目次

１章　EA：感情の敏捷性はなぜ必要か

感情をどのように扱うべきか
私がトラウマから抜け出したきっかけ
ポジティブ思考では対応しきれない
感情の敏捷性（EA）を身につける「４つのステップ」

２章　「思考の罠」にはまるとき

日常生活で削られていく心の余力
触覚、聴覚、視覚は、思考と強く結びつく
ヒューリスティクスが働くとき
経験や専門性がかえって視野を狭める
思考の罠にはまる４つの要因

３章　まずは、自由になる

感情を封じ込めるタイプ
くよくよと思い悩むタイプ
無意識の対処法に気づく
幸福を求めるがゆえの落とし穴
期待は、ともすると不満に変わる
ありのままの感情を受け止める

４章　ステップ（１）　向き合う

人生の満足度は何に左右されるのか
自分の弱さや過ちを許せるか
他人と比較するから不幸になる
自分自身に集中する
内なる批判の声に振り回されるな
無理にコントロールしようとしない
その感情は何を知らせているのか？

５章　ステップ（２）　距離を置く

外から眺める感覚とは
注目を集めるマインドフルネス
自分の内面と向き合う方法
自分を客観視するトレーニング
思い込みから自分を解き放つ

６章　ステップ（３）　理由を考えながら歩む

他人の行動は「感染」する
将来の自分を意識してみる
価値観を見きわめるための質問
集団の論理に流されないために
自分の価値観を貫く勇気
対立する目標で板挟みになったとき

７章　ステップ（４）　前進する ── その① 小さな工夫の原則

マインドセット ── 固定観念にとらわれない
やる気 ── 強要されるのか、自発的に取り組むのか
習慣 ── 持続させる工夫を加える

８章　ステップ（４）　前進する ── その② シーソーの原則

油断ならない「心地良さの呪い」
脳は誤った判断でも一貫性を保ちたがる
夢中になれるものは何か
限界の少し先に成長がある
平坦な場所を離れるには
やり抜くとき、やめるとき
いつ、どうやって判断するか

９章　仕事を望ましいものにする

職場でのあるべき姿とは
思い込みが思わぬ結果を招く
他人を客観的に評価するのは難しい
集団だからこそ生じる惨事
仕事のストレスをうまく扱うには
そもそも、なぜ働くのか
すべての仕事に「感情労働」の側面がある
ジョブ･クラフティングの勧め

10章　子どものためにできること

はじめての恐怖を乗り越える
子どもの成長をいかに支援するか
私はあなたを見ている
何を考えるかではなく、どう考えるか
思いやりのある子どもを育てるには
視点を変えるアドバイス
翼を折らない、それがすべて

おわりに ── 本物になる

謝辞

注

著者

スーザン・デイビッド（Susan David）
心理学者。ハーバード大学医療大学院講師。ハーバード大学医学部マクリーン病院のコーチング研究所を創設。エビデンス・ベースト・サイコロジーCEO。『ハーバード・ビジネス・レビュー』『ニューヨーク・タイムズ』『タイム』『ワシントン・ポスト』『ウォール・ストリート・ジャーナル』など寄稿多数。
EA（エモーショナル・アジリティ）の自己評価テスト、補足資料、著者からのメッセージなどを以下のサイトで公開している（英語）。

訳者

須川綾子（すがわ・あやこ）
翻訳家。東京外国語大学英米語学科卒業。訳書に、『人と企業はどこで間違えるのか？』『レジリエンス　復活力』（ダイヤモンド社）、『綻びゆくアメリカ』『退屈すれば脳はひらめく』（NHK出版）、『子どもは40000回質問する』（光文社）、『戦略にこそ「戦略」が必要だ』（日本経済新聞出版社）などがある。