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米中密約“日本封じ込め”の正体

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米中密約“日本封じ込め”の正体

書籍情報

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  • 菊池 英博 著
  • 定価:1760円(本体1600円+税10%)
  • 発行年月:2020年02月
  • 判型/造本:46並
  • 頁数:288
  • ISBN:9784478110089

内容紹介

米中覇権争いの陰で、両国で密かに行われている外交戦略がある。それは「日本封じ込め」だ。トランプの外交顧問であるキッシンジャーと中国首相の周恩来が1971年に行なった密談にその原点があり、その密約は米中両国の政策に今でも色濃く残っている。「米中対立」と「日本封じ込め」で、日本はどうなってしまうのか。

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目次

はじめに

第1章 キッシンジャーと周恩来が語る「危険な国・日本」

1 1971年の合意事項がこれからの世界を決める
2 ニクソン大統領、周恩来首相・毛沢東主席と固い握手
3 第2次世界大戦終了後のドイツと日本の「封じ込め」
4 日米安全保障条約(日米同盟)の目的と意義

第2章 改革開放で台頭する中国と新自由主義で凋落する米国

1 国交回復前から米国へ接近した中国
2 新自由主義で凋落し債務国に転落した米国
3 米国の政策が中国躍進を後押しする
4 中国の戦略は何だったのか

第3章 冷戦終了でさらに強化された「日本経済封じ込め」

1 日本の銀行活動の「封じ込め」
2 冷戦終了後の最大の脅威は日本の経済力
3 緊縮財政法案が金融危機を引き起こす
4 新自由主義による経済構造の破壊(小泉構造改革)
5 「小さい政府」づくりと労働法の改悪
6 米国が要求してきた郵政民営化(国富が米国へ)

第4章 グローバリズムがもたらした米中の奇妙な関係と孤立する日本

1 衝撃のレポート「グローバル・トレンド2030」
2 歴史的転換期で米中は共存共栄時代へ
3 日中離反を煽動した尖閣諸島の国有化
4 日本に協力を要請せざるをえなくなる米国
5 拒否できた米国の要求 ── 集団的自衛権行使容認
6 日本は中国敵視の包囲網外交
7 オバマもトランプも「日本より中国を優先する」
8 中国包囲網外交で孤立する日本

第5章 中国の「日本封じ込め」 ── 米国同調から単独行動へ

1 首相の靖国神社参拝を絶対に認めない米中韓と国際社会
2 「日本封じ込め」は米中の密約か
3 尖閣諸島の「日本単独の主権」を認めない米国
4 中国で強まる「反日感情」と「日本封じ込め」

第6章 歴史的転換点となった2016年

1 実利より主権優先 ── グローバル神話の崩壊
2 トランプ当選の意義 ── 「米国が第一」と言わざるをえない事情
3 共産主義イデオロギーで中華民族の復興を狙う中国
4 貿易摩擦から政治体制批判へ
5 米中関係の変化がもたらす極東アジアの地殻変動

第7章 「リメンバー・パールハーバー」トランプの対日政策

1 「日本封じ込め」の強化を宣言
2 戦勝国は憲法第9条を絶対に破棄させない
3 集団的自衛権行使容認で犠牲になるのは日本

第8章 甦る「危険な国・日本」 ── 戦前回帰の国粋主義

1 米国が懸念する安倍首相の歴史認識
2 中国、韓国、北朝鮮への敵愾心を煽る日本の外交
3 日本国内で強まる言論抑圧の動き(政権ファシズムの危機)

第9章 世界の潮流に逆行して衰弱する日本の経済力

1 米国に押しつけられる新自由主義政策
2 長期停滞に陥る日本経済
3 金融システムを破壊する超金融緩和
4 国家の公共資産や種子までが外資に売られる
5 産業競争力の著しい低下
6 格差拡大から階級的分断が進む日本
7 マイナス成長で経済の底割れが生じる

第10章 地政学・地経学から見て難しい立ち位置にある日本

1 脆弱な日本の国力
2 米国と中国、2つのグローバリズムの狭間にある日本
3 極東アジアで勃興するナショナリズムへの対応
4 日本が優先すべきことは中国、韓国、北朝鮮との和解

終章 「危険な国・日本」から脱皮できるか

1 なぜ「危険な国・日本」が甦ってきたのか
2 日米同盟が日本の暴走を抑える
3 「尖閣諸島の民間への売戻し」と日中平和促進友好条約の締結
4 21世紀を生き抜くクレバーな国家理念とは
5 永世平和国家確立のための基本政策(専守防衛と福祉国家)

おわりに 「主流派経済学者」が日本を滅ぼす

参考文献

索引





著者

菊池英博(きくち・ひでひろ)
政治経済学者、日本金融財政研究所所長。1936年生まれ。1959年東京大学教養学部(国際関係論)卒業。東京銀行(外国為替専門銀行、現三菱UFJ銀行)入行、主要ポストを経験したのちに、1995年文京女子大学(現文京学院大学)経営学部・同大学院教授に就任。2007年より現職。
この間、金融庁参与に就任。1998年の金融危機に際して、衆参両院の予算公聴会に公述人として出席、大手行に公的資金注入、銀行の株式保有制限、デフレ対策、純債務で見た日本の財政再建策などを提案。「エコノミストは役に立つのか」(『文藝春秋』2009年7月号)で「内外25名中ナンバー1エコノミスト」に選ばれる。
ニューヨーク、ワシントン、フランクフルト等に渡り、ユーロ研究で知り合った現地の大学教授や中央銀行幹部、主要銀行のエコノミストと強いパイプを築き、欧米の政治経済情勢に関して日本では知られていない情報を得る。近年、経済だけでは解決できない問題から国際政治について研究を進め、米中を中心とする国際的な封じ込め政策を分析している。
著書に『銀行ビッグバン』(東洋経済新報社)、『増税が日本を破壊する』『そして、日本の富は略奪される』(ダイヤモンド社)、『新自由主義の自滅』(文春新書)などがある。

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