起業家のためのスタートアップM&A入門
企業価値を最大化するもう1つの方法

起業家のためのスタートアップM&A入門
企業価値を最大化するもう1つの方法
書籍情報
- 松井 克成 著
- 定価:2860円(本体2600円+税10%)
- 発行年月:2026年06月 [予約受付中]
- 判型/造本:A5並
- 頁数:352
- ISBN:9784478118931
内容紹介
「身売り」と呼ばれる時代はもう古い! 起業家のためのスタートアップM&A入門。IPOとM&Aの両にらみこそが、企業価値を最大化するための新常識。すべての起業家・投資家・企業担当者必見、IPO に代わるもう一つの選択肢「攻め」の M&A のすべてを基礎的な知識を体系的にまとめた一冊。
目次・著者紹介詳細を見る▼
目次
序章 日本に「スタートアップM&A」の入門書が必要になったわけ
水面下の動き
東証グロース市場の積年の課題
東証グロース市場が積年の課題に対する対策案を提示
スタートアップ・VC・大手証券会社の関係者への波紋
本質的な事業成長のためのファイナンスの議論が活性化
日本に必要な「スタートアップM&Aの規模化と質の向上」
本書で伝えたいこと
スタートアップの定義と本書の前提
スタートアップM&Aと通常のM&Aの違いは何か
第一章 日本におけるスタートアップM&Aの現状と10の誤解・偏見
日本におけるスタートアップM&Aの現状
スタートアップM&Aについてのよくある10の誤解・偏見
1.「 M&A=身売り」は誤解
2.「M&AはIPOができない場合に考えればいい」は誤解
3.「M&A は夢が途絶える」は誤解
4.「M&Aを選択する起業家は金の亡者」は誤解
5.「大企業には関係ない」は誤解
6.「M&A後は失敗ばかり、減損ばかり」は誤解
7.「M&A後は上場を目指せない」は誤解
8.「日本のVCはスタートアップM&Aについて、IPOと同じくらい知り尽くしている」は誤解
9.「ダウンラウンドでのM&Aだと、過去のVC等の投資家の元本は必ず毀損する」は誤解
10.「M&Aは起業家にとって、常にEXITである」は誤解
第二章 今、スタートアップM&Aに注目すべき理由
事例増加によるスタートアップM&Aへの関心の高まり
「入口」のさらなる活性化
IPOに偏り「狭き門」となっているスタートアップの出口へのニーズ
米国ではGAFAM成長と時を同じくしてM&A主流の流れができた
日本のスタートアップ・エコシステムの循環タイミング
ソリッドベンチャーの成長
日本のスタートアップIPOの効果測定が一巡
1. ユーザベースが、IPOから約6年後に、M&A売却による非公開化を 公表
2. IPOとM&Aの比較表
①資金調達
②信頼度・知名度
③人材採用等
④株主の数・タイプ
⑤現経営陣の続投
⑥実行・維持のコスト
⑦株式の時価総額
⑧未上場時の投資家の出口
⑨創業者や経営陣の株式
⑩従業員のストックオプション
⑪敵対的買収やアクティビストによる投資
第三章 日本のスタートアップM&Aの課題と解決策の方向性
スタートアップM&Aの課題は「規模」と「質」
スタートアップM&Aの「規模化」と「質の向上」を実現する4つの工夫
1. デュアルトラックを取り入れる
2. 買い手を多様化する
3. 買収手法を多様化する
①ステップアップ買収(2段階買収・2段階EXITともいう)
②アーンアウト
③スイングバイIPO
④株式交換
⑤株式交付
⑥SPAC
4.常日頃の準備とインテリジェンスを欠かさず、いざというときの胆力と最後の運を信じる
スタートアップM&Aの規模化と質の向上の重要性を示唆するM&A事例
1. 近年の「大規模」「高品質」なM&A事例
2. 衝撃的だった、Paidy によるPayPalへの約3,000億円での売却
3. PaidyによるPayPalへのM&A売却は、日本のスタートアップ業界にどのような意義があったか
時価総額400億円超だったスタートアップが0円売却となった事例からの学び
1. 意思決定のタイミングにおいて、スタートアップBATNAはあったのか?
