H.ミンツバーグ経営論[増補版]

H.ミンツバーグ経営論[増補版]
書籍情報
- ヘンリー・ミンツバーグ 著/DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー編集部 編訳
- 定価:3520円(本体3200円+税10%)
- 発行年月:2025年11月 [予約受付中]
- 判型/造本:A5並
- 頁数:384
- ISBN:9784478123171
内容紹介
『ハーバード・ビジネス・レビュー』に掲載されたすべての論文、および、日本版限定インタビューを収録!「ミンツバーグ氏ほど、経営論において包括的な視点をバランスよく持つ人はいない。これからのAI全盛時代において、経営者・マネジャーが果たすべき役割を明確に示している」入山章栄氏・早稲田ビジネススクール教授
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
序文 『H・ミンツバーグ経営論 増補版』に寄せて
入山章栄 早稲田大学大学院経営管理研究科・早稲田大学ビジネススクール 教授
第1章 マネジャーの職務:その神話と事実との隔たり
マネジメントを縛ってきた4つの言葉
マネジメント業務についての神話と現実
マネジャーの仕事の基本とは何か
対人関係における役割
情報に関わる役割
意思決定に関わる役割
統合化された職務
より効果的なマネジメントを目指して
マネジャーの教育
[章末]「マネジャーの仕事」に関する研究
[章末] マネジャーのための自習問題
第2章 計画は左脳で、経営は右脳で
ナスルディンのカギ
第1の質問
第2の質問
第3の質問
右脳による経営
左脳への影響
第3章 組織設計:流行を追うか、適合性を選ぶか
組織構造の研究から何がわかるか
5つのコンフィギュレーション
組織診断ツールとしての各形態
流行より適合を考えよ
[章末] 組織形態の要素
第4章 戦略クラフティング
戦略プランニングか、戦略クラフティングか
戦略は未来の計画であり、過去の踏襲でもある
戦略は理路整然と意図され、計画されたものなのか
戦略は試行錯誤しながら形成されていく
プランニングと創発の共存
思いも寄らぬ方法が戦略を転換させる
量子的飛躍理論からの洞察
優れた戦略を創造するために
[章末] 戦略形成プロセスの研究
第5章 戦略プランニングと戦略思考は異なる
戦略プランニングを過剰に信奉していないか
プランナーの仕事を再定義する
戦略プランニングの3つの誤謬
プランニング、プラン、プランナー、それぞれの役割
右利きのプランナーと左利きのプランナー
「形式化の縁」に立って
第6章 政府の組織論
バランスの勝利
公共セクターと民間セクターの違いを超えて
顧客、クライアント、市民、そして被統治者
マネジメントにまつわる誤解
政府のマネジメント─その5つのモデル
民間企業礼賛への疑問
第7章 マネジメントに正解はない
企業経営に蔓延する「自己満足」という悪癖
マネジメントに関する10の考察
第8章 プロフェッショナル組織の「見えない」リーダーシップ
指揮者の仕事ぶりからマネジャーの役割を学ぶ
コントロールするのは誰か
企業マネジャーと指揮者の類似点
リーダーシップとは、本来見えないもの
組織文化は生み出すものではなく、伸ばしていくもの
すべてをマネジメントする
精鋭集団をマネジメントする時に
[章末] マネジャーの役割モデル
第9章 オーガニグラフ:事業活動の真実を映す新しい組織図
新たな視点を提供するオーガニグラフ
オーガニグラフの基本概念
オーガニグラフの具体例
オーガニグラフの応用型:国境なき医師団
組織のハブとしてのコンピタンシー
マネジメントの位置づけを問い直す
第10章 [インタビュー] アングロサクソン経営を超えて
米国的経営の限界
MBA教育の弊害
脱二元論の組織観
脱カリスマリーダーシップの時代
第11章 参加型リーダーのマインドセット
「マネジャーらしい発想」とは何か
5つのマネジメントマインド
内省:自己のマネジメント
分析:組織のマネジメント
広い視野:外部環境のマネジメント
コラボレーション:リレーションシップのマネジメント
行動:変革のマネジメント
5つのマインドセットを縫い合わせる
[章末] マネジャーを育てる5つのマインドセット
第12章 リーダーシップはほどほどがよい
リーダーシップを再び問う
第13章 生産性志向が米国企業をダメにする
米国産業界の未来は暗い
第14章 「コミュニティシップ」経営論
サブプライム問題は「経営の失敗」に他ならない
企業からコミュニティ精神が失われている
現場を無視した「マクロリーダーシップ」の害
トップダウンから「ミドルアウト」へ
コミュニティシップの基盤
企業をコミュニティに変える
第15章 [インタビュー] コミュニティシップ:社会を変える第3の力
これは経済危機ではなく、マネジメントの危機である
戦略は計画するものではなく、学習するもの
コミュニティの維持と多様性の確保
偏りすぎた社会のバランスを是正するには
第16章 [インタビュー] 経営者に必要なのは エンゲージング・マネジメントである
いま必要なのはエンゲージング・マネジメント
アート、サイエンス、クラフト
「もっともっと」ではなく、「よりよい」を追求する
社会が変わるために耳を傾ける
第17章 [インタビュー] マネジャーの仕事は「普通の創造性」を育むことである
強大なナルシシズムとマクロリーダーシップの害悪
サイエンス偏重から脱却し、マネジメント本来の姿を取り戻す
自分の目で現場を見て、実情を把握することの重要性
「普通の創造性」こそが世界を変える
育ちすぎたマツの木と偉大すぎる経営者の後
著者
ヘンリー・ミンツバーグ(Henry Mintzberg)
カナダのモントリオールにあるマギル大学クレグホーン寄付講座教授兼経営学大学院教授。著書に『MBAが会社を滅ぼす』『マネジャーの実像』(以上、日経BP)、『戦略サファリ[第2版]』(東洋経済新報社)、『私たちはどこまで資本主義に従うのか』『これからのマネジャーが大切にすべきこと』『ミンツバーグの組織論』(以上、ダイヤモンド社)などがある。
経営思想界のアカデミー賞と言われるThinkers 50で3人目となる生涯功績賞(Lifetime Achievement Award)を受賞。
編訳者
『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』(DHBR)
Harvard Business Review(HBR)の日本語版として、米国以外では世界で最も早く、1976年に創刊。「世の中を変えるリーダーにアイデアと思考の軸を提供し、よりよい未来をつくる」というパーパスの下、毎号HBR論文と日本オリジナルの記事を組み合わせ、時宜にかなったテーマを特集として掲載。多くの経営者やコンサルタント、若手リーダー層から支持され、また企業の管理職研修や企業内大学、ビジネススクールの教材としても利用されている。
