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過去20年の「10月」の為替市場の値動きを徹底的に検証!
2025年10月のFXトレードで使える「アノマリー」を探せ!

 為替市場には、さまざまな「アノマリー」が存在します。「アノマリー」とは、理由や要因が明確にあるわけではないが、なぜかそうなりやすい現象のことです。たとえば、バケーションシーズンで海外旅行に行く人が増えることによる外貨への両替需要、グローバル企業の決算時期や輸出・輸入企業などの実需の動きなどが影響して、例年、決まった時期に特定の通貨が買われやすい傾向などがあると考えられています。

 特に有名なアノマリーとして、「ゴトー日(5・10日)アノマリー」があります。これは、金融機関が顧客に適用するその日のレートを決める日本時間の午前10時ごろの「仲値」に向けて、特にグローバル企業の決済が集中しやすい5や10のつく日は米ドルが買われて円安になりやすい傾向にあるというもので、この動きを利用した「仲値トレード」と呼ばれる取引手法は一部のFXトレーダーから注目されています。

 この連載では、為替市場の過去の値動きデータを月ごとに検証して、上記のような「アノマリー」を探しています。今回は過去の「10月」のデータを集計して、2025年10月のFXトレードで活用できる「アノマリー」を探してみました。
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10月は12カ月で唯一、米ドル/円で「円安」のアノマリーが確認できる月!
“スワップと為替差益の両取り”が狙えるメキシコペソ/円にも注目!

 はじめに、月足の統計データで10月のアノマリーを確認していきましょう。

 下の表は主要通貨ペアの過去20年間の月足を調べた中から、10月に注目したい通貨ペアの、「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

注目通貨ペアの月足アノマリー情報

 これを見ると、10月は米ドル/円に1年を通じて唯一、陽線の出現回数が陰線の出現回数を大きく上回る「円安」のアノマリーがあります。また、英ポンド/円、豪ドル/円、メキシコペソ/円にも、米ドル/円と同じ確率の円安アノマリーが確認でき、それ以外の主要な通貨ペアもアノマリーとは言えないものの、陽線の出現回数が陰線の出現回数を上回っています。
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 そのため、10月は「全体的に円安なりやすい」傾向があります。特に、高金利通貨ペアとして日本のFXトレーダーからの注目度が高いメキシコペソ/円は、買いポジションを保有することでスワップポイントによる金利収益と、円安による為替差益の両方を狙えるチャンスとなりそうです。
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 そのほか、10月は英ポンド/カナダドル、豪ドル/スイスフラン、ニュージーランド/カナダドルで、陽線の出現回数が14回と多くなっています。メジャーな通貨ペアとは言えませんが、取引できるFX口座もそれなりにあるので、あわせて値動きに注目しておくのもおすすめです。

10月に「株価の急落によるリスクオフの円高」アノマリーは確認できず!
今年は総裁選前後の株高・円安になりやすいジンクスを見極める展開に?

 ところで、10月は一部のトレーダーや市場参加者の中で、「世界的に株価が急落し、リスクオフの円高になりやすいアノマリーがある」と話題になることがあります。

 しかし、米ドル/円や主要なクロス円の過去20年間の月足を調べてみても、実際にはそのような傾向は確認できません。むしろ、先ほども紹介したように、円安のほうが優勢です。

日本円が絡んだ主要通貨ペアの月足アノマリー情報

 また、最後に詳しく紹介しますが、日米の株価指数にも10月に下落するアノマリーは存在しません。つまり、少なくとも直近20年においては、「10月は株安・円高になりやすい」というアノマリーはないと言えます。

 なお、今年2025年の10月は、石破総理の辞任に伴う自民党総裁選が実施されますが、総裁選前後には新政権への期待から、株高・円安になりやすいというジンクスがあるようです。

 候補者の政策スタンスによるところも大きいと思いますが、足元で4万5000円台まで史上最高値を更新している日経平均を筆頭に、堅調な株価が総裁選を受けてどのような動きを見せるか、また為替相場にも影響を与えるのかは、注視しておく必要がありそうです。

日足では「9日、16日、20日の円安」と「27日の円高」に注目!
ユーロ/円、英ポンド/円は、95%の確率で円安になる日も!

