マッキンゼー リーダーの教室

マッキンゼー リーダーの教室
書籍情報
- ダナ・マオール 著/ハンス=ヴェルナー・カース 著/カート・ストロヴィンク 著/ラメシュ・スリニヴァサン 著/久家紀子 監訳/水谷淳 訳
- 定価:2970円(本体2700円+税10%)
- 発行年月:2025年09月 [予約受付中]
- 判型/造本:A5並
- 頁数:408
- ISBN:9784478121399
内容紹介
成果を残したければ、これ一冊だけ読めばいい。人を導くのに不可欠なあらゆる能力を習得するロードマップがすべて明かされる! 過去10年にわたり500人を超えるグローバル企業のCEOを輩出してきたマッキンゼー秘伝の新リーダー育成メソッドを完全書籍化。
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目次
日本語版によせて
はじめに
マッキンゼーによるリーダーシップ養成に関する知見がこの1冊に凝縮
最も有能なはずのCEOに誰もついて行かないのはなぜか
権威的で絶対的なCEO像では、もはや立ち行かない
謙虚なリーダーでないと最高幹部が務まらない2つの理由
CEOが自己と他者を率いるためのあらゆるトピックを網羅
内なる自己を率いる術がわかれば、他者を内面から率いることができる
優れたリーダーには「柔軟性」が欠かせない
第Ⅰ部 あなたとともに始まる
第1章 謙虚さ ── あなたはその場で最も賢い人間ではない
尊敬する会長とうまくいっていない。さてどうする?
誰もあなたに話しかけてこないのは、あなたの振る舞いに原因がある
「自分が一番賢い」と思っているリーダーは、必ず失敗する
有能な人ほど傾聴スキルが身につかない
優れたリーダーは、傾聴した上で厳しい決断を下す
悪い知らせほど、ポジティブに反応せよ
大きな決断ほど、ギャンブルのように楽しむべし
社内外に作った「フィードバックループ」で学習を続けた保険会社CEO
「本当に人の話を聞く」ために必要な2つの側面
第2章 自信 ── あなたはここにふさわしい
自信のないリーダーは苦境に陥る
ヨットで世界一周を成し遂げた女性はどのように勇気を奮い立たせたのか
男性優位の石油業界で成功した女性CEOは、どのように不安を克服したか
CEOになるためには、どんな仕事を引き受けるべきか
有色人種の女性経営者が会議で対等に扱われるためにした工夫とは
フォードから来た役員は、どのように日本社会のマツダに馴染んだのか
業界の素人でも組織を導く方法とは
「自分はこの場にふさわしい」と信じられると、意思決定の質が変わる
第3章 無私無欲の心 ── 自分の力量を証明しようとしない
過度な自尊心は有害な振る舞いを引き起こす
自尊心よりも全体の組織を優先するための自問法
就任直後に金融危機が起きたCEOを救った助言
反対意見を取り入れることで、むしろ自分の影響力は高まる
会社を高収益体質に変え、労働時間も激減させたカルチャー改革
優れたリーダーは、自尊心を克服するプロセスを習慣化する
文具メーカーBICのCEOによる意思決定の強固な枠組み
第4章 弱さをさらけ出す ── 自分らしくあって構わない
問題を起こす部下にどう対処するか
弱さをさらしたリーダーは人を惹きつける
「感情の引き金」を知れば、ネガティブな思考パターンから逃れられる
「率直な話し合い」でトリガーを克服する
あなたが正直であればあるほど、部下も心を開く
マスターカード財団のアフリカ進出
心を開いて過ちを認めると、他者と良い関係を築ける
自分の地位や名声を重く受け止め過ぎない
ほとんどの批判は、あなたではなくあなたの役職に向けられている
「強さ」と「弱さ」のバランスを取る
第5章 立ち直る力 ── 失敗を正しく糧にするためには
失敗から立ち直るための最善の方法とは
あのディズニーも、絵が下手だという理由で解雇された
「失敗」を「学び」ととらえている人はリスクを取れる
早過ぎる昇進に心が折れたウォルマートの新役員
自分に欠けている部分を補ってくれる人とのチームづくりが転機に
「外部の認知度ゼロ」の銀行家が社外に人脈をつくるまで
公開討論会から開けた新しいキャリア
大学講義でさらに人脈が広がった
「立ち直る力」が人生の行き詰まりを打破する
他責に陥らないためには、失敗を「別の視点から見る」こと
第6章 柔軟性 ── 急激な変化に対応するために
優れたリーダーは3つの柔軟性を持っている
柔軟性1 意識的に難しい地位に就く
学びを促してくれる味方を見つけよう
さまざまな世界を渡り歩くことが力になる
柔軟性2 常に新しいことを学び続ける
自社製品を徹底的に学んでいるか?
自社製品の「しくみ」と「理由」を分析して、
取引先の値下げ要求を拒否したCEO
不安に打ち勝つには、とにかく学ばなければならない
デルタ航空CEOはどのようにパンデミックを乗り切ったのか
柔軟性3 多様な利害関係者と渡り歩く
すべての社会問題にコメントする必要はない
あなたの見解は、後継者に引き継がれるだろうか?
