目次

はじめに

Story１　南里マリコの挑戦

会社の方針は店には響いていない
ワークショップをやらせてください！
選ばれた売上低迷店
「活性化」を測るモノサシとは？
「やり甲斐」と「効力感」がカギ
ワークショップのゴール設定
何を、どう問いかけるか？
テーマ①　店の特徴を「見える化」する
テーマ②　コンサルティング接客の意識を持つ
テーマ③　働き方を変える
「自分のチーム」という意識を創れるか？

Story２　事業承継

事業売却の決断
悪化していく経営環境
株主からのレイオフ圧力
離反する創業家

Story３　はじめてのワークショップ

ワークショップの準備
ホンネの話しあいをする「知の作業場」
「空気」に支配されないためのグランドルール
同じ付箋は縦に、違う付箋は横に
考える頭への準備運動
「思いだし」から「抽象思考」へ
「良い店」の特徴とは？
ファシリテーターは議論の中身にも関わる
インプットは短く、考える空間を残す
店の特徴とは「選ばれる理由」
沈黙の中で「思考回路」はつくられる
ペイオフ・マトリックス
ただ集まって話しあっても成果は出ない
打ち切られたワークショップ

Story４　再チャレンジ

ワークショップどころじゃない!?
現場からの再開要請
プラス面に気づけば変われる
２回目のワークショップ
気づいたらオモシロくなって…
始める前に気持ちを共有する
「ロサダライン」 ── 職場の活性度の分岐点
いったん外に出て視点を変える
ワークショップの意味
３Ｗアクションシート
プロセスの透明化でチームワークを育む
やる気に満ちたアイデア
気づきボード
巨大な重い「はずみ車」を回しはじめる

Story５　社長解任動議

四面楚歌
社長解任動議
解決策は店の中にある
鯨岡雅夫の秘策

Story６　ソフトスキルを身につけよ

コンサルティング接客
お声がけをためらう店員たち
それとなく自己紹介
目も心も使って傾聴する
大学院でのプレゼンテーション
AIに勝つリーダーシップ

Story７　働き方が変わる！

働き方を変えるワークショップ
〈ムダ仕事〉を時間帯別に分けてみる
現状を書きだし、あるべき姿を描く
もっとやること、やめること
アイドルタイムを活用しよう
予想外の提案
すべての問題はビジネスチャンス
資金繰りに悩まされる綱渡り経営
利益とキャッシュフローは違う
店の魅力を保ちながら仕入を抑えるには？
それをワークショップでやってみたら
現場の数字力を高めるプロセスデザイン
要素に分解し、大きい方から並べてみる
問題解決とは「差」を解消すること
計数管理力を養うワークショップ
「在庫回転数」は目利きの指数
要素に分解してみれば、原因が見つかる
一番変わったのは自分

Story８　戦略を実行につなぐもの

不況は事業統合のチャンス
港北店の異変
社長来店
動きだす「はずみ車」

解説　「知的生産の技術」としてのファシリテーション

ファシリテーションの難しさと面白さ
頭と感覚器のすべてを動員して考える
ファシリテーターに求められる思考の技術
技術①　ゴールを常に意識する
技術②　話しやすい状況を維持する
技術③　時短型アイスブレークとしての「思いだし」
技術④　具体論と抽象論の往復
技術⑤　良いアイデアが出ないときの原因と対処法
技術⑥　収束の技術
技術⑦　「場外」のアイデアを拾う

おわりに　機械が独習を始めた時代に

参考文献

著者

森時彦（もり・ときひこ）
株式会社チェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役。
ビジネス・ブレークスルー大学客員教授、日本工業大学大学院客員教授、NPO法人日本ファシリテーション協会フェロー。
大阪生まれ。大阪大学、マサチューセッツ工科大学（MIT）卒。工学博士、MBA。神戸製鋼所を経てGEに入社し、日本GE役員などの要職を務める。その後、半導体検査装置大手のテラダイン日本法人代表取締役、投資アドバイザー会社のリバーサイド・パートナーズ代表パートナーなどを歴任。現在はチェンジ・マネジメント・コンサルティング代表取締役として組織活性化やリーダー育成を支援するかたわら、執筆や講演・ワークショップを通じてファシリテーションの普及活動を行っている。
著書に『ザ・ファシリテーター』『ザ・ファシリテーター２』『ファシリテーターの道具箱』『ファシリテーター養成講座』（以上、ダイヤモンド社）、『“結果”の出ない組織はこう変えろ！』（朝日新聞出版）、『プロフェッショナル・リーダーシップ』（東洋経済新報社）など、訳書に『プロフェッショナル・ファシリテーター』（ダイヤモンド社）がある。