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さよなら、インターネット

GDPRはネットとデータをどう変えるのか

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さよなら、インターネット

GDPRはネットとデータをどう変えるのか

書籍情報

  • 紙版
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  • 武邑光裕 著/若林恵 解説
  • 定価:2200円(本体2000円+税10%)
  • 発行年月:2018年06月
  • 判型/造本:46並製
  • 頁数:248
  • ISBN:978-4-478-10584-9

内容紹介

この法律で、インターネットとデータの世界は、根底から書き換わる——。2018年5月25日についにEUで施行された「一般データ保護規則(GDPR)」とは一体何で、なぜいま世界を揺るがしているのか? インターネットの世界を根底から変えるというその本質を、メディア学の泰斗が緊急出版!

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに

データとなったプライバシー
フェイスブックの中の広告
プライバシーの死か、広告の死か
データと情報

1 「プライバシーの死」とGDPR

GDPRの背景
GDPRの影響は世界に及ぶ
シリコンバレーとEUとの戦争?
GDPRの基本骨格
技術的全体主義への対抗
GDPRはドイツをデジタル途上国にする?
「秘密は嘘でプライバシーは窃盗」なのか?
個人データは21世紀の天然資源なのか?

2 なぜプライバシーは「蒐集」されるのか?

データが生み出す富
個人データのマネタイズ
追跡されるプライバシー
プライバシーという「秘密」
脱真実と秘密
「人間である」ことと社会的冷却化
秘密の創造 ── 米大統領選を左右した「秘密」
ゴーレム vs AI
聞き耳を立てるTV
探す秘密すらなくなるときに起こることは?
イデオロギーの壁とデジタル壁

3 ハイパー資本主義は宗教改革にはじまる

デジタル技術への妄信
危険視された「原子論」
宗教改革からハイパー資本主義の暴走へ
プラットフォーム独占という悪夢
ホモフィリーとエコーチェンバー
グーテンベルクからインターネットへ
改革の「限界」は超えられるのか

4 個人データの「コモンズ」は可能か?

すばらしきかな、データ経済?
欧州委員会からの断罪
経済制裁とメッセージ
アルファベットのエコシステム
デジタル社会改革の切り札
個人データの所有権変更
EUの切り札は何か?

4.5 〈わたし〉を離さないで ── デジタルアイデンティティのありか

「侵害」か、「貢献」か
変更されたままのインターネット
個人、企業、機器のアイデンティティ
「購入」から「ライセンス」へ
選択肢がなくなる
実体社会における説明責任

5 漂流するプライバシー ── 「わたし」は取り戻せるのか?

経済価値に向けて彷徨う個人データ
技術への規制に苦悩する
プライバシーの喪失を求めるビジネス
データの可搬性とは何か?
運搬できる「個人データ」の解釈
個人データは企業の知的財産か?
個人データの「提供」と「奪還」をめぐる課題

6 「新たな西部」vs 欧州委員会 ── DECODE(分散型市民所有データ・エコシステム)の挑戦

サイバースペースの先住民
サイバースペースと「新たな西部」
不可視のデジタル・パノプティコン
「フリー」を促進したのは個人データの錬金術だった
EUが主導する個人主権データ経済
個人データサーバーとブロックチェーン
個人データをめぐる企業と個人の共栄
インターネット第二幕へ

7 データ・ウォーズ ── 自己主権の覚醒

ロシア革命から1世紀、新たな冷戦へ
異なるふたつのイデオロギー
データ・スキャンダルの洗礼
データ・ウォーズ
GDPRアセスメント
GDPRの潜在的な可能性
個人データの自己主権
顧客をビジネスの中心に置く
スマートデータによるスマートな意思決定
データ経済の民主化は可能か?

8 AIはプライバシーの夢を見るか?

三体世界
サイバー国家へ
 西洋の没落とデジタル・スフィアの台頭
次なるインターネット
エストニアの電子住民
ビットネーション(Bitnation)
サービスとしての国家
異星人 vs 地球人
人間とAIロボットの均衡
電子的人格(e - personality)
人間から離陸するAIロボット

8.5 デジタル広告の箒と鉈 ── ポスト・フェイスブックの時代の行方

魔法のデータ
GDPR後の地殻変動:広告とマーケティング
プライバシーの死とターゲット広告の成立
広告のボイコット
広告業界の今後の選択

おわりに ── 「すばらしい新世界」

マスター・アルゴリズム

インターネットの闇

GDPRは法務問題ではない

謝辞

解説 「その後」の世界へ ── 『WIRED』日本版元編集長 若林恵





著者

武邑光裕(たけむら・みつひろ)
メディア美学者。QON Inc.ベルリン支局長。1954年生まれ。日本大学芸術学部、京都造形芸術大学、東京大学大学院、札幌市立大学で教授職を歴任。1980年代よりメディア論を講じ、VRからインターネットの黎明期、現代のソーシャルメディアからAIにいたるまで、デジタル社会環境を研究。2013年より武邑塾を主宰。著書『記憶のゆくたて—デジタル・アーカイヴの文化経済』(東京大学出版会)で、第19回電気通信普及財団テレコム社会科学賞を受賞。2017年、Center for the Study of Digital Life(NYC)フェローに就任。現在ベルリン在住。


解説

若林恵(わかばやし・けい)
1971年生まれ。編集者・ライター。ロンドン、ニューヨークで幼少期を過ごす。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒業後、平凡社に入社、月刊『太陽』を担当。2000年にフリー編集者として独立し、以後、雑誌、書籍、展覧会の図録などの編集を多数手がける。音楽ジャーナリストとしても活動。2012年に『WIRED』日本版編集長に就任。2017年退任。2018年、黒鳥社(blkswn publishers)設立。著書に『さよなら未来』(岩波書店)がある。

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