管理職を全廃しました
社員全員が自走する「ティール型組織」

管理職を全廃しました
社員全員が自走する「ティール型組織」
書籍情報
- 柴田 紳 著
- 定価:1980円(本体1800円+税10%)
- 発行年月:2025年11月
- 判型/造本:46並
- 頁数:264
- ISBN:9784478122051
内容紹介
「なぜ社員は自走しないのか」。商社時代の挫折と創業後の軋轢に苦しんだ著者が、全社員との激論の末たどり着いた答え。それが指示・管理職をなくし、全員が自律的に動く「ティール型組織」だった。社員の幸福度が会社の成長エンジンとなり上場まで果たした、世界でも稀有な組織づくりとそのノウハウを全公開。
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目次
プロローグ 新入社員が経営者と議論するユニークな組織
新入社員に「おかしいですよ」と言われたら?
紆余曲折と偶然を経て完成したユニークな組織
「ティール型組織」で上場し、実績を出す
経営者はBNPLの業容よりも「ティール組織」に関心を示す
どんな企業でも「ティール型組織」にできる
第1章 「ティール型組織」はこうしてできあがった
BNPLのリーディングカンパニー
モチベーションはあるのに仕事をさせてもらえない怒り
勝手に「自走」し始めた3年間
最初は1人でつくったBNPL
社員から恨まれ、悪口を言われ続けた日々
定着しない新入社員、株主と社員との板挟み
権限委譲が重要だが、委譲すると「城」をつくられてしまう
嫉妬心をいかに防ぐか?
ティール型組織に向かうきっかけ
組織風土は「いいもの」でなければならないと痛感する
社員が自走できるためには基準が必要
全員の議論でMVVを確立するまで7年かける
ビジョンは組織価値観であり、組織風土だ
成果・成長・幸福の重なり合うところをどう目指すか?
いくつかの偶然で、ティール型組織が想定以上に進化する
「柴田さんを切るなら、自分たちも辞めます」
ティール型組織でもっとも成長したのは経営者自身
第2章 「ティール型組織」はどのような仕組みか
人事評価制度「Natura」とティール型組織の関係
マネージャーの廃止
「カタリスト」とは何をする存在か?
バンド制(6段階のグレード)の導入
ディベロップメント・サポート面談
360度評価で嫉妬を防ぐ方法
あらゆる情報を社員に公開すると「沼」ができる
週1日、好きな仕事を選べるワーキンググループ
全員に自分のビジョンシートが公開される
出産、育児など社員のプライベートを支える制度の充実
「ファミつく」── 業務以外の人間関係づくりを支援する
50%社員制度
「会社用の仮面」をかぶらなくていい
3年以内の退職者激減
ネットプロテクションズの競争力は組織のあり方の違いにある
「ティール型組織」は再生産され、MVVは自動的に伝わり進化していく
第3章 ティール型組織の運用方法を公開
邪魔はしない、誰が何をしても問題ない
経営者は「指示しない」
全社ミーティングや親睦イベントを運用する理由
360度評価とバンド制の運用方法
私も役員や幹部も360度評価を受ける
バンド制の審査方法
人材獲得競争に対応する「B+」の仕組み
「成長支援ビジョンシート」と1on1ミーティング制度
新入社員でも代表と1on1ミーティングも可能!?
人事異動は「有機的に」起きる
「ティール型組織」に共感する人が集まり、より深まっていく
新卒と中途の調和
ティール型組織の客観的な評価が増えてきたメリット
研修、出向に長い時間をかける理由
目下、経営者の最大の仕事は新規採用者の「座談会」
座談会は「投資効果」が高い
座談会の「司会者」としてのファシリテーション
社員の嫉妬を防ぐために、社長は毎日まっすぐ家に帰ることが大切?
ここまでたどり着く道のりは長かった
第4章 ネットプロテクションズのティール型組織に寄せられる質問と答え
【1】 経営者、管理職の方から受ける質問
質問1 「ティール型組織」は、本当に営利組織として成立するのか? 数字がついてくるのか?
質問2 「ティール型組織」にすると、経営者の意思が反映できなくなったり、思いついたアイデアが実現しにくくなったりしないか?
質問3 経営者自身が、本当に権限を手放せるのか?
質問4 オーナー経営者でも自社を「ティール型組織」にすることは可能だろうか?
質問5 「ティール型組織」にすると、何かと時間を要するようになるのでは?
