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ロッテを創った男 重光武雄論

  • 紙版
  • 電子版

ロッテを創った男 重光武雄論

書籍情報

  • 紙版
  • 電子版
  • 松崎隆司 著
  • 定価:1980円(本体1800円+税10%)
  • 発行年月:2020年11月
  • 判型/造本:A5変並
  • 頁数:400
  • ISBN:9784478109557

内容紹介

世界最貧国を捨て日本で栄光を手にした稀代の経営者・重光武雄。重光がいかにして、一代で巨大財閥「ロッテ」を築き上げたのか。幅広い取材から、その真相に迫った本書は、単なる人物評伝の域を超え、ビジネスにおける差別化と競争戦略、さらにオーナーシップや独創性を物語る「マネジメントの手本」となる一冊だ。

目次・著者紹介詳細を見る▼

目次

はじめに ── 故郷に錦を飾る

湖底に沈んだ故郷の集落
衣錦還郷志向の本質
98歳での大往生
「四日葬」の後、故郷で埋葬
秘密のベールに包まれた姿
日韓関係の表も裏も知る
「後発者」としての経営手腕

I 青雲の志を胸に

第1章 貧困にあえぐ名門に生まれて

重光武雄の眠る故郷
両班の家に生まれて
白い麻韓服の父と一家を支えた母
一番の理解者だった伯父の鎮杰
朝鮮総督府が推進した普通学校
三同公立普通学校の熱血校長
彦陽公立普通学校に通った2年間
蔚山公立農業実修学校の学籍簿
 column 母校に寄付を続けるロッテの財団

第2章 玄界灘を越えて東京へ

「羊技術指導員」見習い
故郷での出会いと結婚
警察署長の助けを得て日本へ
友人の下宿に転がり込む
映画スターに間違えられる
心のよりどころは早実に
応用化学科への進学
経営者の原点は信用に応えること
ひかり特殊化学研究所を設立
故郷の家族にも試練の日々が

II 「ガム」でつかんだ成功

第3章 株式会社ロッテ設立

化粧品からガムに進出
故郷からやってきた使者
株式会社「ロッテ」誕生
新宿区百人町への移転
目指すは米リグレー
転機となった朝鮮戦争の年
竹森ハツ子と花光老人の子息
「ガム博士」手塚七五郎の入社
全国展開は「大阪屋」から
自転車直売部隊の編成
劉彰順との出会い
看取れなかった実母の死

第4章 卓越したマーケティング力

ライバル「ハリス」の沿革
アイデア商品でヒットを連発
日本一奪取を支えた2つのガム
日本に密航してきた四男
話題を呼んだ「ガム会社の美女探し」
草創期のロッテを支えた人々
子どもの誕生と重光姓
韓国選手団への援助

第5章 板ガム進出と流通販売網の整備

念願の板ガムへの進出
ハリスとの遺恨
全国でロッテ会を組織
欠かせなかった問屋への気遣い
販売強化でロッテ商事を設立
技術力を発揮した制酸性ガム
「お口の恋人」ロッテ歌のアルバム
天然チクルの輸入割当で紛糾
香りの芸術と南極のイメージ
兄弟で立ち上げた韓国のロッテ

III ガーナチョコレートと韓国進出

第6章 ハリスを抜きガム業界トップに

大手参入で競争激化のガム市場
ロッテの「くノ一部隊」LHP
ダメ押しとなった「1000万円懸賞」
軍事クーデターに揺れた祖国
21年振りの帰国
日韓国交回復の仲介者として
一度買った土地は手放さない
沼地が駅近物件に化けた浦和工場

第7章 「製菓業の重工業」チョコレート

皆が反対したチョコレート生産
ロッテを救った銀行支店長
難航した技術者探し
命運を握る技術者マックス・ブラック
個人会員権を買ってゴルフ場を攻略
東京五輪大会を前にマナーを徹底

第8章 日韓国交正常化と韓国進出

日韓国交正常化
同郷人がつないだ朴正煕との縁
幻の石油化学事業進出
製鉄所設立事業案に注力
韓国政府2度目の裏切り
身柄を拘束された弟と甥
韓国にロッテ製菓を新設
おひさまのイメージの韓国ロッテ

第9章 球団の買収と自由化への対抗

岸信介との縁
映画界のドンを救った球団買収
野球を知らない球団オーナー
金田正一監督起用の舞台裏
韓国にはロッテ・ジャイアンツ
GNP世界第2位の日本に迫る自由化
世界市場への展開に着手

IV 日韓逆転の1980年代

第10章 資本自由化の裏で進めた多角化

帝王リグレーの上陸
アイスクリーム進出の決め手は植物性
第五の柱はビスケット
相次いだ菓子以外での多角経営
日本との時間差が縮まる韓国のロッテ製菓
日本以上の総合食品メーカーに
悲願の重化学産業への進出
「平和建設」買収で地獄の日々に
サウジアラビアでの撤退戦
朴大統領が打ち立てた維新体制

第11章 財閥化の端緒、ホテルと百貨店

三度目の正直はホテル建設の要請
街のランドマーク「半島ホテル」
外資導入法と重光の奇策
隠された政権上層部の思惑
ホテルにのめり込む重光
相次ぐ干渉とオイルショックの余波
構想変更で誕生したロッテ百貨店
紆余曲折を経て誕生したデパート
ロッテ百貨店を成功に導いた仕掛け人
ソウルで秋山英一が手掛けたこと
営業許可に一役買った全斗煥

第12章 日韓逆転、ロッテ財閥への道

グループ化に向けた3つの改編
ソウル五輪大会の開催が決定
集客のためのテーマパークづくり
作りながら図面を描く現場
同時に進んでいたロッテホテル新館
奇跡的に間に合ったホテルの完成
日韓の政治の狭間で
ヒット商品を連発した日本のロッテ
逆転した日韓ロッテの存在感

V 韓国有数の財閥への道

第13章 韓国第5位の財閥に

浮上する後継問題と持ち株
韓国グループ企業の拡大
「IMF1997」危機後の飛躍
まずはコンビニの立て直しから
小売りの現場から生産を変えていく
復活したロッテ建設
去りゆく功労者と変わりゆく家族

第14章 重光武雄の見果てぬ夢

ロッテワールドは重光の集大成
挫折したロッテワールド東京
兄弟分立の後継体制
「総括会長」からの解任
国家による辛父子への断罪

第15章 重光武雄の経営論

重光の経営哲学
重光の経営原則
重光のリーダーシップ
重光のマーケティング
重光のストラテジー
競争戦略の次のフェイズ
重光の発想を支えたもの

おわりに

重光武雄の足跡

重光武雄という人間

主要参考文献





著者

松崎隆司(まつざき・たかし)
経済ジャーナリスト。中央大学法学部を卒業。経済専門出版社、パブリックリレーションのコンサルティング会社を経て、2000年、経済ジャーナリストとして独立。企業経営やM&A、雇用問題、事業承継、ビジネスモデルの研究、経済事件などを取材。『エコノミスト』『プレジデント』『サンケイビジネスアイ』などに寄稿。日本ペンクラブ会員。著書に『教養として知っておきたい昭和の名経営者』(三笠書房)、『東芝崩壊』(宝島社)、『どん底から這い上がった起業家列伝』『堤清二と昭和の大物』(いずれも光文社)など多数。

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