2. Paidy、Origamiの2つの事例からわかること
買い手から見たスタートアップM&A
1. 買い手側の意義の再認識
2. 買い手側の懸念
3. 成功確率を上げる工夫
①当事者意識
②インテリジェンス(情報収集・活用能力)
③組織設計
第四章 スタートアップM&Aのプロセス(主に売り手目線)
①方針検討と準備
コラム スタートアップM&Aのホンモノの相場
1. 資本政策・デュアルトラック検討(成長のためのIPO/M&Aとバリュ エーション)
2. 優先株式のバリュエーションとスタートアップM&A
コラム 参加型vs非参加型 優先株式の違い
3. デュアルトラックの検討
4. 創業者・経営陣中心の検討・合意
●M&A検討チェックシート
5. スタートアップM&AにおけるSO(ストックオプション)などの取り扱い
コラム SO以外の選択肢「譲渡予約権」とは
6. 主要株主との検討・合意
●株主交渉のポイント
7. FA選定
コラム スタートアップM&Aと通常の未上場企業M&Aの違い
8. FAによるセルサイドDD・成長ストーリー推敲と初期バリュエーション
9. Teaser / IM / Process Letter作成
10. 買い手候補リスト作成と優先順位付け
②初期打診〜NDA締結
1. 初期打診
2. NDA締結
3. IMとプロセスレター開示
③1次選考:初期DD〜LOI受領
1. 買い手候補(1〜3社等)選定とPMI準備開始
④正式DD(財務・税務・法務等)とPMI計画協議
⑤2次選考・最終契約書締結
1. 最終契約書のドラフト作成〜交渉
2. 1社選定と最終契約書締結
3. PMI計画合意
⑥クロージングとPMI開始
1. PMIの開始
2. PMI:スタートアップM&A後の「のれん」との付き合い方
3. PMI:売却から2年後
●産業別のM&A動向
●スタートアップ創業者・経営陣/CXOのキャリア
●ロックアップ期間中及び終了後
第五章 スタートアップM&Aのプロセス(主に買い手目線)
①方針検討と準備
1. M&A全体戦略と、その中でのスタートアップM&A戦略
2. 買収候補リスト作成と優先順位付け
3. 買収優先度が高い候補への打診といち早く声がかかる関係構築
②初期打診の受領〜NDA締結
1. 初期提案受領時の検討フロー
2. NDA(秘密保持契約)締結の判断ポイント
3. NDAを締結する場合の留意点(買い手の視点)
4. NDA締結後のアクションと次フェーズ
③1次選考:初期DD〜LOI提出
1. 初期DD
2. バリュエーション
3. マーケットアプローチ
4. インカムアプローチ
5. コストアプローチ
6. バリュエーションのギャップ
7. 意向表明書・タームシート・基本合意書の骨子
8. 意向表明書・基本合意書・タームシートの違い、実務での使い分け 方
④正式DDとPMI準備
1. 正式DDとスタートアップM&A全般において意識すべきこと
2. 正式DD全体の主な進め方
3. 財務DD
4. 税務DD
5. 法務DD
⑤2次選考:最終契約書締結
1. 最終契約書のドラフトからクロージングまでの手続きの主な流れ
2. 最終契約書の主な内容・留意すべき点
3. スタートアップと大企業間のM&Aにおける最終契約書で特に留意すべき点
⑥クロージングとPMI開始
1. 一般的なクロージング手続きの進め方
2. 主要な論点
3. PMI(Post Merger Integration)を念頭においたDay 1の準備
4. PMIの主な目的
5. 大企業がスタートアップを買収する際に特に留意すべきPMIのポイント
6. その他、PMIにおける留意点
7. 主な進め方
おわりに
著者
松井 克成
株式会社ファイナンス・プロデュース共同創業者
米国公認会計士
慶應義塾大学法学部法律学科を卒業後、大手ベンチャーキャピタルであるSBIインベストメント等を経て、戦略コンサルティング事業等を展開するドリームインキュベータ(DI)に参画。新規事業(起業家専門のブティック投資銀行事業)を立ち上げたのちに、株式会社ファイナンス・プロデュースを起業し、DIより当該事業の買収(MBO/LBO)を実行した。ファイナンス・プロデュースは、スタートアップM&AやIPOを活用して企業価値最大化を支援する成長企業専門のFA(財務アドバイザー)として、国内トップクラスの実績を有する。同社の共同創業者としては上場企業JDSCへのグループイン・M&Aを行い、その後の成長も実現。現在も日本のスタートアップ業界のさらなる発展のボトルネックである「スタートアップM&Aの規模化と質の向上」を社会課題として捉え、解決に邁進している。
