【※FX初心者におすすめのFX会社はココだ!】
【FX口座おすすめ比較】口座開設キャンペーン、主要通貨のスプレッド&スワップポイント、最低取引単位などの項目別に「おすすめFX会社」を紹介!


過去20年の「7月」の為替市場の値動きを徹底的に検証!
2025年7月のFXトレードで使える「アノマリー」を探せ!

 為替市場には、さまざまな「アノマリー」が存在します。「アノマリー」とは、理由や要因が明確にあるわけではないが、なぜかそうなりやすい現象のことです。たとえば、バケーションシーズンで海外旅行に行く人が増えることによる外貨への両替需要、グローバル企業の決算時期や輸出・輸入企業などの実需の動きなどが影響して、例年、決まった時期に特定の通貨が買われやすい傾向などがあると考えられています。

 特に有名なアノマリーとして、「ゴトー日(5・10日)アノマリー」があります。これは、金融機関が顧客に適用するその日のレートを決める日本時間の午前10時ごろの「仲値」に向けて、特にグローバル企業の決済が集中しやすい5や10のつく日は米ドルが買われて円安になりやすい傾向にあるというもので、この動きを利用した「仲値トレード」と呼ばれる取引手法は一部のFXトレーダーから注目されています。

 この連載では、為替市場の過去の値動きデータを月ごとに検証して、上記のような「アノマリー」を探しています。今回は過去の「7月」のデータを集計して、2025年7月のFXトレードで活用できる「アノマリー」を探してみました。
【※関連記事はこちら!】
FX「キャンペーン」おすすめ比較[2025年6月最新版]口座開設でもらえる「キャッシュバック金額」を調査して、FX会社のお得なキャンペーンランキングを公開!

7月は「全体的な円高」に警戒。特に8月まで続く高金利通貨ペアの円高は、
スワップポイント狙いのFXトレーダーにとって注意が必要!

 はじめに、月足の統計データで7月のアノマリーを確認していきましょう。

 下の表は主要通貨ペアの過去20年間の月足を調べた中から、日本のFXトレーダーの取引量が多い通貨ペアと、7月に注目したい通貨ペアの、「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

主要通貨ペアの月足アノマリー情報

 これを見ると、7月はトルコリラ/円で20回中14回、中国人民元/円で18回中16回も陰線が出現しており、「円高」のアノマリーがあります。また、アノマリーではありませんが、米ドル/円と主要なクロス円のほとんどで陰線の出現回数が陽線の出現回数を上回っているので、7月は全体的に円高になりやすい傾向があると言えそうです。
【※関連記事はこちら!】
FX口座「トルコリラ/円」のスワップポイントを比較して、FX初心者にもおすすめのFX口座をランキングで紹介!トルコリラ/円スワップランキング

 中国では、7月1日に中国共産党の創立記念日、7日に伝統的行事の七夕や、15日にお盆に関連したイベントがあります。また、トルコは7月15日が「民主主義の日」で祝日となり、民主主義と独立を目指すクーデターの未遂で犠牲になった人々を追悼する式典が各地で開催されます。中国はいずれの日も祝日ではないものの、こういったイベントが生産活動などに影響を与え、為替相場に波及している可能性もあるかもしれません。

 そして、トルコリラ/円は7月と同様、8月も陰線の出現回数が20回中14回となっています。加えて、メキシコペソ/円と南アフリカランド/円も8月は陰線の出現回数が20回中14回と、スワップポイントの高さで日本のFXトレーダーに人気の3通貨ペアに、揃って「円高」のアノマリーがあります。スワップポイント狙いで買いポジションを持っている人は、真夏にかけての高金利通貨ペアの値動きには、特に注意しておきましょう。
【※関連記事はこちら!】
FX口座「メキシコペソ/円」のスワップポイントを比較して、FX初心者にもおすすめのFX口座をランキングで紹介!メキシコペソ/円スワップランキング

日足では「月前半に偏る円安と24日の円高」アノマリーに注目! 
米ドル/円は7月24日に86%の確率で下落しているので特に警戒を!