質問6 ボトムアップ型にすると、出てくる知見のレベルが低くなって困ることはないか? そんなとき、つい口出ししたくならないか?
質問7 誰とでも相談できる制度にすると、経営者に社員が殺到しないか?
質問8 1年目の社員から意見を言われたら、さすがに腹が立たないか?
質問9 経営者が知らないところで勝手に話が進んでしまうことにリスクはないか?
質問10 人材獲得が難しくなっている中で、自走できるように社員を育てると、かえって独立、転職されてしまうのでは?
質問11 結果的にうまくいかなかった場合や、失敗をどのように処理するのか?
質問12 「ティール型組織」は、結局、ネットプロテクションズのような先進的なビジネスを手がける企業だからこそうまくいっているのでは?
オールドエコノミー企業には適用できないのでは?
質問13 当初から「ティール型組織」でうまくいくと考えていたのか?
質問14 「ティール型組織」を途中でやめようと検討したことはないか?
質問15 どんな規模、業容の企業でも、「ティール型組織」にするとメリットがあるか?
質問16 「ティール型組織」は、株主還元と矛盾・競合しないか?
質問17 取引先企業から、自社の「ティール型組織」具合を異端視、不安視されないか?
質問18 「ティール型組織」化したことで、採用の質は上がったか?
質問19 可能な限りの情報を公開すると、悪用されるリスクが気にならないか? インサイダーへの対策は?
質問20 全新入社員との座談会は、メリットは大きそうだがコストも大変そうだ。それでもやったほうがいいか?
1000人規模の企業になっても運用可能か?
【2】 就職先として関心がある学生、中途入社希望者から受ける質問
質問21 ネットプロテクションズでは、本当に自分でしたい仕事を自分で決められるのか?
質問22 希望する仕事、部署が人気の場合はどうなるのか?
質問23 バンドが公開され、社員間での能力差も明確になると、むしろお互いに嫉妬やひがみなどのネガティブな反応を引き起こさないか?
質問24 「ティール型組織」にすると、年次、年齢差による軋轢などは起きないのか?
質問25 チーム内で「飲み会」みたいなイベントはあってもいいのか?
質問26 「ティール型組織」にすると、一部の優秀な社員に業務が集中しすぎないか?
質問27 私は1人でじっくり取り組むタイプだと自己評価しているが、ネットプロテクションズのティール型組織には向いていない?
第5章 内部から見たネットプロテクションズの企業文化 ── 社員・役員インタビュー
interview 01
山中健弘 BtoCサービス&プロダクトグループ、原価コントロール/与信システム開発チームリーダー(生成AI・WGリーダー、総合企画グループ、Credit Techグループ所属)
経営意識を持った横断的な働き方とは?
「弟子入り」で背中を見つめ、座談会で社長と壁打ち?
自分の考えやアイデアが結果に反映される喜び
interview 02
劉思琦 atoneグループバックエンドエンジニア
企業文化や研修体制に惹かれて入社
入社半年でゼロから大きなビジネスに関わる
より上流からシステム開発を極めたい
interview 03
真田紀子 マーケティンググループ/コーポレートコミュニケーショングループ、カタリスト
副業ではなく、「本業+本業」
前例なき「50%だけ入社」の経緯とは?
自分にも会社にも仲間たちにも刺激になる
interview 04
角元友樹 取締役、与信審査責任者/海外事業責任者
海外挑戦は、たばこ部屋から始まった!?
台湾と融合するネットプロテクションズの組織文化
受け継がれていく唯一無二のティール型組織
interview 05
中野功一 ネットプロテクションズホールディングス取締役(常勤監査等委員)、ネットプロテクションズ常勤監査役
ほぼすべての情報が公開、共有されているという驚き
ガバナンスとティール型組織は両立する
ティール型組織は上場企業でも新しいモデルになり得る
エピローグ 「ティール型組織」は先進的なようでいて、案外「昭和」的かもしれない?
著者
柴田 紳(しばた・しん)
ネットプロテクションズ代表取締役社長
1975年生まれ。1998年に一橋大学卒業後、日商岩井(現・双日)に入社。2001年にIT系投資会社であるITXに入社し、ネットプロテクションズの買収に従事。その後、すぐに出向し、何もないところから日本初のリスク保証型後払い決済「NP後払い」をつくり上げる。2017年、アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー特別賞を受賞。日本後払い決済サービス協会会長。
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