』(以上、創元社)など多数。

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