いざという時に頼れるように、利害関係者と人脈を築かなければならない
優れたリーダーのワークライフバランス
仕事と生活を切り離さない生き方
自分でスケジュール管理をすると、賢く時間を使える
第Ⅱ部 あなたを超えて進む
第7章 目的意識 ── 自分をはるかに超えた目的をもつ
「目的」を示さないと、部下は動かない
部下に目的を持たせるのが難しい場合はどうすればいいか
野心的な戦略は、経営陣の「精神的支え」がなければならない
目的意識が根付いていれば、高い数値目標にも全力で取り組める
常日頃部下と率直に話をしていれば、年一度の審査は必要ない
たった1つのリーダーの存在意義とは
部下を奮い立たせるには「働く理由」を探す
「働く理由」が明確なら、難局を乗り越えられる
誠実なリーダーシップは、優秀な新世代を惹きつける
「燃え尽き症候群」にかかった経営陣を再起させたプログラム
第8章 大胆な一手 ── 社員に心から協力してもらう
人を説得するには、自分自身が信じなければならない
大きな賭けを成功させるには、仲間にも同じ勇気を持たせなければならない
なぜ、モデルナは異例の速さで新型ワクチンを開発できたのか
事前に深く考えているから、大勝負に出られる
「積極的な仲間」を集めるのが鍵だった
年10万回分のワクチンを10億回分に増産させるアイデアの出し方
大勝負に出たものの、障害にぶつかったときは
ビジョンと方向性を示し、活発な議論を求めよ
第9章 権限委譲 ── 管理はまやかしである
部下の仕事を全部自分でやることはできない
部下たちに、間違いを犯す自由を与えよ
君は、部下が何をやっているのか本当に理解しているのか?
コグニザントの質の高いリーダーを急速に育てる3つの方法
方法1 「意欲を秘めた人」を採用する
方法2 良い面とそうでない面を特定する
方法3 顧客満足度を意識させる
非営利団体でどのようにリーダーを育てれば良いか
強力な管理システムを世界中で構築するには
他者を深く信じて判断を尊重する
第10章 真実を語るよう促す ── 誰もが上司に隠し事をする
出世をすると、仕事仲間との率直な会話が失われる
隠し立てしない文化の醸成が、フォードを復活させた
健全な反対意見を育む3つのステップ
しつこく求めないと、部下からの反論はもらえない
破産寸前のキャタピラーを復活させた2つの方策
社内政治の激しい企業で、社員から本音を引き出すテクニック
メンバーの「感情的な引き金」を把握しておくとネガティブな反応が減る
「月曜に出社するのが嬉しくなる」訓練とは
CEOの発言は、速く遠くまで広がる
悪い先入観を一掃したフォードの信頼構築訓練
スケジュールの見通しを良くするしくみで、兵士の自殺未遂が減った
第11章 失敗を恐れない ── 間違うことにも練習がいる
失敗を避けるチームは、何もわかっていない
想定外だらけのビン・ラディン急襲作戦が成功したのはなぜか
良かれと思って現場に首を突っ込むリーダーが部下の成長を阻害する
脱落率の高い米海軍の訓練を達成できた人に共通していることとは
米海軍の過酷なテストの合格率を上げた4つの意思決定システム
アマゾンの大ヒット商品を続々生んだ驚異のしくみ
第12章 共感 ── 部下に気を配っていることを示す
「社員のことを第一に考える」のは、ことさら難しい
従業員が燃え尽きるのは、リーダーが必要なものを与えていない証拠
株価が年10%上昇し続ける機械メーカーの驚異的な人的価値向上策
「仕事」と「楽しみ」を結びつけると良い影響が生まれる
リーダーが直接指導していなくとも、「しくみ」で社員を鼓舞できる
1人も解雇せずに金融危機を乗り切った秘策とは
従業員を自分の子供と同じように扱いなさい
優れたリーダーが去った後も文化を残すしくみ
充実した表彰制度がある会社には、離職も燃え尽き症候群も少ない
大きな組織で従業員一人ひとりを評価するための考え方
結び 絶えず自分をつくり替える ── 旅は終わらない
あなたはどこを目指すのか?
得た知恵を忘れないための
「コミットメントプラン」と「マイクロプラクティス」
優れたコミットメントプランを立てるための3つの基本要素
長期的な価値と組織の健康度を向上させるための
典型的なコミットメントプランの例
リーダーシップの旅路に終わりはない
謝辞
特典
参考文献
索引
著者
ダナ・マオール(Dana Maor)
マッキンゼー・アンド・カンパニー シニア・パートナー。人材・組織パフォーマンス研究グループのグローバル共同責任者。同社の複数のリーダーシップ・プログラムの共同代表を務める。
ハンス=ヴェルナー・カース(Hans-Werner Kaas)
マッキンゼー・アンド・カンパニー 名誉シニア・パートナー。バウワー・フォーラム共同代表。
カート・ストロヴィンク(Kurt Strovink)
マッキンゼー・アンド・カンパニー シニア・パートナー。同社のCEOスペシャル・イニシアチブのグローバル・リーダー。戦略、個人のリーダーシップ、ミッションの構築、企業変革の各分野で活躍。
ラメシュ・スリニヴァサン(Ramesh Srinivasan)
マッキンゼー・アンド・カンパニー シニア・パートナー。バウワー・フォーラム共同代表。医療機関や社会セクターのクライアントを担当する傍ら、北米におけるマッキンゼーの社会的責任への取り組みをリードしている。
監訳者
久家紀子(くや・のりこ)
マッキンゼー・アンド・カンパニー パートナー。人材・組織パフォーマンス研究グループ日本代表。
訳者
水谷淳(みずたに・じゅん)
翻訳者。主な訳書にサラ・イマリ・ウォーカー『誰も知らない生命』(東洋経済新報社)、デイビッド・クリスチャン『「未来」とは何か』(NewsPicksパブリッシング、共訳)、グレゴリー・ザッカーマン『最も賢い億万長者 上・下』(ダイヤモンド社)などがある。