目次

はじめに

CHAPTER ０　「決算書」とは何か？

　務諸表のしくみを知っておく
　有価証券報告書とは？
　会計基準について

CHAPTER １　財務諸表は、「ここ」を見る！

　貸借対照表を知る

　貸借対照表のしくみを理解する
　３種類の「資産」をおさえる
　「負債の部」の重要ポイント
　「純資産の部」のしくみ

　COLUMN １　支払いを待ってもらうことの意味

　特に注意したい４つの勘定科目

　COLUMN ２　粉飾に使われやすい２つの勘定科目

　損益計算書を知る

　損益計算書の本当の見方
　収益力は営業利益に表れる！
　特に注意したい２つのポイント

　キャッシュ・フロー計算書を知る

　キャッシュ・フロー計算書とは？
　資金繰り表とどう違うのか
　キャッシュ・フロー計算書のしくみ
　注目すべきは営業キャッシュ・フロー

CHAPTER ２　プロ会計士の数字分析術

　財務分析は「比較」が重要
　「３つの数字」を比較する
　百分率にすると、もっとわかる！
　パイロット社と三菱鉛筆社を比べてみる
　「時系列比較」で収益性がわかる！
　安全性を見るなら、貸借対照表を攻める
　資金繰りの安全性を示す２つの式
　貸借対照表から「倒産リスク」を読み取る方法
　自己資本比率は量だけではなく、「質」も重要
　会社の安全性を「長期的な支払能力」から見抜く
　不良資産をあぶり出す回転期間分析
　ＲＯＡとＲＯＥの本当の見方
　ＲＯＥ重視の経営は「ここ」がまずい！
　付加価値分析で、「企業の実態」を見る
　生産性分析で効率性がわかる！
　その他のおさえておくべき財務指標

CHAPTER ３　いい会社とやばい会社を見抜く７つの視点

　① 回転期間分析で「安全性」を見抜く ── 会社の不良債権を調べる
　② 時系列分析で「収益力」を見抜く ── 長期的な儲けの力を調べる
　③ 損益分岐点分析で「安定性」を見抜く ── 利益が出やすいかどうかを調べる
　④ セグメント分析で「市場リスク」を見抜く ── リスク分散ができているかを調べる
　⑤ 人件費分析で「企業の底力」を見抜く ── リストラから企業文化を読み解く
　⑥ 研究開発費分析で「将来性」を見抜く ── 将来への投資額を調べる
　⑦ 成長速度分析で「内部統制」を見抜く ── 企業の不正リスクを調べる

　COLUMN ３　やばい会社は一目でわかる？

CHAPTER ４　実践！ 有名企業の決算書を読み比べよう！

　① グリー vs DeNA
　② ローソン vs ファミリーマート
　③ 日本マクドナルド vs モスフードサービス
　④ マツダ vs 富士重工業
　⑤ ＪＶＣケンウッド vs パイオニア

　COLUMN ４　「会計基準とは何か」

おわりに

著者

大畑伊知郎（おおはた・いちろう）
1969（昭和44）年生まれ。公認会計士、税理士。
大学卒業後、株式会社富士銀行（現みずほ銀行）に入行。法人審査業務（中小企業への貸付業務）、金融商品の決済業務等を担当。のべ数百社を超える決算書を見続け、決算書の「表と裏」を知り尽くす。
その後、「会計に関する知識をもっと高めたい」という思いから、公認会計士を目指す。2007年、公認会計士試験に合格し、あずさ監査法人大阪事務所に勤務。その後、活動の舞台をより広げるべく、2012年に独立。
銀行では「貸付審査の観点から会社を見る目」を養い、監査法人では「不適切な会計処理を見抜く」という観点から経験を重ねる。こうした２種類の異なる経験から、本書のメインコンテンツ、「会社を見抜く７つの視点」が生まれた。
公認会計士としてのモットーは、「ROEのような単一の指標では、会社の本質はつかめない。もっと多角的な視点からの分析が必要」。
著書に『日本経済を壊す会計の呪縛』（新潮社）があり、本書が２冊目。

・ブログ「会計を知れば世の中が見えてくる」http://ameblo.jp/iohata/
・メールアドレス iohata@goo.jp