 次は日足の統計データの中から、7月に注目したいアノマリーを紹介します。

 下の表は、過去20年間における日本円が絡んだ主要な通貨ペアの7月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものです。確率が高ければ陽線になりやすく、確率が低ければ陰線になりやすい傾向があると考えられます。なお、出現確率は直近10年間の動向に比重を置いた加重平均です。

日本円が絡んだ主要通貨ペアの日足アノマリー情報

 これを見ると、まず、3日の陽線の出現確率が英ポンド/円で71%、豪ドル/円とニュージーランドドル/円で76%、カナダドル/円で81%と高くなっており、「円安」のアノマリーが確認できます。

 また、9日の陽線の出現確率は米ドル/円で79%、ユーロ/円で70%、豪ドル/円とカナダドル/円で73%、スイスフラン/円で75%と高く、14日もユーロ/円、英ポンド/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円、スイスフラン/円で揃って陽線の出現確率が71%と高くなっており、ここにも円安アノマリーがあります。

 反対に、24日の陽線の出現確率は、米ドル/円とユーロ/円で14%、豪ドル/円で29%と低く、「円高」の傾向が見て取れます。

 このことから、7月は「3日、9日、14日の円安」と、「24日の円高」に注意が必要となりそうです。
【※関連記事はこちら!】
FX口座「米ドル/円」のスワップポイントを比較して、FX初心者にもおすすめのFX口座をランキングで紹介! 「米ドル/円スワップポイント」ランキング

米ドルは過去20年で100%の「米ドル安・スイスフラン」アノマリーに
警戒!さらに、18日は豪ドル/円の「豪ドル高・円安」アノマリーに注目!

 また、日足では米ドルと豪ドルにもいくつかアノマリーがあるので紹介します。

 まず、以下の表は先ほどと同じように、過去20年間における米ドルが絡んだ主要な通貨ペアの7月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものです。

米ドルが絡んだ主要通貨ペアの日足アノマリー情報

 これを見ると、21日に米ドルが絡んだ通貨ペアで、多くの偏りが見られます。特に、米ドルが基軸通貨(分子側)の米ドル/スイスフランは、陽線の出現確率が0%と、過去20年間は必ず「米ドル安・スイスフラン」だったため、強烈な「米ドル安」アノマリーです。

 そのため、7月は「21日の米ドル安」にも警戒が必要です。
【※関連記事はこちら!】
FX口座「米ドル/円」のスプレッドを比較して、取引コストが安いおすすめのFX口座をランキングで紹介! 「米ドル/円スプレッド」ランキング

 そして、過去20年間における豪ドルが絡んだ主要な通貨ペアの7月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたのが以下の表です。

豪ドルが絡んだ主要通貨ペアの日足アノマリー情報

 これを見ると、豪ドルは上旬から中旬にかけての3日、14日、18日に「豪ドル高」がある一方、下旬の23日、30日に「豪ドル安」のアノマリーが確認できます。中でも日本のトレーダーにもっともなじみのある豪ドル/円は、18日の陽線の出現確率が92%と非常に高いので、特に注目しておきましょう。
【※関連記事はこちら!】
FX口座「豪ドル/円」のスワップポイントを比較して、FX初心者にもおすすめのFX口座をランキングで紹介! 「豪ドル/円スワップポイント」ランキング

 南半球に位置するオーストラリアは、日本とは季節が真逆になるため、7月は真冬の時期を迎えます。そのため、ウインターフェスティバルが各地で開催されるほか、7月には先住民アーティストの作品が集まるインディジネス・アートフェアや、ゴールドコーストマラソンなどが実施されるため、海外からの観光客が増えることも影響しているのかもしれません。

7月の株式市場は世界的な株高アノマリーに注目!
ただし、日本株に株高の傾向が確認できない点は注意が必要

 最後に、為替の動向にも影響を与える株式市場の7月のアノマリーを紹介します。

 下の表は世界の主要な株価指数の過去20年間の月足を調べた中から、注目したい株価指数の「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

主要株価指数の月足アノマリー情報

 これを見ると、7月はNYダウの20回中17回を筆頭に、主要な株価指数の多くで陽線の出現回数が陰線の出現回数を大きく上回って「株高」になるアノマリーがあります。

 ただし、この世界的な株高に反し、日経平均株価とTOPIXは陽線の出現回数と陰線の出現回数がほぼ変わらないという、興味深い傾向も確認できます。株高でも株安でもありませんが、最初に紹介したとおり、7月は全体的に円高になりやすいため、この為替市場の動きが日本株の上値を抑えることにつながっているのかもしれません。

 このことから、7月は世界的な株高にもかかわらず、日本株の上昇圧力は乏しい時期と言えそうです。
【※関連記事はこちら!】
「米国株」が買えるおすすめの証券会社(9社)を比較! 取扱銘柄の多さや、売買手数料&為替手数料の安さを調査して、有利に米国株投資ができる証券会社を紹介

 今回紹介したデータが、7月のFXトレードの参考になれば幸いです。次回は8月のアノマリーを紹介しますので、お楽しみに!