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過去20年の「7月」の為替市場の値動きを徹底的に検証!
2026年7月のFXトレードで使える「アノマリー」を探せ!
為替市場には、さまざまな「アノマリー」が存在します。「アノマリー」とは、理由や要因が明確にあるわけではないが、なぜかそうなりやすい現象のことです。たとえば、バケーションシーズンで海外旅行に行く人が増えることによる外貨への両替需要、グローバル企業の決算時期や輸出・輸入企業などの実需の動きなどが影響して、例年、決まった時期に特定の通貨が買われやすい傾向などがあると考えられています。
特に有名なアノマリーとして、「ゴトー日(5・10日)アノマリー」があります。これは、金融機関が顧客に適用するその日のレートを決める日本時間午前10時ごろの「仲値」に向けて、特にグローバル企業の決済が集中しやすい5や10のつく日は米ドルが買われて円安になりやすい傾向にあるというもので、この動きを利用した「仲値トレード」と呼ばれる取引手法は一部のFXトレーダーから注目されています。
この連載では、為替市場の過去の値動きデータを月ごとに検証して、上記のような「アノマリー」を探しています。今回は過去の「7月」のデータを集計して、2026年7月のFXトレードで活用できる「アノマリー」を探してみました。
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7月は全体的に「円高」になりやすい傾向を確認!
スワップポイント狙いで買いポジションを保有している人は特に注意!
はじめに、月足の統計データで7月のアノマリーを確認していきましょう。
下の表は過去20年間の月足を調べた中から、日本円が絡んだ主要通貨ペアの「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

これを見ると、7月は中国人民元/円(データ取得期間は15年)で、陰線の出現回数が陽線の出現回数を大きく上回っていますが、それ以外の通貨ペアではアノマリーは確認できません。
しかし、中国人民元/円以外でも表に掲載したすべての通貨ペアにおいて、アノマリーとは言えないものの陰線の出現回数が陽線の出現回数を上回っており、全体的に「7月は円高になりやすい」と言えそうです。
こうした傾向は、いわゆる「夏枯れ相場」と呼ばれる期間が影響している可能性もあります。「夏枯れ相場」とは、日本のお盆休みや海外のバケーションシーズンなどの長期休暇に向けて、多くの投資家が保有しているポジションをいったん整理したり、取引を手控えたりすることで起きると考えられている現象です。
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夏枯れ相場は市場参加者の減少が主な要因のため、一般的には小幅な値動きになりやすいのですが、こうしたタイミングが意図的に狙われることで、相場の急変動が起こりやすいとされる点にも注意が必要です。
特に、通常時から流動性がそれほど高くないとされている高金利通貨が絡んだマイナーな通貨ペアで、スワップポイント狙いの買いポジションを保有している人は、円高リスクを意識したポジション管理が重要になりそうです。
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週足では多くの通貨ペアで「6月から7月への月替わりのタイミングに
円安、7月の月末の円高アノマリー」が確認できるので注目!
次は週足の統計データの中から、7月に注目したいアノマリーを紹介します。
下の表は、過去20年間における日本円が絡んだ主要な通貨ペアの週足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものの中から、今年の6月最終週と7月第1週の平日にあたる6月29日~7月3日のデータを抜粋したものです。確率が高ければ陽線になりやすく、確率が低ければ陰線になりやすい傾向があると考えられます。なお、週間平均はその週の月曜~金曜日までの平均値で、出現確率は直近10年間の動向に比重を置いた加重平均です。

これを見ると、6月終盤から7月初旬の週間平均では陽線の出現確率が米ドル/円で84%、メキシコペソ/円で81%、トルコリラ/円で78%などと高く、「円安」になりやすいアノマリーがあります。
そして、以下の表は同じように日本円が絡んだ主要な通貨ペアの週足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものの中から、今年は27~31日となる7月最終週のデータを抜粋したものです。

これを見ると、週間平均で陽線の出現確率が米ドル/円は21%、カナダドル/円は27%、南アフリカランド/円は29%などと低く、7月最終週には「円高」のアノマリーが確認できます。
このことから、「6月から7月への月替わりのタイミングは円安、7月の月末は円高のアノマリー」に注目しておきましょう。
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日足では「3日の円安と21日の米ドル安」に注目!
米ドル/スイスフランでは陽線出現率が「0%」の強いアノマリーが出現!
次は日足の統計データの中から、7月に注目したいアノマリーを紹介します。
下の表は、過去20年間における日本円が絡んだ主要な通貨ペアの7月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものです。確率が高ければ陽線になりやすく、確率が低ければ陰線になりやすい傾向があると考えられます。なお、出現確率は直近10年間の動向に比重を置いた加重平均です。

これを見ると、7月は3日に英ポンド/円、豪ドル/円、ニュージーランドドル/円、カナダドル/円で陽線の出現確率が78~88%と高くなっていて、「円安」のアノマリーが確認できます。
そして、以下の表は過去20年間における米ドルが絡んだ主要な通貨ペアの7月の日足を数え、日別の「陽線」の出現確率をまとめたものの中から、今年は第4週の平日にあたる7月20~24日のデータを抜粋したものです。

これを見ると、7月は21日に多くの通貨ペアに「米ドル安」のアノマリーがあります。特に米ドル/スイスフランは陽線の出現確率が0%と、過去20年間で一度も陽線をつけていない強烈なアノマリーが確認できるので注意です。
このことから、7月は「3日の円安と21日の米ドル安」に特に注目しておきましょう。
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7月は世界的な株高に期待できそうだが、日本の株価指数に
傾向は確認できず。全体的な円高傾向との関係性は?
最後に、為替の動向にも影響を与える株式市場の7月のアノマリーを紹介します。
下の表は主要な株価指数の過去20年間の月足を調べた中から、7月に注目したい銘柄の「陽線」の出現回数と「陰線」の出現回数をまとめたものです。

これを見ると、日本の日経平均とTOPIXは、いずれも陽線の出現回数と陰線の出現回数がほぼ拮抗しています。しかし、米国のNYダウの17回、S&P500の16回、ナスダック総合指数の15回を筆頭に、日本を除く主要な市場の多くで陽線の出現回数が陰線の出現回数を大きく上回る「株高」アノマリーがあります。
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この7月の株高は、米国の株式市場を中心に話題になることがある、「サマーラリー」が影響していると思われます。「サマーラリー」とは、7月4日の米国の独立記念日から9月第1月曜日のレイバー・デー(今年は9月7日)までの期間は株価が上昇しやすいというもので、多くの投資家の間で夏のバカンスシーズン前に上昇が見込める優良株を買い、長期休暇に備えようという思惑が働くことが原因で起こる現象と言われています。
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世界的な株高の中で日本の株価指数があまり恩恵を受けていないのは、冒頭で紹介した7月の全体的な円高傾向が影響しているのか、それとも何らかの特殊要因で日本の7月の株価が上昇しにくく、それが理由で円が買われやすくなるのかは、わかりません。
ただ、アノマリーではないとはいえ、7月はほとんどの通貨ペアで円高になりやすく、日本の株価指数が世界的な流れに乗れていないという点は、押さえておきたい興味深い傾向です。
今回紹介したデータが、7月のFXトレードの参考になれば幸いです。
※当連載は今回をもって終了となります。2022年7月から長きにわたってご愛読くださり、ありがとうございました










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