目次

まえがき

第１章　売上を追うほど、会社は壊れていく

１　売上を拡大するほど、借金が増える
２　売上を拡大するほど、収益率が悪化する
３　売上を拡大するほど、不正が発生する
４　なぜ経営者は売上を追うのか？
５　会社を強くするのは、売上や利益ではなく「キャッシュフロー」
６　赤字は悪くない！「Ｐ／Ｌ脳」から「Ｂ／Ｓ脳」に変わりなさい

第２章　銀行交渉力で「Ｂ／Ｓ」はよくなる

１　まず「貸借対照表」（Ｂ／Ｓ）の仕組みを知りなさい
２　銀行に言われるままだと、自己資本比率は縮む一方
３　経営者はなぜ銀行に頭が上がらないのか
４　銀行合併が進めば、資金調達事情は一変する！
５　１行取引では、交渉条件がよくなるはずがない！
６　実質金利はこんなに高くなっている!?

第３章　簡単にできて効果が絶大な銀行交渉術

１　借りることだけが銀行交渉ではない
２　借金経営をすすめる書籍に騙されるな！
３　金利はTIBOR＋スプレッドで交渉しなさい！
４　担保・個人保証なしで借りなさい！
５　あらゆる手数料を交渉しなさい！
６　つきあいの長い銀行ほど悪条件だと心得よ！
７　短期借入金に頼る資金繰りから脱出せよ！

第４章　格付け（スコアリング）の仕組みを知りなさい！

１　銀行は会社を格付けしている
２　格付けの肝は返済能力にあり！
３　営業利益を大きく見せる工夫が大事
４　自己資本比率を大きく見せる工夫をしなさい！
５　決算書以外の評価は気にしなくていい
６　過去の融資判断は決算書などどうでもよかった
７　銀行に見せるのは損益計算書と貸借対照表だけでいい

第５章　銀行員の思考回路がわかれば、駆け引きのウラが読める

１　不正融資に共通するのは過剰ノルマだった
２　銀行員はみんな「抵当権」より「根抵当権」を設定したい
３　財務に弱い経理担当者を、銀行員は平気で騙す
４　銀行員の最大の屈辱は融資シェアを他行に奪われること
５　格付けが悪くても平気で貸し出すのにはワケがある
６　多くの社長を泣かせた「銀行の平成30年史」

第６章　実例！　銀行交渉で財務を鍛える

１　自分の会社の格付けを聞いてみよう
２　個人保証・担保の攻防戦！
３　「違約金」という言葉にひるむことはない！
４　「銀行引受社債」ほど、手数料がおいしい商売はない
５　当座貸越契約を獲得したら余分な借入金が減った！
６　銀行が提案する事業承継スキームには気をつけろ！

第７章　メイン銀行を変えただけで会社が強くなる

１　地域で一番の地方銀行ほどタチが悪い！
２　古参経理社員の反対をどう抑えるか
３　メイン銀行の変更は大変ではない
４　メイン銀行を変えてもなんの不都合もない
５　メイン銀行を変えたら、自己資本がどんどん強くなった

第８章　銀行交渉に強くなれば、使えるお金がどんどん増える

１　銀行交渉に強い会社の決算書はどんどん美しくなる
２　減価償却と除却損で借入金を減らしなさい
３　無借金になるほど、銀行が挨拶にやってくる
４　銀行のことがわかるほど、交渉は有利になる

あとがき

著者

古山喜章（ふるやま・よしあき）
アイ・シー・オーコンサルティング代表取締役社長。
1965年、大阪市生まれ。1989年、関西大学卒業後、中堅菓子製造販売会社に就職。急成長するなかで、経理、総務、人事、購買、システム、生産現場改善など、あらゆる管理部門業務の転換に着手する。2006年、アイ・シー・オーコンサルティングに参加。クライアントの財務改善、人材開発、システム改善などに注力する傍ら、資金繰りの要となる銀行交渉の実態を深耕し、指導を重ねる。2011年より「後継社長塾」（日本経営合理化協会）の副塾長を務める。中小企業の後継者育成とともに、事業承継の問題解決に数多く携わる。2014年、同社の代表取締役就任。
著書に『経営者の財務力を一気にアップさせる本』（東峰書房）、『社長の決算書の見方・読み方・磨き方』（日本経営合理化協会出版局）がある。