目次

はじめに

序章　ポスト冷戦　世界を変えた３つの物語

２つの変曲点
第１の物語：統合された世界経済
第２の物語：新自由主義の拡大と金融経済の膨張
第３の物語：シリコンバレーとデジタル革命
日本の物語：成功の暗転
乗数経済のインパクト
経営のニューフロンティア

第１章　グローバル：連結と反発

21世紀のゴールドラッシュ
BRICsの誕生
サプライチェーン革命と新業態の台頭
グローバル戦略の深化
問われる地域戦略
グローバルキャンバス
組織革新への取り組み
変化するグローバル化の様相、そしてチャイナライゼーション
企業と国家の相克

第２章　キャピタル：膨張と暴走

キャピタル経済の台頭
金融イノベーションの発達
ファンドの台頭
M&Aとジャンクボンド
果てしない膨張
金融装置化する企業
エクイティ文化、デット文化
重要となったコーポレートストラテジー
ソフトキャピタルの重要性
噴出する新たな課題

第３章　デジタル：勃興と攻防

平和の報酬
第３次産業革命の勃興
産業化した情報、情報化する産業
デジタル経済への鈍い反応
新たな戦略概念の誕生
ビジネスモデルの誕生
UXの時代
消費者へのパワーシフト
情報の民主化の進展

第４章　日本企業：レガシーとの格闘

プラザ合意　終わりの始まり
グローバル：成功の復讐
キャピタル：生理的忌避
デジタル：覇者の敗北
カスタマイズの罠
レガシーの桎梏
組織的思考停止

第５章　独自再生への道筋

戦略思考が出発点
グローバル戦略再考
ソフトキャピタルの重視
事業投資会社への進化
不可避な経営ボード改革
人間中心の経営へ
デジタルへの対応
独自再生への道

第６章　ポスト冷戦からポスト・トランプへ

ドナルド・トランプの衝撃
新自由主義の誤謬
修正を迫られる資本主義
グローバル化の終焉？
政治リスクから経営の進化へ
格差のエージェント
社会倫理性の自覚
日本の可能性
新たな僥倖の訪れ

終章　世界は未知の物語を紡ぎ出す

未知の物語
21世紀経済への遷移期
次世代の経営モデルとは

おわりに

著者

平野正雄（ひらの・まさお）
早稲田大学ビジネススクール教授。1998年から2006年まで、マッキンゼー・アンド・カンパニーのディレクターおよび日本支社長。マッキンゼーには1987年より20年間在籍し、情報通信および製造業から医薬品および金融までの幅広い産業分野において、企業の経営戦略、組織改革、グローバル化、M&Aなどのプロジェクトに従事。2007年からプライベートエクイティ大手のカーライル・ジャパンの共同代表として、複数の日本企業のマネジメント・バイアウト（MBO）投資に参画。2012年より現職。ビジネスモデル学会会長、工学博士（東京大学）。