目次

はじめに

第１章　絶好のタイミングに備える

判断力の差より、情報量の差　人類史上最高の翻訳機を作る
ミッションがぶれをなくす　外国語学習ソフトも、翻訳機もゴールは同じ
「譲れない線」の引き方　売り方にこだわった「ポケトーク」１号機
過去をひきずらない　ゼロベースで作った「ポケトーク」２号機
アクセルを踏むときには躊躇しない　明石家さんまさんにCM出演をお願いしたワケ
派生するニーズを掘り起こす　「ポケトークＳ」は英語学習の機能を強化
技術の応用は柔軟に　一つの技術から多彩な製品が生まれる
プロダクトだけが国境を越える　グローバル化の理想はソニーのウォークマン

第２章　「買いたい」直感を探る

売り場での実感が決断力になる　みずから店頭に立って売って見える真実
みんなの「困った」を解決する　600万本売れた「驚速」開発秘話
面白いものしか続けられない　日本のために、と考えて当たった「特打」
カッコよさより安心感　クラウドソフトをパッケージで売る
ピンときたら、合理的に検証する　まさかの日本IBM退職、そして起業
収入が多いほうが社会に貢献できる　金儲けに抵抗があると商売はうまくいかない

第３章　パッケージと価格にトコトンこだわる

店頭に並べてもらってナンボのもの　100％返品自由にした理由
買いたくなる「ウリ」を探す　ネーミングとパッケージで売れる現実
開発は外注、パッケージは内製　デザイナーを役員待遇で
値段は徹底してお客さま目線で　ソフト価格を相場の５分の１、1980円に統一
「できること」ではなく「やるべきこと」をやる　一気に100タイトル、1980円均一！
業界慣習は疑ってかかる　セキュリティソフトは更新料ゼロにできる
良い製品も、知ってもらわないと意味がない　社員30人の会社が全国CMを大展開
徹底的にゴールを検証する　店頭への姿勢と売上には相関がある
小売店と直接つながる　最大手の卸と決別
ブランドの寡占化で強みを増す　年賀状ソフトの買収を続ける理由
優良な消費者を囲い込む　顧客1700万人の直接販売ルートの強み

第４章　トレンドを読み、本質を知る

時代の潮流を読み誤ると簡単には挽回できない　大赤字を作った「Ｕメモ」シリーズ
しかるべきタイミングで資本を積む　債務超過寸前で増資する苦しさ
失敗したら原点に戻る　３年で全国の量販店1000店を回る
伸び率だけでなく総量にも目を向ける　新規事業スタート時の落とし穴
企業側の都合だけで進めない　留守番電話をテキスト化する「スマート留守電」
型を知らずして「型破り」はできない　社員からの情報は宝の山
成功者にカリスマは不要　稀代の起業家たちがどんな人かを感じ取る

第５章　三方よしの交渉をする

住む場所で交渉は変わる　社長がシリコンバレーに移住
対面で話す威力を有効に使う　会わずに済むアメリカだからあえて会う
グローバルな製品を作るためのチームとは？　好まれる色や明るさは国・地域で異なる
個人対個人で対峙する　ロゼッタストーン日本法人をなぜ買えたのか
「たくさん儲けましょう」とはっきり言う　交渉は「相手のWin」を聞き出すこと
粘り強さと臨機応変さが交渉を成功させる　30回通ったDropboxのディール締結

第６章　向上しあえる文化を作る

「利益を上げるのはいいこと」と思える文化に　アメリカ企業にならってストックオプションを導入
人の長所を見ると前向きな関係になる　一人ひとりに手書きの誕生日カードを
役員会は「お友達内閣」にしない　70歳以上の社外取締役を揃える意味
フラットな社風だから実力主義を貫ける　20代の役員、30代前半で年収1800万円の女性
採用は学歴や職能よりも人柄　実力のある社員が出世しないと、困るのは社員自身
世界のトップレベルを目指す　「世界一エキサイティング」とは？

おわりに

著者

松田憲幸（まつだ・のりゆき）
ソースネクスト株式会社代表取締役社長
大阪府立大学工学部数理工学科卒。日本アイ・ビー・エム株式会社のシステムエンジニアを経て、1996年に株式会社ソース（現ソースネクスト株式会社）を創業。2006年12月に東証マザーズ、2008年６月に東証一部に上場。ソースネクストは約50カ国で働きがいに関する調査を行うGreat Place to Workによる2019年版日本における「働きがいのある会社」ランキング（従業員100〜999人）で12位と５年連続でベストカンパニーに選出されたほか、東洋経済オンライン「初任給が高い会社」ランキング（2017年）で第７位にランクイン。2012年より米国シリコンバレー在住、日本と行き来し経営にあたる。兵庫県出身。新経済連盟理事。