 次は日足の統計データの中から、10月に注目したいアノマリーを紹介します。

 下の表は、過去20年間における日本円が絡んだ主要な通貨ペアの10月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものです。確率が高ければ陽線になりやすく、確率が低ければ陰線になりやすい傾向があると考えられます。なお、出現確率は直近10年間の動向に比重を置いた加重平均です。

日本円が絡んだ主要通貨ペアの日足アノマリー情報

 これを見ると、まず、9日は陽線の出現確率が豪ドル/円で86%、ニュージーランドドル/円で81%と高くなっています。

 また、16日はユーロ/円が90%と非常に高く、英ポンド/円が81%、米ドル/円が71%、カナダドル/円が76%となっていて、20日もユーロ/円と英ポンド/円の95%という極めて高い陽線の出現確率を筆頭に、「円安」アノマリーがあります。

 反対に、27日は陽線の出現確率が豪ドル/円で5%、米ドル/円で14%、ユーロ/円と英ポンド/円で19%などと低く、この日は「円高」アノマリーが確認できます。

 このことから、10月は「9日、16日、20日の円安」と、「27日の円高」アノマリーに警戒しておきましょう

「20日の英ポンド高」と「22日の英ポンド安」、「30日の豪ドル高」に
警戒! 27日の豪ドル/円は、20年間で1回しか上昇していない点にも注目!

 さらに10月の日足では、英ポンドと豪ドルにもいくつかアノマリーがあるので紹介します。

 以下の表は先ほどと同じように、過去20年間における英ポンドが絡んだ主要な通貨ペアの10月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものの中から、19~25日までのデータを抜粋したものです。

英ポンドが絡んだ主要通貨ペアの日足アノマリー情報

 これを見ると、20日に多くの通貨ペアで英ポンド高のアノマリーがある一方、22日は多くの通貨ペアに英ポンド安のアノマリーが確認できます。
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 そして、以下は過去20年間における豪ドルが絡んだ主要な通貨ペアの10月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものの中から、26~31日までのデータを抜粋したものです。

豪ドルが絡んだ主要通貨ペアの日足アノマリー情報

 これを見ると、30日は陽線の出現確率が豪ドル/米ドルで90%、豪ドル/カナダドルで86%、豪ドル/円で81%と高く、「豪ドル高」のアノマリーがあります。また、アノマリーではありませんが、豪ドルが決済通貨(分母側)のユーロ/豪ドル、英ポンド/豪ドルの陽線の出現確率が30%台と低く、全体的にも豪ドル高の傾向が確認できます。

 以上のことから、10月は「20日の英ポンド高」と「22日の英ポンド安」、「30日の豪ドル高」にも警戒です!
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10月の株式市場は「日本の第5週の株高」に警戒! 自民党総裁選の
開票日となる4日前後とあわせ、株式市場の動向には特に注目を!

 最後に、為替の動向にも影響を与える株式市場の10月のアノマリーを紹介します。

 下の表は日本と米国の代表的な株価指数の過去20年間の月足を調べ、「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

日米の主要株価指数の月足アノマリー情報

 これを見ると、10月の日本と米国の主要な株価指数は、いずれも陽線の出現回数が陰線の出現回数を上回ってはいるものの、アノマリーと呼べるほど偏った傾向は認められません。ただし、翌11月は米国、12月には日本で株高アノマリーが確認できるので、年末に向けた仕込みのチャンスと考えることもできそうです。

 なお、月足では明確な方向性が見いだせなかったものの、週足では一部の週に興味深い傾向があります。

 下の表は、過去20年間の週足を調べ、それぞれの日が含まれる週足の「陽線の出現確率」を日別に集計した週足の統計データの中から、今年は第5週にあたる10月27~31日の期間を抽出したものです。「週間平均」は2025年のカレンダーをもとにした、その週の月曜日から金曜日の平均値です。

日米の主要株価指数の週足アノマリー情報

 これを見ると、5週目は陽線の出現確率が日経平均で77%、TOPIXで73%と高く、「株高」のアノマリーがあります。また、米国のS&P500も66%なので、アノマリーではありませんが、上昇への期待が持てそうです。

 このことから、10月は自民党総裁選の開票日となる4日(土)前後と、最終週の株式市場の動向には、特に注目しておきましょう。
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 今回紹介したデータが、10月のFXトレードの参考になれば幸いです。次回は11月のアノマリーを紹介しますので、お楽しみに!