目次

Opinion from Phronesis

「３八金」でマテリアル革命の成否を占う

三菱総合研究所 理事長『フロネシス』編集顧問　小宮山 宏

Cover Story

課題解決をリードし未来を拓くマテリアルの底力

三菱総合研究所 研究理事　亀井信一

現在のイノベーションの中心はデジタル技術である。しかし、その技術を「リアル」に実現するためには、マテリアルの進化が欠かせない。鉄、アルミ、シリコン ── これまでの社会変革には常にマテリアルが存在していた。複雑に絡み合った社会課題の解決に再びその力が求められようとしている。

Phronetic Leaders

計算科学の充実が日本のマテリアル発展のカギ

東京大学 名誉教授　新構造材料技術研究組合 理事長　岸 輝雄

青色ＬＥＤから広がった世界の難題を解決する技術

名古屋大学 教授　天野 浩

素材のデータベースがつなぐ自然界の技術と新しい社会

千歳科学技術大学 教授　下村政嗣

MRI Report

ＡＩと材料データベースが素材開発のプロセスを変える　シトリン・インフォマティクス

三菱総合研究所 研究理事　亀井信一

自動車から再生医療まで広がるセルロースナノファイバー　スギノマシン

三菱総合研究所 経営コンサルティング事業本部 主席研究員　中村裕彦

MRI Perspectives

車の未来を変える２つの材料分野

三菱総合研究所 環境・エネルギー事業本部 主席研究員　田中秀尚

車の電動化が急激に進んでいる。その流れに乗り遅れないためのカギは「蓄電池」と「軽量化」だ。リチウムイオン電池と炭素繊維で技術的優位を誇る日本だが、実用化と量産化で先行する欧米にどう立ち向かうか。材料開発の今後を俯瞰する。

Phronetic Leaders

ＣＯ２削減のために蓄電池開発でできること

首都大学東京 教授　金村聖志

MRI Report

新素材の価値を引き出すには新しい設計思想が不可欠である　帝人

三菱総合研究所 環境・エネルギー事業本部 主席研究員　田中秀尚

MRI Perspectives

適材適所の木造建築がサステナブルな社会を実現する

三菱総合研究所 政策・経済研究センター 主席研究員　清水紹寛

世界各国で大規模な木造建築のプロジェクトが進んでいる。その背景にあるのは森林資源の持続可能性が危ぶまれていることだ。集成材をはじめとする木の需要を拡大する多様な技術開発に注目し、世界でも有数の森林率を誇る日本の今後を考える。

Phronetic Leaders

木造化から始まる持続可能な林業経営

早稲田大学 教授　髙口洋人

MRI Report

非住宅建築の木造化・木質化を「ハイブリッド」で推進する　住友林業

三菱総合研究所 政策・経済研究センター 主席研究員　清水紹寛

日本の建物を変える木質耐火部材　シェルター

三菱総合研究所 政策・経済研究センター 主席研究員　清水紹寛

Showcase

材料の進化がもたらす健康長寿社会

三菱総合研究所 研究理事　亀井信一

Phronetic Leaders

医工連携がもたらす再生医療のイノベーション

東京女子医科大学 名誉教授　岡野光夫

MRI Report

材料成形の技術革新で体に馴染む人工骨を実現　ネクスト21

三菱総合研究所 研究理事　亀井信一

MRI Perspectives

ＡＩ／ＩｏＴ社会を実現する情報処理デバイスの変革

三菱総合研究所 経営コンサルティング事業本部 主席研究員　中村裕彦

半導体の微細化が物理的限界を迎え、ムーアの法則が崩れつつある。その一方、ＡＩをはじめとするデジタルテクノロジーの進化は加速を続けており、今後ハードウエアが進化のボトルネックとなる可能性がある。これを解決するために、新しいマテリアルの開発が待たれる。

Phronetic Leaders

情報処理の多様化で始まる量子コンピュータ時代

科学技術振興機構　ＩｍＰＡＣＴプログラム・マネージャー　山本喜久

MRI Report

本格化するＩｏＴ社会に向けたデータ処理能力向上への挑戦　日本電気（ＮＥＣ）

三菱総合研究所 経営コンサルティング事業本部 主席研究員　中村裕彦

Showcase

再エネ100％への切り札 太陽電池の現在地

三菱総合研究所 政策・経済研究センター 主席研究員　清水紹寛

Phronetic Leaders

人工光合成技術は水素社会を実現できるか

産業技術総合研究所 太陽光発電研究センター 首席研究員　佐山和弘

MRI Perspectives

マテリアルズ・インフォマティクスはものづくりを変えるか

三菱総合研究所 経営コンサルティング事業本部 主席研究員　中村裕彦

直観と試行錯誤によるマテリアル開発は終わりを迎えている。データベースから最適な組成データが導き出される時代、材料メーカーの付加価値はどのように変わっていくのだろうか。そうしたなかで浮かび上がってくるのが、日本の均質な製品を生み出すプロセス設計力だ。

Phronetic Leaders

数学から問いかける新しい素材の可能性

東北大学 材料科学高等研究所（ＡＩＭＲ） 所長　小谷元子

日本の「ものづくり」を強くするには何が必要か

東京大学 名誉教授　山口由岐夫

編著者

三菱総合研究所

編集顧問

小宮山宏

編集協力

岩崎卓也、鮎川京子